白玉

第5回 座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル-ドキュメンタリーは肉体だ

今年で5回目を迎える座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバルが2月7日にスタートした。映画・テレビを問わず良質なドキュメンタリーを上映する映画祭の今年のテーマは『ドキュメンタリーは肉体だ』。人間のあらゆる精神性を支える「肉体」を、ドキュメンタリーはどう捉えてきたのか・・・?未曽有の災害や事故の中から「肉体」について考えたさせられたことはあるはず。今回は人間の究極の姿としての「肉体」をテーマにした作品が上映される。森達也監督、田原総一朗さん、是枝裕和監督など多彩なゲストセレクターが作品をとことん語りつくすトークイベントも開催。作品の理解を深める機会を見逃さないで。ミニシア注目作をご紹介します。

『パリ、ただよう花』-5年間の映画製作禁止の中でロウ・イエ監督が描きたかったものはセックス?

パリにやってきた中国人、花(ホア)。北京で出会った恋人に捨てられ、パリの街をさまよう。解体工のマチューに出会ったホアは強引に体を奪われるが、セックスの後もお互い、離れることが出来ない。お互いの体を求め、激しく愛し合う二人。ある日、ホアはマチューの仕事仲間、ジョバンニに誘われた別荘でレイプをされる。ホアの愛を確かめるためマチューが仕掛けたことだった。お互いの価値観の違いに気づきながらもなお、離れがたい二人。激しく体を重ねていく二人はどこに行きつくのか。中国電影局から5年間の映画製作、上映禁止処分を受けたロウ・イエ監督が処分期間中に制作した作品の一つ。セックスをテーマにぶつかりあう人間を描く。

「愛情を見て欲しい」と紹介しています。-「ゆるせない、逢いたい」柳楽優弥さん、吉倉あおいさんインタビュー

上映中の「ゆるせない、逢いたい」は知り合い同士の間で起きるレイプ‐デートレイプをテーマにした作品。デートレイプという激しいテーマを取扱いながら、初恋ゆえの不器用な二人のやり取りと、事件後の二人を取り巻く人々の姿を繊細に温かく描いている。今回は隆太郎役の柳楽優弥さんと、はつ実役の吉倉あおいさんにデートレイプというテーマの重さとこの物語を取り巻く人々についてお話を伺ってきました。

第14回東京フィルメックスクロージングセレモニー-最優秀作品賞はグルジア映画『花咲くころ』に決定

11月30日(土)、第14回 東京フィルメックスのクロージングセレモニーがおこなわれ、各賞が発表された。コンペティション作品10本の中から最優秀作品に輝いたのはグルジアの10代の少女たちを描いたナナ・エクチミシヴィリ監督、ジーモン・グロス監督の「花咲くころ」。各賞の喜びの声をリポートします。

中国インディペンデント映画祭2013-「世界に向けて描かれるべき」中国映画をチェックしよう

11月30日よりオーディトリウム渋谷で『中国インディペンデント映画祭』が開催。四回目を迎える今年はフィクション6本、ドキュメンタリー3本のほか特集上映を含む14本を一挙上映。中国のインディペンデント映画は劇場公開の映画とは異なり、検閲がないため、政府による表現の制約を受けない。今回の映画祭では検閲に通らない同性愛をテーマにした作品や中国と北朝鮮との国境の町を描く作品など、劇場公開では見ることのできないけれど「世界に向けて描かれるべき」作品揃い。インディペンデント映画にしか描けない生々しい“中国の今”をチェックしよう。会期中には張律監督を始め多くの監督によるQ&Aも予定され、映画作家達が世界に発信したい中国を直接聞くことができる。

第14 回東京フィルメックス―映画人が特別な思いを抱く映画祭

11月23日より第14回東京フィルメックスがスタートする。園子温、行定勲、SABU、ロウ・イエ、アピチャートポン・ウィーラセータクン、ジャ・ジャンクー…カンヌ国際映画祭やベルリン国際映画祭をはじめとする国際映画祭が今後必ずや注目するであろう映画作家を、世界に先駆けて、いち早く紹介し続けてきた映画祭、東京フィルメックス。今年もコンペティション部門10本をはじめ「映画でドキドキしたい人が見るべき」作品が目白押し。「ミニシアターに行こう。」流の楽しみ方をご紹介します。(作品画像は『罪の手ざわり』)

『ゆるせない、逢いたい』-デートレイプ。激しい憎しみと楽しかった思い出が複雑に入れ乱れる感情に向き合う。

17歳の高校生、はつ実は引っ越先で古紙回収業者の青年、隆太郎と偶然出会い、恋が芽生える。しかし、はつ実が母親に隆太郎の存在を隠したことから、隆太郎はふられたと誤解し、彼女を襲う。デートレイプ―友人や知人などによる強姦-の被害者になったはつ実は激しい憎しみを持ちながら、その一方で楽しかった隆太郎とのデートを思い出し、複雑な気持ちに苦しむ。解決することのない思いに向き合うためにはつ実はある決断をする。「誰も知らない」の柳楽優弥演ずる隆太郎のセリフがなくても“語る背中”に注目。第18回釜山国際映画祭出品作品。11月16日(土)より ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿武蔵野館 にて全国ロードショー ©S・D・P/2013「ゆるせない、逢いたい」

「もうひとりの息子」-パレスチナ、イスラエル。18年前に湾岸戦争の最中、取り違えられた子どもと家族の物語。

イスラエル軍の兵役検査を受けたヨセフ。検査の結果、血液型が両親と一致しないことを母オリットは知らされる。ヨセフが産まれた病院での調査の結果、ヨセフの本当の両親はパレスチナ人であることが判明した。湾岸戦争の混乱の最中、子どもの取り違えが起こっていたのだった。イスラエル人の両親に育てられたパレスチナ人ヨセフ、パレスチナ人の両親のもとで成長したイスラエル人ヤシン。今日まで愛を注ぎ続けた子どもが敵対する壁の向こうの民族であることが分かった二つの家族を描く。昨年の東京国際映画祭のグランプリと監督賞をダブル受賞したヒューマンドラマ。シネスイッチ銀座にて絶賛公開中、ほか全国順次公開

【画像で楽しむイベントレポート】-第26回東京国際映画祭グリーンカーペット

2013年10月17日、アジア最大の映画祭、第26回東京国際映画祭が開幕。映画俳優、制作スタッフをはじめ、映画祭を祝う多くの著名人が集い、オープニングセレモニーを盛り上げた。直にサインや写真撮影の依頼ができるとあってセレモニーの何時間も前からファンが整理券の列に並び、スターを迎え入れる準備はばっちり。今回はグリーンカーペットの一部をミニシア視点流に速報でお伝えします。

【画像で楽しむイベントレポート】第6回したまちコメディ映画祭in台東 レッドカーペット

コメディ映画専門の映画祭、第6回したまちコメディ映画祭in台東のオープニングセレモニーが9月14日浅草公会堂にて行われた。レッドカーペットにはしたコメではおなじみの“あの長老ゲスト”からゾンビとともに登場するアメリカ人監督まで多彩なゲストが結集。下町のお祭りそのものの、にぎやかなレッドカーペットの模様をレポートします。