年月の記事

『悪魔の起源 -ジン-』-巨匠トビー・フーパーが贈るアラブの妖魔の恐怖

ジン(DJINN)とは、変幻自在に姿かたちを変えることができる、イスラム世界における魔人や精霊のこと。そんなジンの怒りに触れた人間が襲われる、アラブを舞台にしたパラノーマル・スリラーだ。『悪魔のいけにえ』『ポルターガイスト』のトビー・フーパー監督最新作。2014年3月29日(土)より、ヒューマントラストシネマ渋谷にて公開。

20年後の巨匠に会える映画祭―第26回東京学生映画祭

5月23日より北沢タウンホールにて第26回東京学生映画祭がスタート。東京近郊の学校、団体制作から寄せられ、最終選考に残った17作品(アニメーション部門9作品、実写部門8作品)を一挙公開する。東京学生映画祭は25年間の歴史の中で青山真治、中村義洋、園子温、熊澤尚人など国の内外を問わず目覚ましい活躍を続ける映画人を輩出している映画祭。これから芽吹く日本映画の才能をいち早く見つけることのできる絶好のチャンスだ。今年度は橋口 亮輔監督はじめ「秘密結社 鷹の爪」シリーズ作者FROGMAN監督、横浜 聡子監督 小林 啓一監督など多彩な映画人がゲスト審査員として登場する。ゲスト審査員と学生が議論を戦わせるトークセッションも見逃せない。

『GET ACTION!!』― 90年代で最も重要なガレージ・パンク・バンド、TEENGENERATEの短くも鮮烈な軌跡

90年代で最も重要なガレージ・パンク・バンドとして多くの人を熱狂させた、TEENGENERATE。その活動期間は1993〜96年の3年弱という短い期間ながら、年間80本にも及ぶ欧米ツアーと下北沢シェルターを中心とした国内での精力的なライブ、70曲を超える音源制作、そして世界10カ国からの楽曲リリースなどを通して、すさまじい熱とうねりを伴いながら世界中のファンを魅了した。そんな彼らの彼らの短くも鮮烈な足跡を追ったドキュメンタリー。2014年 3/15(土)~3/28(金)新宿シネマカリテにて 2 週間限定レイトショー!
Photo by Masao Nakagami(TARGET EARTH) 

『ランナウェイ・ブルース』 〜きっとどこかに実在する傷だらけの兄弟。若手俳優の秀逸な演技と、主人公の内面を表す劇中アニメの世界観〜

固い絆で結ばれた不遇な兄弟の物語。若手実力派のエミール・ハーシュとスティーブン・ドーフが主人公の兄弟を演じる。さらにダコタ・ファニングが陰のある恋人役で出演。 三人の繊細な演技がリアルで切ない。兄弟の「空想の産物」として劇中に流れる、キュートでシニカル なアニメーションも印象的だ。モーテルの寂しげな風景が彼らの哀しい宿命、そしてかすかな希望を際立たせる。ローマ国際映画祭では4冠を受賞、一粒の宝石をのぞき見たような秀作だ。3月15日(土)よりシネマート新宿ほか全国順次ロードショー ©2012 Motel Life LLC

「パラダイス3部作」-図々しい裸体とぞんざいな愛撫が同居する欲望の天国

3人のオーストラリア女性が経験したバカンスを描くウルリヒ・ザイドル監督『パラダイス三部作』。3つの物語は刺激的だ。50代の白人シングルマザーがアフリカ・ケニアで現地青年とのセックスにのめりこむ『パラダイス:愛』、イスラム教徒を夫に持つキリスト教徒が過剰なまでにイエス・キリストに愛情を向け、救いを求める『パラダイス:神』、ダイエット合宿で父親ほどの年の差のある男性に初めての恋心を抱く女子学生を描く『パラダイス:希望』。オーストリア、ウルリッヒ・ザイドル監督はフィクションをドキュメンタリーの手法で撮るため、架空の物語でありながら、登場人物から生々しく激しい欲望が浮かび上がらせる。2012年カンヌ国際映画祭、ヴェネチア国際映画祭、2013年ベルリン国際映画祭と世界三大映画祭のコンペティション踏破した3部作。

『それでも夜は明ける』スペシャルトークイベント 町山智浩×デーブ・スペクター

第86回アカデミー賞では作品賞、脚色賞、そして助演女優賞と主要三部門を受賞。スティーヴ・マックィーン監督は黒人監督史上初の作品賞受賞で、アカデミー賞の歴史を塗り替える快挙を遂げました。本作の日本公開に先駆けて、映画評論家の町山智浩さんと放送プロデューサーのデーブ・スペクターさんによるスペシャルトークイベントが開催されました。両氏独自の視点から作品を分析、さらに映画で描かれなかった後日談や本作にまつわるエピソードを、当時のアメリカの時代背景とともに語っていただいています。