【速報】ファン待望! 片山享監督が長編第2弾制作を発表!初監督作の『いっちょらい』をセルフリメイク

  • 2020年10月02日更新



故郷の福井県を舞台にした長編初監督作『轟音』が、海外映画祭を席巻中の片山享。このたび、ファン待望の長編第2作の制作が発表された。作品タイトルは『いっちょらい』。俳優としてのキャリアを重ねてきた片山が、2017年に初メガホンを握った福井発の同名短編映画を、長編作としてセリフリメイクする。


海外映画祭を席巻中の『轟音』に続く、注目の長編第2作!


福井県を舞台に地方都市に生きる人々の “絶望” と “生” 、その先にみえる一筋の “希望” を圧倒的な力強さで描いた『轟音』が、北米最大の日本映画祭「JAPANCUTS2020」をはじめ、ドイツ「ハンブルグ日本映画祭」、オーストリア「ジャパニュアル」、スペインの「シッチェス映画祭」など、海外映画祭に次々と選出されている片山享監督。国内外からの注目が高まるなか、ついに待望の長編第2作『いっちょらい』の制作が発表された。

『いっちょらい』長編版/あらすじ

福井駅前の商店街、新栄商店街で中華料理屋を営むテツヤ(40才)。父、照夫から受け継いだ店だが、本当は東京に出て自分の店を持つという夢を持っていた。しかし、父が病に倒れ、介護が必要となったために泣く泣く店を継いだのだった――。

周りの人たちはどんどん幸せになっていく。自分だけが取り残されたような、そんな毎日を過ごしていたある日、訪問看護師から父の容体が悪くなっていることを告げられる……。

福井の “映画の灯” を消さないために

本作は、俳優としてキャリアを重ねてきた片山享が、監督として初めてメガホンを握った同名短編映画を、新たな長編作品としてセルフリメイクするものだ。もともとは「福井駅前短編映画祭」のスピンオフ企画である “3日間で映画を撮る” 市民参加型のプロジェクト、「ふくいムービーハッカソン」のなかで制作された作品であり、短編版も「ながおか映画祭」で準グランプリに輝くなど、国内映画祭で高い評価を受けていた。しかし、今年はコロナ禍の影響で「ふくいムービーハッカソン」も「福井駅前短編映画祭」も中止を余儀なくされた。プロデューサーの 宮田耕輔氏と片山監督は、福井の人々が繋いできた “映画の灯” を消したくないとの思いから、『いっちょらい』の長編版制作を決めたという。短編版には描かれていない主人公の背景や、心に抱えた葛藤、前日譚などを加え、さらにメッセージ性の強い作品として生まれ変わる予定だ。

短編版に引き続き主演は松林慎司! 多彩なキャストに注目!

主演を務めるのは、短編版に引き続き実力派俳優の松林慎司。そのほか出演者には安楽涼、太田美恵、岸茉莉、柳谷一成、大宮将司、中山卓也など『轟音』のキャスト陣が再集結し、鈴木卓爾監督作『嵐電』や「PFF2018」グランプリ受賞の工藤梨穂監督作『オーファンズ・ブルース』などで注目を浴びた、福井出身の新鋭女優・窪瀬環も新たにメインキャストとして片山組に加わる。実力と個性がきらめくキャストたちの顔ぶれと演技にも注目だ。

【主演・松林慎司(まつばやし・しんじ)プロフィール】
1975年11月6日生まれ。
山口県出身(岩国市観光大使)。
脚本家・羽原大介氏が立ち上げた新宿芸能舎(昭和芸能舎)に、旗揚げから参加。主な出演作品は、ドラマ TBS『リアル脱出ゲームTV』、CX『螺鈿迷宮』、TX『ミリオンジョー』、TX『働かざる者たち』。映画 『予告犯』(2015/中村義洋監督)、『残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋-』(2016/中村義洋監督)、『闇金ドッグス3』(2016/土屋哲彦監督)、『神さまの轍』(2018/作道雄監督)、『恋のしずく』(2018/瀬木直貴監督)、『RUN-3films-』(2020/土屋哲彦監督・畑井雄介監督)ほか多数。

コロナ禍に細心の注意をして撮影。 劇場公開を目指し、鋭意制作中!

撮影は、新型コロナウイルスの感染防止に細心の注意を払いながら、この夏に福井で行われた。今後は、海外映画祭への出品も視野に入れつつ、来年以降の劇場公開を目指して鋭意制作が進められるという。作品のさらなる拡大を目指し、現在クラウドファンディングも展開中だ。

◆OHIROME~福井の身近なクラウドファンディング~
「福井県を舞台にした長編映画『いっちょらい』制作プロジェクト」

また、この秋も全国各地の映画館で片山監督と安楽涼の監督作品が上映される。11月7日には、秋田県の御成座で『いっちょらい』短編版も含む1日限定の上映会も予定されている。近くにお住まいの方は、ぜひ劇場で片山&安楽監督作品の魅力を堪能してほしい。上映に関する詳細は各劇場のウェブサイトでご確認を。

名古屋シネマスコーレ
10/10(土)〜10/23(金)『轟音』『追い風』『1人のダンス』同時上映
京都みなみ会館
10/30(金)〜11/5(木)『轟音』『1人のダンス』同時上映
秋田県・御成座
11/7(土)『1人のダンス』『名操縦士』『いっちょらい』(短編版)

プロデューサー/宮田耕輔氏コメント


2017年の短編『いっちょらい』を撮った時の印象が、自分にとってとても強烈でした。2016年に始まった「ふくいムービーハッカソン」ですが、1年目は手探りの状態で行っていた分、慣れない部分もありました。2年目に片山くんが手を挙げて制作した『いっちょらい』は、映画というものづくりの楽しさを参加した全員が感じて、「これがハッカソンだ、自分はこれがやりたかったんだな」と、以降のムービーハッカソンの方向性が固まった作品になりました。

これまで4年続けてきて今年も、と思っていたら大いなる自粛の嵐で、同時に開催していた「福井駅前短編映画祭」も2月の時点では開催休止を決定していました。ムービーハッカソンも休止やむ無し、と考えもしましたが、片山くんと話をしていて、やっぱりこれまで灯し続けてきた“福井を映画の街に”という灯は消してはいけない、という思いが勝り、開催を決定しました。ただ、今回はムービーハッカソンではない、という位置付けで、ならばいつもとは違う映画制作をしようという方向性になっていきます。

その際、以前から短編『いっちょらい』で主演を務めてくれた俳優の松林慎司さんが、「『いっちょらい』の長編化をしたい」言ってくれていたんです。それで、今回どんな映画を撮るかと考えたとき、その話を思い出し、3年前、短編の『いっちょらい』を撮った時の感動が蘇ってきました。あの情熱と感動を再びみんなで体感したい気持ちはありましたし、よし、やろう、という思いに至りました。

前回からもそうですが、『いっちょらい』は、福井の映画、商店街の映画でもあると同時に、地方の小さな商店街の映画でもあると思います。地方には同じような思いを持っている人たちがいるのでは、と感じています。やり場のない怒りや諦めも混ざったような、でも情熱を捨てきれない、そんな感情は、地方にたくさんあると思います。
商店街は商売をする場所ではありますが、街の文化の醸成地でもあったと思っています。今も福井で始まっていますが、再開発で無くしてしまうことは簡単にできます。しかし、街の文化も同時に無くすことになりますから、地方の“色”は消えていき、今回の新栄商店街のような昭和感満載の商店街は、日本から姿を消し始めています。この映画を通じて地方の商店街でもやれることはあるし、地域の情熱を拾いきってほしいとも思っています。もちろん、この新栄商店街もいつかは消えていくかもしれませんが、映画という後世に残る作品にいつまでも存在することに大きな意味があると思いますし、それが映画の強さだと信じています。

ニューノーマルの風が吹き、オンラインで事足りる時代がやってきています。しかし、ものづくりという点においては人と人が情熱を持って、密になって作り上げるものであります。だからこそ映画作りというものづくりを、今、このタイミングですることで、オンラインでのつながりはすべてを網羅できない、ということを伝えたいと思っていました。
片山くんは『轟音』で世界中の映画祭が注目しました。どちらかというと暗鬱な(笑)、そして同じく福井出身の吉田喜重監督から脈々と続くような、“見終わった後も考えさせる”余韻のある映画は、福井らしいといえば福井らしいのかもしれません。この空気感が世界中で流れることによって、福井という街を知ってもらえる機会になってくれたらと思っていますし、聖地巡礼とは言いませんが、ロケ地巡りで福井を訪れる人が増えてほしいと思っています。映画はそういった二次的、三次的な拡散の要素を含むことがある、まちづくりの中でも唯一無二のコンテンツです。やがて全国の商店街や地方の街で、映画を撮るような空気が流れてほしいと願っていますし、全国でムービーハッカソンが開催されることを願ってやみません。

片山享監督コメント

僕自身初めて監督した短編映画『いっちょらい』。2018年にははままつ映画祭にノミネートしていただき、2019年にはながおか映画祭において準グランプリをいただいた映画です。初めての短編ということ、そして、撮影地が故郷福井県だったということで思い入れもひとしおの作品でした。

その作品がこの度セルフリメイクで長編になるということで、短編から長編になることの意味を沢山考えました。けど、あまりその答えが見つからないまま、時が経っていき、撮影直前にとある人にそのことを問い詰められ、僕は僕のために長編を撮るんだなぁって思いました。もちろん福井のためや、出てくださる皆さんのためにって想いはむちゃくちゃ強いですが、やはり自分のために撮らないといけない映画なんだと思いました。 でも、それと撮影期間も戦い、たくさんの支えてくださる方々のおかげで、この映画は、「忘れないための映画」なんだと気づきました。 僕は、過去の出来事を過去の出来事にすることがとても苦手です。 たとえ過去の出来事であっても、そのことを背に抱え、ともに生きていく、僕はそんな生き方を選ぶ人間です。 それはとてもつらいことですが、それでも前に進むことができたら、怖いものなしだなぁって思うんです。

◆『いっちょらい』(長編版)/クレジット

監督・脚本:片山享  プロデューサー:宮田耕輔
撮影・照明:深谷祐次 録音:坂元就
出演: 松林慎司、安楽涼、太田美恵、窪瀬環、岸茉莉、柳谷一成、大宮将司、中山卓也

取材・編集・文:min

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