12.10(土)公開! 宇賀那健一監督『渇いた鉢』予告編解禁― 最愛の家族を奪われた被害者遺族を描く問題作
- 2022年11月12日更新
もろくも強い眼差しに心を締め付けられる問題作
『異物-完全版-』で世界中の映画祭を熱狂させた気鋭・宇賀那健一監督の新作長編映画『渇いた鉢』(英題:The Empty Flowerpot)が2022年12月10日(土)より池袋シネマ・ロサほか全国順次公開されることが決定し、予告編映像と場面写真が解禁された。
胸をざわつかせる不穏な空気に満ちた予告編と場面写真
予告編は「愛する家族を奪われた男」というフ レーズから始まり、静かながらスケール感のある音楽とともに聞こえてくる「人殺した事とかあるんすか」「僕なんか生まれなければ」というセンセーショナルなセリフが続く。主人公がランドセルを背負い歩いていたり、骨壺から骨を取 り出しかじったりする姿など、不穏なカットに胸がざわつく。
愛する家族を奪われてしまった一人の男の喪失の物語
世界の映画祭を席巻した『異物-完全版-』をはじめ、ジャンルを問わず意欲作を作り出す宇賀那監督が今作で打ち出したテーマは、「愛する家族を奪われてしまった一人の男性の喪失の物語」。ひとくくりに〈被害者遺族〉と世間から呼ばれてしまう人々のやり切れない思い、理不尽な処遇。周囲の身勝手な好奇に晒されるという不条理……。どうしようもなく大きな喪失感に苛まれながらも、彼は何を思い、何を願い、何故生きるのか。不安定にぐらつきながら狂おしく歩む姿をただひたすらに描き切った作品だ。
主演は今作が映画初主演で本作のプロデューサーも務める、安部一希。上司の三浦役は『さがす』(2022 )や『由宇子の天秤』(2021)などへの話題作に出演が続いている松浦祐也。そのほか、 『シュシュシュの娘』(2021)の市長役で存在感を見せた三溝浩二など実力の ある役者たちが顔を揃える。
英国アカデミー賞公認「Romford Film Festival」4部門ノミネート&観客賞受賞!
本作は、英国映画テレビ芸術アカデミー公認映画祭の「Romford Film Festival」で上映され、最優秀監督賞・最優秀主演男優賞・最優秀脚本賞・最優秀撮影賞の4部門にノミネート。栄えある観客賞、《Special Commendation》に輝いている。
監督プロフィール
宇賀那 健一(うがな・けんいち)
1984年4月20日、東京都出身。青山学院経営学部経営学科卒業。 ブレス・チャベス所属の映画監督。 近年ではガングロギャルムービー『黒い暴動♡』が2016年に、音楽が禁止された世界を描いた『サラバ静寂』が2018年、30歳を超えた童貞が魔法使いになるラブコメファンタジー『魔法少年☆ ワイルド バージン』が2019年、 NYLON JAPAN15周年記念映画『転がるビー玉』が2020年に劇場公開。現在、トリノ映画祭、モントリオール・ヌーヴォー・シネマ映画祭、エトランジェ映 画祭など20ヶ国80の海外映画祭に入選、11のグランプリを獲得した『異物-完全版』が全国上映 中。ポルト国際映画祭、スラムダンス映画祭、リーズ国際映画祭、LA国際短編映画祭などに入選した 『往訪』が世界中の映画祭で上映中。
作 品 概 要
【STORY】暗い部屋で独り、パソコンの光に照らされ、浮かび上がる男の姿。
松村大地(安部一希)は無心に検索画面に言葉を打ち込み続けている……。
彼は3年前に、最も愛する家族を見知らぬ狂気によって突然奪われてしまっていた。
幼い娘を手にかけた犯人、いたずらに家族を責め立てて妻を追い詰めたマスコミや野次馬への憎しみ。
何よりも 2 人を守れなかった自分に対する抱え切れない自責の念。
時と共に簡単に忘れられ、風化していく事件。 余りにも深い孤独の中、彼が今も生きる理由とは――。
松村大地はまたフラフラと街へ歩み出す。
出演:安部一希、三溝浩二、東龍之介、はぎの一、山本月乃、遠藤隆太、田中栄吾、青島心、贄田愛菜、髙木直子、志田織乃、松浦祐也
新海ひろ子、石原理衣、本山勇賢、竹崎綾華、川崎希、櫻井亜衣、峰秀一、飯田浩次郎、フェルナンデス直行
監督:宇賀那健一
プロデューサー:安部一希 脚本:木村暉
共同プロデューサー・撮影・編集:小美野昌史
撮影:大西恵太 、空井大地 録音・整音・効果:紫藤佑弥
美術:岡田匡未 衣装:小笠原吉恵、中村もやし メイク:くつみ綾音
助監督:福田和弘、伊藤祥、工藤渉
音楽:小野川浩幸 制作:真田和輝、小林和仁、浅田隼也
製作:『渇いた鉢』フィルムパートナーズ 配給:vandalism
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