ミニシアター情報
『ヒトラーの忘れもの』〜過酷な任務を背負わされた少年兵たち。恐怖と感動のコントラスト〜
第二次大戦直後、異国の地で地雷撤去を命じられたのは、置き去りにされた少年兵たちだった。ショッキングな史実に基づくヒューマンドラマ。緊張の中で上がる息遣いや虫の羽音の中に満ちていく、地雷爆破の恐怖。そんな緊迫感と対比するような、美しい風景、心を打つ人間ドラマのバランスが素晴らしい。2017年アカデミー賞外国語映画賞デンマーク代表となった、涙なくして観られない感動作。
12月17日(土)、シネスイッチ銀座ほか全国順次公開
© 2015 NORDISK FILM PRODUCTION A/S & AMUSEMENT PARK FILM GMBH & ZDF
『世界の果てまでヒャッハー!』-おバカなフランス人が南米リゾートで繰り広げる抱腹絶倒のアドベンチャー
人気TV番組とゆるキャラの決め台詞(?)が合体したような能天気な邦題。内容も期待を裏切らないハイテンションなコメディだ。フランスでは昨年興行収入2週連続No.1、8週連続Best10入りを果たす大ヒットを記録した。手持ちカメラで撮影された、洞窟や密林での予測不能の冒険シーンに思わず心が躍る。オシャレや難解な作品だけがフランス映画じゃない! 11月19日(土)ヒューマントラストシネマ渋谷、シネマート新宿ほか全国ロードショー。
ここでしか観ることのできない作品が目白押し。映画好きが加速する映画祭―第17回 東京フィルメックス
11月19日より第17回東京フィルメックスがスタートする。今年も選りすぐりの22作品、そして選りすぐりのゲストが集結した。世界の三大映画祭すべてで受賞経験のあるキム・ギドク監督が新作『The NET 網に囚われた男』でオープニングを飾れば、モフセン・マフマルバフ監督は1990年以降、上映を禁止されていた幻の作品『ザーヤンデルードの夜』とともに作品を語りに東京にやってくる。これだけの巨匠たちの信頼を一身に集める東京フィルメックスの魅力は何といっても独自に掘り出された作品のラインナップだ。映画好きが加速するような作品に出会いに行こう。今回は『ミニシアターに行こう。』からのおすすめ3作品をご紹介します。(写真は『『ざ・鬼太鼓座』デジタル・リマスター』)
「MDGP(モースト・デンジャラス・シネマグランプリ)2016」-選りすぐりの作品の中から最も危険な映画を決定。公式レフェリーは天龍源一郎!
昨年に引き続き、今年も「MDGP(モースト・デンジャラス・シネマグランプリ)」が開催される! 今回は、90年代UK音楽シーンの狂気に満ちた世界を描く「マッド・ドライヴ」(ニコラス・ホルト主演)、スティーヴン・セガールの新作「沈黙のアフガン」などパワフルな6作品がエントリー。公式レフェリーには天龍源一郎が就任し、最もデンジャラスな作品が観客の投票で決定される。10月29日からヒューマントラストシネマ渋谷、12月10日からシネ・リーブル梅田にて開催。
『淵に立つ』〜家族とは何かを問う、衝撃のヒューマンサスペンス〜
ある平穏な家庭が、一人の男が通り過ぎたことにより、凄まじく崩壊していく、衝撃のヒューマンサスペンス。家族を翻弄する男を演じるのは、浅野忠信。監督は、一作ごとに新たな切り口で人間の生き様を描く、深田晃司監督。第69回カンヌ国際映画祭で「ある視点」部門審査員賞に輝いた問題作。10月8日(土)より、有楽町スバル座ほか全国ロードショー
©2016映画「淵に立つ」製作委員会
『アスファルト』〜心温まるユニークな群像劇。フランス郊外の団地、3つの出会いの物語〜
フランス郊外の寂れた団地に訪れる、奇跡のような3つのエピソードを描くフランス映画。イザベル・ユペールら実力派俳優たちがユーモアたっぷりに演じる人間模様は、とてもチャーミング。ハイセンスな笑いに包まれる中、やがてほろ苦い感動が訪れる。
9/3(土)、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテ(モーニングショー)、シネ・リーブル池袋ほか全国順次ロードショー
© 2015 La Camera Deluxe – Maje Productions – Single Man Productions – Jack Stern Productions – Emotions Films UK – Movie Pictures – Film Factory
「第3回夏のホラー秘宝まつり」-キネカ大森の夏の風物詩、観客参加型ホラー映画祭を開催!
キングレコードの人気映画レーベル【ホラー秘宝】が放つ、「夏のホラー秘宝まつり」。3年目を迎える今年は、Jホラーからスプラッターまで幅広い新作5本をはじめ、新旧併せて23本を上映。また、本映画祭の代名詞“ホラー総選挙”のほか、“パーティーピーポー上映”やゲストによるトークショー“ホラーしゃべれ場”など、観客参加型のイベントも目白押しだ。詳細は公式サイトで確認を。8月20日~9月9日まで、キネカ大森にて開催!
『ソング・オブ・ラホール』〜パキスタン音楽の再起をかけ、音楽職人たちがニューヨークジャズに挑む!〜
パキスタン伝統音楽のミュージシャンたちが、ジャズの楽曲と、ニューヨークジャズバンドとの共演に挑むドキュメント。70年代から軍事政権などの影響で、音楽そのものを禁じられてきたパキスタン。その受難の歴史に触れ、水面下で受け継がれてきた彼らの超絶的な音楽も堪能できる。愛すべきミュージシャンたちの素顔にも注目。
8月13日(土)より渋谷・ユーロスペースほかにて公開
© 2015 Ravi Films, LLC
『カンパイ! 世界が恋する日本酒』〜アメリカ在住の監督が、日本酒ドキュメンタリーを撮ったワケ〜
ドキュメンタリー映画『カンパイ! 世界が恋する日本酒』が7月9日(土)から、日本で公開されます。本作を撮った、アメリカ・ロサンジェルス在住の映画ジャーナリストでもある小西未来監督に、6月に来日した際、作品についてのお話をうかがいました。アメリカでの生活が長い小西監督が、今回、なぜ日本酒を作品の題材にしたのか? そして、クラウドファンデイングや撮影の裏話など…フットワークの軽さを感じる歯切れのいい口調で、楽しく聞かせていただきました。
『ブレイク・ビーターズ』-冷戦時代末期、東ドイツの若者たちはブレイクダンスに自由と希望を見た
1980年代末、東欧諸国の社会主義体制が次々と終わりを告げ、40年以上続いた東西冷戦は終結する。東西ドイツを隔てていたベルリンの壁の崩壊は、その象徴ともいえる出来事だった。その数年前、東ドイツに流入してブームを巻き起こしたのは、アメリカ発のブレイクダンスだ。本作の主役は、ブレイクダンスに魅せられたダンスチームの若者たち。チームは政府の監視・統制下に置かれるが、彼らはそうした状況に疑問を持つようになる。自由と希望を追い求める彼らの姿は、自分の好きなことに妥協しないことの素晴らしさを教えてくれるだろう。6月25日(土)、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次ロードショー。