【イケガールに会いたい! Vol.9】愛らしいルックスの奥に秘めた真摯なまなざし! 竹内ももこちゃんの巻。

  • 2019年06月06日更新

イケてるフレッシュ女優の魅力に迫るインタビュー連載、【イケガールに会いたい!】。今回は、2019年6月8日(土)より池袋シネマ・ロサで公開される『満月の夜には思い出して』でメインキャストを務める、竹内ももこちゃんにご登場いただきました!
新鋭・川北ゆめき監督が中央大学在学中に制作した本作は、シンガーソングライターの大槻美奈さんの楽曲の世界観と、大学の映画サークルに所属する若者たちのストーリーがシンクロするみずみずしい青春映画。卒業を間近に控え、夢と現実のあいだで複雑に揺れる女の子・萌花を好演したももこちゃんに、役作りの裏話や演じることへの思いを伺いました。
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「萌花という人物像を成立させるために、何を埋めていけばいいのかを考えました」

— 今作で演じられた萌花は、登場人物のなかでも、一番複雑な感情を抱えたキャラクターですよね。難しい役を丁寧に演じられていた姿が、とても印象的でした。萌花の不器用さとひたむきさが言葉や表情の一つひとつから伝わってきて、とてもステキな女優さんだなと思ったんです。

竹内ももこちゃん(以下、ももこちゃん):わぁ、本当ですか! とてもうれしいです。ありがとうございます!

―  本作は川北監督が大学在学中に制作をして、MOOSIC LAB2018の長編部門でも大槻さんがスペシャル・メンションを受賞されるなど注目をされた作品ですが、どのような経緯でご出演することになったのですか?

ももこちゃん:実は、大槻さんと私は京都の中学の同級生なんです。

―  えっ! そうなんですか!

ももこちゃん:はい。私がこのお仕事を始めて、大槻さんもアーティスト活動をしているのを知って、そこからあらためて仲良くなって。会う度に「お互いにがんばろうね!」って、励まし合っていたんです。そんな縁で、3年くらい前に大槻さんの「アミュレット」という曲のMVに、私が出演させていただくことになって、そのときに監督を務めたのが川北さんなんです。MVを撮ったあとも「またいつか、3人で一緒に何かやりたいね!」っていつも話していて。

― この作品で、ついにその念願が叶ったんですね!

ももこちゃん:そうなんです! 川北さんから「大槻さんとMOOSIC LABの作品を撮ろうと思うんだけど、出てもらえる?」って言われたときは本当に嬉しくて。大槻さんの音楽が大好きなので、その世界の中でお芝居ができるのも、川北さんの作品にまた出られるのも夢みたいで。「ぜひ、お願いします!」って(笑)。

― 仲間たちと映画を撮るというシチュエーションは、映画とも重なりますね。共演された時吉襟加さんや野島健矢さんとも面識があったのですか?

ももこちゃん:2人とは初対面で、はじめはお互いに探り探りな感じだったんですけど(笑)。皆すごくおしゃべりなので、すぐ仲良くなっていきました。野島さんも京都出身なので、その話でも盛り上がりました。

― 野島さんといえば、先日、池袋シネマ・ロサさんに行ったときに、川北監督と一緒にチラシ配りをされていたんですけど、なんてかわいらしい男子なんだろうと思って(笑)。

ももこちゃん:メインキャスト3人のなかで一番かわいいって言われていたんですよ(笑)。皆から、「野島さんが一番あざとい、かわいい系だ!」って言われていました(笑)。

― あはは(笑)。野島さんが演じた祐介のように、女子の中に違和感なく溶け込める男子っていますよね。襟加役の時吉さんも含め、話し方も見た目の雰囲気も、3人とも役にすごく合っていると思いました。

ももこちゃん:この3人はとてもバランスが良かったなと思います。川北さんのキャスティングはすごいなって。

― 劇中でも映画サークルの仲良し3人組として、ずっと一緒にいたんだなっていう雰囲気が伝わってきました。そんななか、卒業を前にして、社会に出て行く萌花は夢を見つめ続ける襟加に複雑な感情を抱いていきます。ちょっとしたセリフにも棘を含ませたりしなくてはいけなくて、すごく難しかったと思いますが、いかがですか?

ももこちゃん:感情表現も難しい役ですし、長編作品に出演するのも初めてでしたし、自分のなかではすごくハードルが高い挑戦でした。はじめは役作りの仕方さえわからなくて。でも、なるべく時間をかけて丁寧に役と向き合おうと思いました。だから先ほど「丁寧に演じていた」と言っていただけたのが、すごくうれしかったです。

― 本当にそう思いました。萌花の苦しさが伝わってきて。木村知貴さん演じるバイト先の店長にだけはちょっと本音を吐ける感じとかも、すごくわかるなぁって(笑)。

ももこちゃん:うれしいです。バイト先のシーンは実際もとても楽しかったです。ここでだけは何でも言えちゃうみたいな(笑)。

― 役作りの仕方をどうしていいのかわからなかったとおっしゃっていたけど、どんな風に自分を役に近づけていったのですか?

ももこちゃん:まずは萌花に対して、わからない部分を考えることにしました。このセリフを口にすることで萌花という人物像を成立させるためには、私は何を埋めていけばいいんだろうって考えて。自分が言葉を発するときはもちろん無意識で、生い立ちや環境が影響しているなんて思ってもみないけど、自分と違う女の子がこの言葉を言うまでには、どう生きてきたんだろうって。家族構成や友だちとの関係性や、3人のなかではどんな風に見えていて、どんな風にここにいるのかとか……。

― すごく真摯に、萌花と向き合われたんですね。

ももこちゃん:完全に萌花という人物を作り上げて、そこに入り込むということが私にはまだできなかったので、自分のなかにある萌花の要素を探して、そこを膨らませていくようにしました。自分を萌花に染めていく感じというか、そんな風にしていたと思います。


「萌花が襟加に感じていた嫉妬みたいなものを、大槻さんに抱いていました」

― ももこちゃんのなかにある萌花要素というのは、どんなものですか? 萌花に共感できる部分はありましたか?

ももこちゃん:3人組でいるときの萌花は、馴染んでいるようでいて意外と壁があるんですよね。そういう部分もわかると思いましたし、相手に言えない気持ちが日々溜まっていって、それが何かをきっかけに爆発しちゃうところとかが似ていると思います。萌花にも夢があったと思うし、きっと今でもあるんだろうけど、1つの夢を貫けなかったことに対してのある種のうしろめたさみたいなものを持っていると思うんです。それもあって、襟加に対して、嫉妬と羨望が入り交じった複雑な感情を持ってしまっているのだと思います。

― ある種のうしろめたさ……わかる気がします。ほとんどの人は、大人になっていくなかで現実と折り合いをつけて、夢をあきらめたり、目標を変えていくんだと思うんですよね。皆どこかで萌花と同じような気持ちを引きずっているのかもしれません。それでも、私のように学生を卒業して長いこと時間が経つと、その痛みすら眩しく感じるんですが(笑)。

ももこちゃん:わぁ! そうなんですね(笑)!

― そうなんですよ(笑)。でも、そうやって夢をあきらめようとしている途中で、襟加のように才能溢れる人から「私は映画を撮るために生まれてきたと思う」ってまっすぐ言われて、「その通りだな」って思わざるを得ないっていうのは、やっぱり複雑ですよね。

ももこちゃん:萌花が襟加に感じていた嫉妬みたいなものは、実は、私も大槻さんに対して抱いていました。

― そうなんですか。確かに、大槻さんも圧倒的な才能を持った方です。

ももこちゃん:才能の塊ですよね(笑)。初めて大槻さんの音楽を聞いたのは小さなライブハウスでしたけど、大槻さんが音を出すたびに、会場が大槻さんの音楽に染まっていく感じとか、空気が動いていく感じが目に見えて、衝撃でした。ジャンルは違っても、お互いに自分のなかにあるものを表現していく仕事だから、彼女の感性や物事に対するアンテナの張り方にすごく嫉妬を感じて。当たり前に自分にはにない才能だし、それまで目指しても磨いてもこなかったものだったけど、彼女が持っているものがあまりにもキレイで大きくて。すごいなあっていうのと、いいなぁっていうのと、私にもあったらなぁという思いでいっぱいになりました。きっと、萌花が襟加に持っている感覚と似ているんだろうなと思います。

― わかります。どう努力してもあがいても、絶対に手に入れられない個性と才能というか。「あーあ、こういう人いるんだよなぁ」って、もうフテ寝するしかない感じ(笑)。MOOSIC LAB作品ということもあって、音楽の取り入れ方も普通の映画とは違いますよね。出来上がった作品を最初に観たときはどんな感想を持ちましたか?

ももこちゃん:正直に言うと、音楽のパートが想像以上に多くて、削られていたカットもあって、最初はちょっと寂しさも感じたんです。でも、大槻さんの楽曲の歌詞やメッセージがストーリーときちんとリンクしていて、とても良い作品になっていると思いました。どんな映像になっているのか、撮影中は想像もできなかったんですけど、出来上がった作品を観たらとてもかっこよくて、うれしかったです。

― 本当にかっこよかったです。川北監督のセンスと皆さんの才能が光っていました。現在進行形で夢を追っている人も、かつて夢を追っていた人も、胸の奥がきゅーっと締め付けられるような感覚になるんじゃないでしょうか。さらに、ももこちゃんが自分の負の感情さえも見詰めて役に向かわれたことで、萌花の感情が生々しく響いたんだと思います。あらためて、ももこちゃんが萌花で本当に良かったなと思いました!

ももこちゃん:わぁ、ありがとうございます! 本当にすごくうれしいです!!

「身体を使って、言葉を発して表現するのがすごく気持ちが良くて楽しかった

― 今作のスチールも担当された写真家の飯田エリカさんのモデルに応募されたことが、この世界に入るきっかけだったそうですね。その前からモデルやお芝居には興味があったんですか?

ももこちゃん:俳優さんやモデルさんを見て、キレイだなとかかっこいいなとか漠然した憧れはありましたど、自分がやることは考えてもいませんでした。周りと同じように大学に行って就職するものだと思っていたんです。でも、受験を途中で断念してしまって、やりたいことが何もなくなってしまって。そんなときに、Twitterで飯田さんが被写体を募集していたんです。“モデル”じゃなくて、“被写体”って言葉に入りやすさを感じて。「京都から深夜バスで行きます」って言ったら、エリカさんがすごく驚いていたんですけど(笑)。その思いを気に入ってくださったみたいで、それから何度か東京に行ったり、エリカさんが京都にきてくれたりして撮影をしていました。

― 今は、飯田さんと一緒にシェアハウスに住んでいるそうですね。

ももこちゃん:そうなんです。エリカさんと知り合って、こういう感性を表現する職業もあるんだと知って、私も東京に行けば何かあるかもしれないと思って上京したんです。今の事務所にはエリカさんの繋がりで2年くらい前に所属したんですが、それまではパン屋さんで働いていました(笑)。

― それで、飯田さんと「パンとキミ~ももぱん記録」という写真集やZINEを出されていたんですね! ご自分でパンを作るのも、お料理も得意だとか。

ももこちゃん:得意といえるかわからないですが、お料理は好きです。作っているときにすごく集中するので、気分がスッキリするんですよね。シェアハウスでは、女子4人で暮らしているんですが、皆にご飯を作ってワイワイ食べるのがとても楽しいんです。

― 楽しそうですね。参加したいです(笑)。ご実家もフレンチレストランを経営されているとか。お料理はご両親から習ったのですか?

ももこちゃん:習ったわけではないんですが、自然に覚えたのもありますし、小さいころからおいしいものは食べさせてもらっていたとは思います。実家に帰って家族にご飯を作ることもあるんですが、母の味に似てきたと言われるとうれしくて。

― 味の英才教育を受けてきたんですね(笑)。演技をやっていこうと思ったのは、事務所に入ってからですか?

ももこちゃん:事務所にも入ったときは、特に「これがやりたい!」というものはなくて、楽しそうかも……くらいの感じだったんです。でも、最初に受けたお芝居のワークショップで、初めて人前で演技らしいものをしてみたときに、身体を使って、言葉を発して表現するのがすごく気持ちが良くて楽しくて、「やってみたい!」って思えたんです。

― 山戸結希監督『21世紀の女の子 −離ればなれの花々へ』や本作はじめ、出演作もどんどん増えていますね。7月27日からは池袋シネマ・ロサさんで『約束の時間』(ごとうたつや監督)の上映もありますし。

ももこちゃん:作品が増えていくのはすごく嬉しいです!

― 楽しそうかな、という思いでお芝居をはじめたとおっしゃっていましたが、今はどのように感じていますか?

ももこちゃん:今はお芝居の仕事を、もっともっとがんばりたいと思っています。まだ、目の前のことを一生懸命やるだけで精一杯ですし、苦手なお芝居もありますけど、いろいろな役ができるようになりたいです。

― 具体的に、どんな役や作品にご出演してみたいですか?

ももこちゃん:『ホノカアボーイ』とか『カモメ食堂』みたいな、ゆっくりとした時間が流れる作品にも出てみたいですし、やさぐれたヤンキー役とかもやってみたいですね(笑)。あとは、お料理を作る役も絶対にやってみたいです! いろんな“やってみたい”がたくさんあるので、まだまだ演技の勉強をがんばります!

― これからのももこちゃんの活躍がますます楽しみです! 今日はたくさんのお話を本当にありがとうございました!

表情がとても豊かで、声も仕草もとてもキュートなももこちゃん。一生懸命に言葉を選びながら質問に答えてくれる姿に、「なんて愛くるしい女の子だろう!」と取材班も幸せな気持ちになりました。どんな女優さんになっていくのか、これからの活躍がとっても楽しみなイケガールです!

 

<イケガールの靴チェック!>
お兄さんからプレゼントされたという、Dr.Martens(ドクターマーチン)のタッセルローファーで登場してくれたももこちゃん。「革がすれたところが赤っぽい色になって、履き込むうちに味が出てくるところがお気に入りです!」と笑顔で語ってくれました。それにしても、ヒールのない靴でこの脚の長さ! うらやましいのひと言!

 

【竹内ももこ(たけうち・ももこ)プロフィール】
1995年6月6日生まれ。京都府出身。雑誌『Hanako』でモデルを務めるほか、とけた電球「覚えてないや」、足立佳奈「ウタコク」などミュージックビデオにも出演。主な映画出演作に、『21世紀の女の子−離ればなれの花々へ』(山戸結希監督)、『LAPSE−失敗人間ヒトシジュニア』(アベラヒデノブ監督)など。現在、『ホットギミック ガールミーツボーイ』(山戸結希監督)が6月28日(金)より全国公開、『約束の時間』(ごとうたつや監督)が7月27日(土)~8月2日(金)池袋シネマ・ロサでの公開を控える。趣味はカメラと料理とパン屋めぐり。

 

▼『満月の夜には思い出して』作品・公開情報
(2018年/日本/68分)
監督・脚本・編集:川北ゆめき
音楽・劇中歌:大槻美奈
出演:時吉襟加、竹内ももこ、野島健矢、進藤智美、大槻美奈、木村知貴
撮影:近藤実佐輝 録音:浅野就将
スチール:飯田エリカ
宣伝美術:渡辺来(来休東京)
製作:中央大学映画研究会
助監督:山下知夏 企画:直井卓俊(MOOSIC LAB 2018)
配給協力:SPOTTED PRODUCTIONS

【STORY】大学の映画サークルに所属する襟加、萌花、祐介。その隣では進藤の所属する演劇サークルや、大槻の所属する音楽サークル等が活動している。卒業を前に最後の映画製作をする3人だったが、モラトリアムの終わり、そして自分たちの居場所が少しずつ離れていくのを感じはじめ……。

『満月の夜には思い出して』公式Twitter

※2019年6月8日(土)〜21日(金)池袋シネマ・ロサ、6月29日(土)〜7月5日(金)京都・出町座にて上映

取材・編集・文:min スチール撮影:ハルプードル

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  • 2019年06月06日更新

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