『ホテルチェルシー』

  • 2010年07月03日更新

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海外クルーによる全編ニューヨーク・ロケの心理サスペンス『ホテルチェルシー』 ― 2010年5月に渋谷シアターTSUTAYA(東京)で公開された際に好評を博したのは、記憶に新しい。

2009年のマートルビーチ国際映画祭で最優秀外国語映画賞を受賞し、主演の長澤奈央が主演女優賞に輝いたこの作品は、2010年7月3日(土)からMOVIE ON やまがた(山形)にて、同7月10日(土)からシネマスコーレ(愛知)にて、それぞれ上映が決定している。

更に、2010年7月16日(金)には、DVDが発売及びレンタル開始。映画館へ足を運ぶのが難しかったかたがたも遂に、この話題作と出逢うことができる。

エミとケンジは、新婚旅行でニューヨークを訪れた。ふたりが泊まるのは、伝統と逸話が染みついているチェルシーホテル。かつてニューヨークに住んでいたケンジは、この街の魅力をエミに語り、エミはエミで、幸福感と高揚に笑顔を輝かせていた。夜、ホテルで眠りこんだエミが目を覚ますと、ケンジの姿がない。どうやら、シャワーを浴びているようだ。手持ちぶさたでビデオ・カメラに手を伸ばしたエミは、自分たちが昼間に撮った映像をなにげなく再生し始めた。すると、そこには、ケンジがバスルームで何者かに殺害される一部始終が映っていて……。

「今、目にしている出来事は、いつ、どこで、起こっているのか?」 ― 注意深くストーリーを追わないと、映画の中で迷子になりかねない。展開がめまぐるしいのではなく、シーンが切り替わるごとに、心理を欺く罠がしかけられているからだ。

リアルタイムの事実とモノローグが混在しているため、観ている最中は自ずと、時系列を意識して物語を整理しようとしてしまうだろう。しかし、この映画に隠された謎を真の意味で解明するには、「いつ」ではなく、「どこ」に焦点を絞ることこそ鍵である。

実際のチェルシーホテルでのロケ、空気が清冽に澄む冬のニューヨーク、長澤奈央の扇情的でミステリアスな表情と姿態 ― 見どころは多々あるが、この映画を観る一番の愉しみは、「それぞれの出来事が、『どこ』で起こったのか」をつきとめる作業にある。その答えをひとつでも多く発見できればそれだけ、物語の全体像が明確になるだろう。研ぎ澄ました観察力と、柔軟な想像力をご用意の上、「探偵」になった気分で『ホテルチェルシー』に挑んでほしい。

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▼『ホテルチェルシー』作品・公開・DVD情報
日本/2009年/74分
原題(英語):”HOTEL CHELSEA”
監督:ホルヘ・バルデス・イガ
脚本:ヒロ・マスダ
出演:長澤奈央 鈴木砂羽
アンソニー・ローレン ダニエル・ウィルキンソン
ジャスティン・モーク ヒロ・マスダ 他
音楽:the GazettE 「HEADACHE MAN」
製作:エースデュース Ichigo Ichie Films LLC
テンダープロ
コピーライト:(C)Hotel Chelsea Film Partners 2009
『ホテルチェルシー』公式サイト(注:音が出ます)
改行
※2010年7月3日(土)からMOVIE ON やまがた(山形)にて、同7月10日(土)からシネマスコーレ(愛知)にて、それぞれ上映。
※2010年7月16日、DVD発売及びレンタル開始。ご購入はこちらから

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文:香ん乃
改行

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