『第16回 東京フィルメックス』-原点回帰。世界に羽ばたく映画作家たちが戻ってくる映画祭

  • 2015年11月21日更新

11月21日より第16回東京フィルメックスがスタートする。カンヌ国際映画祭やベルリン国際映画祭をはじめとする国際映画祭が今後注目するであろう映画作家を、世界に先駆けて、いち早く紹介し続けてきた映画祭、東京フィルメックス。東京フィルメックスをきっかけに世界に大きく羽ばたいていった映画作家は再び東京フィメックスに戻って世界が注目する一本を公開する。そのさまは川に戻ってくる鮭のよう。東京フィルメックスが原点ということもあるけれど、映画好きが集まる雰囲気のなかで作品を共有したいという思いがあるからだろう。16回目の今年はコンペティション部門10本をはじめ33作品のいずれも見逃すことのできない作品が目白押し。今回は戻ってきた鮭ならぬ、東京フィルメックス出身の監督の上映作品をご紹介します。© Bandai Visual, Bitters End, Office Kitano



日本一の売れっ子監督、園子温監督はSF作品を(2008年『愛のむきだし』アニエスベー・アワード」受賞)
『ひそひそ星』 The Whispering Star
日本 / 2015 / 100分
監督・脚本:園子温 (SONO Sion)
配給:日活
【作品解説】
ロボットが8割、人類が2割になった未来の宇宙を舞台に、様々な星を巡って人間たちに荷物を届ける宇宙宅配便の配達アンドロイド、鈴木洋子を主人公にした物語。壮大な宇宙を旅しながら、3・11の傷跡残る福島を舞台とする、ユニークでリリカルなSF映画の傑作。©SION PRODUCTION



香港ノワール巨匠、ジョニー・トー監督がミュージカル映画を(2007年『エグザイル/絆』アニエスベー・アワード」受賞)
『華麗上班族』 Office
中国、香港 / 2015 / 118分
監督:ジョニー・トー(Johnnie TO)
【作品解説】
シルヴィア・チャンが脚本・演出を手がけてきた舞台をミュージカル映画化。本作でチョウ・ユンファ、シルヴィア、ジョニー・トーの香港映画80年代黄金トリオが奇跡的に復活した。ウォン・カーウァイ作品で知られるウィリアム・チャンによるゴージャスな美術も見所。



『東京プレイボーイクラブ』でどうしようもない人たちを愛らしく描いた奥田庸介監督がついに三年ぶりの新作をもって登場!(2010年『東京プレイボーイクラブ』学生審査員賞受賞)
『クズとブスとゲス』THE DORK, THE GIRL AND THE DOUCHEBAG
日本 / 2015 / 141分
監督:奥田庸介(OKUDA Yosuke)
製作:映画蛮族
【作品解説】
妻子ある男と水商売の女が駆け落ちを試みるが、男は約束の待ち合わせ場所に現れない。女は男が来ないと知りながらも待ち続けていた……。デビュー作『東京プレイボーイクラブ』(11)で第12回東京フィルメックスコンペティションに選ばれた奥田庸介の3年ぶりの新作。



▼第16回 東京フィルメックス概要
期間:2015年11月21日(土) ~ 11月29日(日)  (全9日間)
会場:
有楽町朝日ホール(有楽町マリオン) (メイン会場:11/22(日)〜11/29(日))
TOHOシネマズ 日劇 (オープニング[日劇1]、レイトショー会場[日劇3]:11/21(土)〜11/29(日))
有楽町スバル座(特集上映ツァイ・ミンリャン会場:11/28(土)〜12/4(金))
(共催企画 Talents Tokyo 2015)有楽町朝日スクエア
(連動企画 松竹120周年祭)東劇(11/21(土)〜11/27(金))
(連動企画 フレンチタッチ・コメディ!)アンスティチュ・フランセ(11/13~12/20(日)まで*開催曜日は週によって異なるので、スケジュール詳細は HPなどでご確認下さい)

第16回 東京フィルメックス公式サイト

文:白玉

  • 2015年11月21日更新

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