新鋭・塩野峻平監督『to…』⼤阪シアターセブンでも上映決定! コロナ禍を生きる“端の人” を描く3つのストーリー

  • 2022年10月22日更新
映画『to…』ポスター画像 映画『to…』part1
映画『to…』part2
映画『to…』part3

SKIPシティ国際Dシネマ映画祭や門真国際映画祭など、大学在学中から複数の映像コンペティションで評価を得てきた塩野峻平監督が、コロナ禍を生きる“端の人” を描いたオムニバス映画『to…』。今年ゴールデンウィークに池袋シネマ・ロサで初劇場公開された際には、300⼈を超える集客で好評を博した本作が、2022年11⽉19⽇(⼟)〜11⽉25⽇(⾦)に⼤阪・⼗三のシアターセブンでも上映されることが決定した。


等身大で感じたコロナ禍の生きづらさを繊細に表現

スタッフの多くが中央大学の現役大学生。彼らが等身大で感じたコロナ禍の生きづらさを繊細に表現し、コロナ収束後の世界への希望を託した3つの短編からなるオムニバス作品。塩野監督が「“端の人たち”を描きたかった」という本作のメインキャストには、100名を超えるオーディションから、植松優、東出薫、清水陽介、藍川きあら、猪征大、竹内詩乃の6名が選ばれ、監督の思いをみずみずしく体現する。

話題のアーティストが書き下ろした3話それぞれの挿入歌

3話それぞれの挿入歌を、YOASOBIのikuraも所属した音楽ユニット「ぷらそにか」の現メンバーである早希、YouTubeで6.5万人以上のチャンネル登録者を有しTikTokでも人気のDay and Night、力強い歌声でインディーズ界隈を沸かせ精力的にライブ活動を行うマリナらが書き下ろした。キャスト、アーティスト、スタッフが、それぞれの視点と役割でコロナ禍の「今を生きること」を描いた作品だ。

STORY

〈Part1〉小松(植松優)×立野(東出薫) 挿入歌:「なんでもない今日」早希

東京で1人暮らしをする大学2年生の小松は、隣人の立野がアパートを出ていく準備をしているのを見かける。立野は地方出身の大学1年生で、進学のために上京したが、コロナの影響で講義がオンライン授業となり、大学に通えないため、実家に帰る決断をしたのであった。小松は、思い描いていた大学生活を送れなかったことに対し、複雑な思いを抱く立野の話を聞いて、立野が東京で過ごす最後の日に、彼女を1日だけの東京観光に誘う。

〈Part2〉要(清水陽介)×光(藍川きあら) 挿入歌:「あなたへ」Day and Night

要は実家の中華料理屋で働き、要の幼なじみの光は大学3年生で就職活動をしている。コロナ禍という状況の中で、要の実家の中華料理屋はだんだんと客足が減っていき、光もオンラインでの就活面接が続くなど、それぞれの状況でやりにくさや、将来の不安などを感じている。光はそんな状況の中で、春から故郷を離れ、東京の会社に就職することを要に伝える。

〈Part3〉大内(猪征大)×楠本(竹内詩乃) 挿入歌:「溶けないように」マリナ

倉庫でアルバイトをしながら劇団で役者をしている大内は、コロナ禍で役者として表現ができる場を失っていた。小規模ながら舞台の活動を再開し始めた時、大内は、公演に頻繁に足を運ぶ女子高生・楠本にどこか不思議な感覚を覚える。舞台に上がるたびに楠本を気に掛ける大内。コロナでそれぞれの生活が一変した2人の間には、舞台演劇を通し自然と繋がりができる。

応援コメント

気づきはじめてるんですよね、若者たちは、ちゃんと。
⽣き⽅は思っている以上にまっすぐだってことに。

千葉⼤樹 氏(演技トレーナー )


コロナ禍で今までの⽇常がガラッと変わってしまった今。
そんな今だからこそ全⼒で⽣きようと感じさせてくれた作品でした。

Fumiya 氏(ソーシャルメディアクリエイター)


冒頭からエンドロールまで、眩しくなるほど瑞々しさに溢れた映画。物語の中に、劇的な展開や、衝撃的な出来事は起きない。だからこそ、登場⼈物たちが織りなすさりげないやりとりの全てが、このご時世を⽣きる者たちへの、ささやかな光になるように感じた。登場⼈物たち全てが、微かな希望をもって、今⽇も⽣きている。そんな姿が印象的だった。最後の、舞台役者が⾃転⾞に乗って颯爽と⾛っていく背中に、この映画⼀番の希望を感じた。今だ、今なんだよ。⽣きているのは、今だ。今、俺は⽣きている。俺たちは今、⽣きている。

⽊村真⼈ 氏(共同テレビドラマディレクター)


登場⼈物⼀⼈⼀⼈の眼差しに無意識のうちに着飾っていたものを剥ぎ取ってもらえた気がした。特別じゃなくてもいいから当たり前のように来る明⽇をどんな1⽇にしようかとちょっぴりワクワクさせてくれる映画。

佐藤祐基 氏(俳優)

監督プロフィール & コメント

【塩野峻平(しおの・しゅんぺい)/監督・脚本・編集】
塩野峻平監督1998年⽣まれ。東京都出⾝。2017年、中央⼤学⼊学と同時に同⼤放送研究会に所属し、映像制作を始める。在 学中より映像クリエイターとしてYouTube広告やSNS⽤の広告を制作。⼤学在学 時に監督した『レイディオ』にて各映画祭で受賞、ノミネート。その後映画監督 としてキャリアを重ねる。

〈過去監督作品〉
『レイディオ』(2020)
・⾨真国際映画祭2020 優秀作品賞・審査員特別賞受賞
・GoodStock FilmSession vol.5 上映
・SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2020 ノミネート
・映⽂連アワード2020 優秀作品賞(準グランプリ)受賞
・PFFアワード2020 1次審査通過

<コメント>
コロナウイルスによって我々の日常は一変しました。マスクなしでは外も歩けなくなり、授業もオンライン、友人たちと会う機会もなくなり、それまでできていた「普通」の生活ができなくなりました。
報道ではコロナウイルスの感染者、濃厚接触者、後遺症の影響などコロナウイルスの影響を中心の部分で受けている人々が多く取り上げられます。しかし当時大学生であった私はその端で影響を受けている人たちを見てきました。
新作を撮りたいと思っていた時、真っ先にテーマとして思い浮かんだのはその「端の人たち」でした。コロナウイルスが蔓延る中で自分たちの「普通」の生活ができなくなり、しかしそんな中でも確かに生きている人たちを映像にしたいと強く思いました。
タイトルの「to…」には誰かから誰かに思いが届くようにという意味を込めました。例えばそれが作品内での人物同士なのかもしれない、この映画を作った私たちから映画を見てくれた人かもしれない、見てくれた人たちから私たちへかもしれない。
「誰かに、届け。」この映画が誰かに届きますように。

予告編& 作品情報

(2021年/日本/82分/DCP)
出演:植松優、東出薫、清水陽介、藍川きあら、竹内詩乃、猪征大、江連健司、下石知美、内海詩野、小野孝弘、小澤うい、ほりかわひろき、笠木紘(赤枠工場)、円城寺正俊(赤枠工場)、早乙女大和(赤枠工場)、佐藤友里(赤枠工場)、湯淺惇紀(赤枠工場)

監督・脚本・編集:塩野峻平
プロデューサー:中村綾菜 撮影・照明:近藤実佐輝 録音:大津研、釘本勇気、園田晃平、中山春佳 美術:じんりょうすけ 制作:中山春佳、中村優希、松田美羽 グレーディング・コンポジター:堤脩太郎 ポスターデザイン・Web制作・パンフレット:渡辺淳一
製作協力:イトーカンパニー 撮影協力:三鷹フィルムコミッション他
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※2022年11⽉19⽇(⼟)〜11⽉25⽇(⾦)⼤阪・⼗三、シアターセブンにて公開!

(編集:min)

  • 2022年10月22日更新

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