『カラヴァッジョ 天才画家の光と影』

  • 2010年02月13日更新

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ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ ― バロック絵画の巨匠として高名な彼が没したのは1610年。没後400年にあたる2010年の今年、カラヴァッジョの凄絶な生涯を描いた『カラヴァッジョ 天才画家の光と影』が、待望の日本公開である。

「カラヴァッジョって、誰?」というかたも、「高尚な芸術映画は、ちょっと……」というかたも、食わず嫌いはもったいない。16世紀のイタリアに生きたひとりの画家が、時代と政争に翻弄されながらも、信念を貫くために闘い、恋に身を落とすこの物語は、瞬きするのも惜しくなる、烈しい人間ドラマだ。撮影監督ヴィットリオ・ストラーロがスクリーンに表出したカラヴァッジョ絵画の明暗対比と、16世紀イタリアを再現したゴージャスな衣装とセットも、ぜひ網膜に焼きつけて。

「天才画家の光と影=光と影のコントラスト」は、カラヴァッジョの生みだした絵画の特徴であると同時に、この画家の生きざまと運命そのものだったのだ、と本作を観ると実感する。

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破天荒で物怖じしないカラヴァッジョは、有力者にも媚びず、作品の完成度を高めるためには喧嘩も辞さない。この映画で描かれているカラヴァッジョの人物像は、「どこにでもいそうな、頭に血がのぼりやすい若者」だ。そんな直情的な彼が、独特の明暗を帯びた、見る者の息を呑ませる傑作を生みだす。そのギャップが鮮烈で、カラヴァッジョの人柄に親近感を覚えると同時に、彼の非凡な才能と痛いまでに努力家である面に、瞠目せずにはいられなくなってくる。

カラヴァッジョが憑依したかのような激情を迸らせる演技を体現したのは、アレッシオ・ボーニ。日本の劇場公開作品では、初主演ということになる。また、カラヴァッジョの親友・マリオを演じるパオロ・ブリグリアが、演技でも容姿でも、存分に魅せてくれている。特に、カラヴァッジョがマリオをモデルに絵を描くシーンは、この上なく耽美で必見。陶酔を約束してもらえるシーンである。

★カラヴァッジョ没後400周年記念キャンペーン★

公開劇場の銀座テアトルシネマでは、公開日の2月13日より2月末日まで、本作鑑賞者を対象とした総勢400名に、イタリアにちなんだ商品を抽選にてプレゼント大放出。魅力のイタリアン・フードのほかに、ワインやフラワー・ギフト券、更には、クイズ正解者の中から2名様にカラヴァッジョの名前がついたおしゃれな自転車まで当たる、お得感にあふれたキャンペーン。詳しくは、公式サイトをご参照ください。

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▼『カラヴァッジョ 天才画家の光と影』作品・公開情報
イタリア・フランス・スペイン・ドイツ/2007年/133分
原題:”Caravaggio”
監督:アンジェロ・ロンゴーニ
撮影監督:ヴィットリオ・ストラーロ
出演:アレッシオ・ボーニ エレナ・ソフィア・リッチ ジョルディ・モリャ パオロ・ブリグリア 他
配給:東京テアトル
コピーライト:Copyright 2007: RAI FICTION – TITANIA PRODUZIONI – INSTITUT DEL CINEMA CATALA’- EOS ENTERTAINMENT – GTM PRODUCTION
『カラヴァッジョ 天才画家の光と影』公式サイト
※2010年2月13日、銀座テアトルシネマ他にて没後400年記念全国順次ロードショー!

文:香ん乃

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改行

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