『くぴぽ SOS! びよーーーーんど』3.2(土)よりK’s cinemaで1週間限定公開!地下アイドルのドキュメンタリーにして考察映画!?

  • 2024年02月27日更新


芸能ライターとして活躍する田辺ユウキが初のドキュメンタリー映画監督に挑み、地下アイドル「くぴぽ」を追った映画『くぴぽ SOS! びよーーーーんど』が、2024年3月2日(土)〜8日(金)の一週間限定で東京・K’s cinemaにて公開される。昨年12月に大阪・シアターセブンで先行公開された際は「考察映画」としても好評を集めた話題作だ。


コロナ禍で直面した現実――それでも私たちは、アイドルとして生きていく

“大阪で一番売れてないアイドル” を自称する「くぴぽ」ほか、数々の地下アイドルグループが登場する本作は、コロナ禍で現実に直面したアイドルたちが、それぞれに「未来」に向けて選択をしていく姿を描いたドキュメンタリー映画だ。2017年に東京と大阪で期間限定公開され、大阪では連日満席を記録した地下アイドルドキュメンタリー映画『くぴぽ SOS!』シリーズの第2弾だが、続編ではない。

本作では、2020年1月に開催された「くぴぽ」の東京での初ワンマンライブの模様やそこでの言葉、コロナ禍で身近に感じた生きることと死ぬこと、コロナ禍にくぴぽのライブで使用されたとあるアイテムなど、すべての場面がその後のいずれかの場面と対になっていたり、結びついていたりする。そのほかにも複数回鑑賞してようやく気づくことができるような仕掛けが随所に隠れており、2023年12月に大阪・シアターセブンで先行公開された際は、「考察映画」としても鑑賞者から好評を集めた。
地下アイドルが題材の映画でありながら、コロナ禍を生きた社会全体へのメッセージや「物事を続けること」について訴えかけている作品だ。

コ メ ン ト

まきちゃん(くぴぽ)

音楽なんて大っ嫌いだ。アイドルなんて大っ嫌いだ。女の子なんて大っ嫌いだ。みんなみんな大っ嫌いだ。音楽があればもう寂しくなくなるかもしれない。アイドルになればもう寂しくなくなるかもしれない。女の子になれたらもう寂しくなくなるかもしれない。

私はずっと寂しかった。きっとこれからもずっと。

こんな情けない姿を大きなスクリーンで不特定多数の人に見られるなんて想像しただけで死にたくなる。でも結局私は死なない。今までもこれからもそれを選ばずに恥を晒すことを選んで生きてきた。きっとこれからもそんな恥ずかしくて情けない人生になるんだろう。

かつて私が小さなライブハウスで観てきた人たちはみんなかっこ悪かった。でもダサくはなかった。かっこよかった。ずっとあんなヒーローになりたかった。

私には何も無いと嘆くあなたへ。誰からも選ばれずにずっとひとりぼっちなあなたへ。

幸せを感じれば感じるほど不安になっていくあなたへ。毎日同じことの繰り返しで何の楽しみも無いあなたへ。嫌なことがあるとリセットしたくなるけどそんな勇気も無いあなたへ。好きがわからないあなたへ。ダイエット中なのに信じられないぐらい爆食いしちゃったあなたへ。今日も眠れないあなたへ。今から死のうと思っているあなたへ。アイドルになりたいあなたへ。推しが卒業してしまったあなたへ。推しが好きで好きでたまらないあなたへ。くぴぽというアイドルグループを知っているあなたへ

本当の服部真希を知らないあなたへ​。


田辺ユウキ監督

誰が正しいのか、誰が間違っているのか。コロナ禍、さまざまな物事をめぐる「衝突」がたくさん起こりました。感染を防ぐために「他人と距離をとって生活すること」が推奨されましたが、同時に、他人との気持ちの距離も広がっていた気がします。でもそれぞれに自分の「正しさ」というものがあります。それらは決して否定できるものではありません。みんな、傷ついていたのだと思います。
『くぴぽ SOS! びよーーーーんど』ではそんな時代のあり方を背景にしています。人によっては、未来が不透明になって不安に襲われたかと思います。現在もそのダメージを受けている方もいらっしゃるはずです。気付かないうちにたくさんのものが壊れました。
この映画では、くぴぽというアイドルグループを通して、2020年以降の社会を見つめています。
この映画は、地下アイドルの、ある意味で特殊とも言える生態に生々しく迫ったようなものではありません。これは「あなた」の物語なんです。誰もが共感できたり、自分の日常に置き換えて鑑賞できたりするように意識して作りました。
そして、物事を続けていくことの難しさ、尊さを受け取ってもらえたらと思います。

予告編・作品概要

(2023年/日本/96分)●公式サイト
監督・製作・撮影・編集:田辺ユウキ
撮影:ユリ カナコ 映像提供:タニガワ ヒロキ スチール写真:ヤギ タツノリ
ロゴデザイン:DAICeデザイン事務所
配給・宣伝・製作:KiT ENTERTAINMENT
(C) KiT ENTERTAINMENT/田辺ユウキ

【STORY】「大阪で​一番売れてないアイドル」を自称する、くぴぽ。しかし、2020年1月に開催した東京での初めてのワンマンライブは超満員の大成功。さらにその場で、大型音楽イベントの開催を発表。くぴぽの活動はこのまま順調に行くかと思われた。ところが、彼女たちの未来は思いがけない方向へと転がり始める。くぴぽの悲願である主催音楽イベントは実現するのか? そしてアイドルたちは、コロナ禍という苦境を前にどんな選択をするのか。

出演:出演者の所属、名前などは撮影当時の表記
まきちゃん(服部真希/くぴぽ) ほんぼちゃん(くぴぽ) ひめちゃん(くぴぽ) なだれ(くぴぽ) あむ(くぴぽ) しゅり(くぴぽ) まこと(くぴぽ) うの(くぴぽ) ちあき(くぴぽ) 闇氏(少女模型) へいと(少女模型) にっしー(少女模型プロデューサー) 梶原 パセリちゃん(NaNoMoRaL) 雨宮 未來(NaNoMoRaL) ムラタ・ヒナギク(始発待ちアンダーグラウンド) フカミ・アスミ(始発待ちアンダーグラウンド) オクヤマ・ウイ(始発待ちアンダーグラウンド) ノシロシノ(the mishmash) キョウカラヤマダ(the mishmash) ユメイチャン(the mishmash) キキリリ(the mishmash) YUKITERO(空きっ腹に酒/S.L.N.M) chori おくすりのむまえ教育てれび 猫戸 彩凪(sui sui) 百鬼 朱紀(sui sui) 泉茉里 うてな ゆき(ネムレス) 八月ちゃん 鉄平(赤犬) せかい(ステラシュガレット) さやか(YesHappy!!) こころ(YesHappy!!) 飯田 仁一郎 西田 健 アカシ タカヒコ 澤 ナカガワ 志水 牧野なな子 ほいころ

  • 2024年02月27日更新

トラックバックURL:https://mini-theater.com/2024/02/27/sos-3-2-k-s-cinema-1/trackback/