悪女礼讃― スクリーンの妖花たち

  • 2010年03月20日更新

ishizaka_omote清純な乙女もいいけれど、魔性の女には抵抗しがたい魅力がある。
ラピュタ阿佐ヶ谷では3月21日より小悪魔ヒロインから破滅へ導く毒の徒花まで幅広い悪女作品27作品を上映。いけない、いけないと思いながら、悪女の罠にははまってみませんか。今回は第一回「映画の達人」で頭から離れられない女優について熱く語っていただいた映画プロデューサー市山尚三さんに、うなされるようなオススメ悪女映画3本を選んでいただきました。

 

 

 

 妻は告白する2
第一回「映画の達人」で頭から離れない女優の一人として若尾文子さんを紹介したのは映画プロデューサーの市山尚三さん。
若尾文子さんは監督が誰でも見に行く、女優の一人でその強い女の美しさに惹かれるのだとおっしゃっていました。インタビューの中で、「あえぐような、怒っているような若尾文子の口調に説得力がある」という市山さんのユニークなコメントが忘れられません。悪女礼讃では、ゴールデンコンビ、増村保造監督・若尾文子主演の「妻は告白する」をはじめ、若尾文子さんの作品も多く上映します。ぜひ「若尾文子口調」をチェックしてみてください。
今回は悪女礼讃27作品の中から、市山さんに特にお勧めの三本を選んでいただきました。自分の生き方にどこまでも正直に、激しく生きる女の生きざま。あなたも悪女に溺れてみてください。(妻は告白するⒸ角川映画)

 

市山尚三の悪女映画はこれを見ろ

悪の階段(1965年/鈴木英夫)
タランティーノの『レザボア・ドッグス』を30年近く前に予見した犯罪ノワールの傑作。俳優はいずれも適役だが、特に西村晃の怪演が凄い。(悪の階段 ℂ東宝)

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清作の妻(1965年/増村保造)
増村=若尾コンビの最高峰の一本。“悪女”と言うよりは社会の枠組におさまり切らない“過剰な愛”が戦慄の結末を引き起こす異様な力作。(清作の妻 Ⓒ角川映画)
清作の妻A

 

 

 

 

 

毒婦高橋お伝(1958年/中川信夫)
おどろおどろしい題名とは裏腹に、ヒロインの一途な愛情が見る者を感動させずにはいない作品。若杉嘉津子の凛とした美しさが素晴らしい。(毒婦高橋お伝Ⓒ国際放映)

毒婦高橋お伝_001

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ▼その他の上映作品

上映作品:「刺青」/「悪女の季節」/「おんな極悪帖」/「悪魔の接吻」/「二匹の牝犬」/「五辧の椿」/「悪の階段」/「可愛い悪女 殺しの前にくちづけを」/「妻は告白する」/「痴人の愛」/「女の中にいる他人」/「果しなき欲望」/「からみ合い」/「地獄の饗宴」/「清作の妻」/「悪女かまきり」/「ひき裂かれた盛装」/「野獣の青春」/「夜の素顔」/「血とダイヤモンド」/「毒婦高橋お伝」/「氷点」/「女体」/「雌が雄を喰い殺す かまきり」/「孤独の賭け」/「黒い十人の女」/「しとやかな獣」

3月21日より、ラピュタ阿佐ヶ谷で上映スタート
※作品詳細、スケジュールなど詳しくは劇場HP (http://www.laputa-jp.com/)にてご確認ください。

文:白玉
改行

  • 2010年03月20日更新

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