吉永くま
『最愛の子』-3年前に誘拐された息子が母と慕うのは、犯人の妻だった
中国では、年間20万人の子どもが行方不明になっているが、その背景には国内に広がる経済格差や、昨年廃止が決定された一人っ子政策があるという。『最愛の子』は、そうした状況下で起こった実際の事件をもとに作られた。大切な息子を誘拐された両親、犯人の妻である育ての母親。その双方の愛情の深さ、葛藤、苦しみの大きさに圧倒されるだろう。『ラヴソング』『ウォーロード/男たちの誓い』のピーター・チャン監督作品。2016年1月16日(土)より、シネスイッチ銀座ほか全国順次ロードショー!
© 2014 We Pictures Ltd.
『きみといた2日間』―どん底状態の女の子がネットで恋活!?
ネットでの恋活が市民権を得て久しいが、現在アメリカでは結婚したカップルの3分の1がネットで出会うといわれている。本作の主人公は「仕事なし」「オトコなし」「部屋もなくなりそう」という、どん底状態の女の子。そんな彼女に予想外のことが起こり、新しい恋の予感が……という寒い冬にぴったりのラブストーリー。
『セッション』で注目されたマイルズ・テラー、人気上昇中のアナリー・ティプトン、TVドラマ『ゴシップガール』のヴァネッサ役ジェシカ・ゾーら、勢いのある若手俳優達が出演している。
12月23日(水・祝)より、新宿武蔵野館他にて全国公開
© 2013 APARTMENT TWO, INC. ALL RIGHTS RESERVED
『カミーユ、恋はふたたび』-今の記憶を持ってタイムスリップしたら人生をやり直せる?
今年は『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』(’89)で、1985年からデロリアンが到着した記念すべき未来の年。この作品は(2012年製作だが)、人生に失望した中年女性が逆に現代から1985年にタイムスリップし、亡くなった両親や友人、そして自分を捨てた夫に再会する物語だ。人生をやり直す機会を得た彼女は軌道修正できるのか。切ないながらも、彼女の今後の人生の幸せを予感させるファンタジーだ。時計屋の主人役のジャン=ピエール・レオーがさすがの存在感を示している。
10月31日(土)新宿シネマカリテほか全国順次公開。
『ザ・ヴァンパイア~残酷な牙を持つ少女~』-斬新な視点が光るイランを舞台にしたヴァンパイア映画
東欧のイスラム世界にも吸血鬼伝説はあるものの、十字架や聖水など、キリスト教と関連するイメージが強いヴァンパイア。だが、注目のイラン系新人監督アナ・リリ・アミリプールは、チャドルに身を包み男たちに襲いかかる美しいヴァンパイアを誕生させた。モノクロ映像と全編を流れる音楽が印象的な本作は、デヴィッド・リンチや初期のジム・ジャームッシュの作品と比較されることが多いというが、その世界観は独特かつ斬新で高い評価を受けている。9月19日(土)新宿シネマカリテ他全国順次公開。
『犬どろぼう完全計画』-話題の韓国天才子役主演。キュートなコメディ作品
ある事情から車の中で生活する少女が、家ほしさのあまり富豪から犬を盗み、謝礼金をもらうことを計画。果たしてこの完全計画はうまくいくのか? 『ソウォン/願い』の天才子役イ・レや、『母なる証明』のキム・ヘジャ、FITSLANDのボーカル イ・ホンギなど、豪華キャストにも注目したい。韓国史上初の欧米小説の映画化作品。7月18日(土)より、シネマート新宿ほか公開。
『雪の轍(わだち)』-冬のカッパドキアのホテルを舞台にした重厚な人間ドラマ。パルドール受賞作
夏は観光客で賑わうが、冬は閑散とするカッパドキアのホテル・オセロ。閉塞感に覆われた空間で、「夫と妻」「兄と妹」間の軋轢が、哲学的要素を含む会話を通して表面化していく。一方、主人公である裕福な家主と貧しい借主一家との対照的な暮らしぶりと、そこから生じる両者の言い分や考え方のずれもシビアに描かれる。監督はトルコ映画界の巨匠ヌリ・ビルゲ・ジェイラン。チェーホフの短編3作が発想源だという。カンヌ国際映画祭パルムドール受賞作。6月27日(土)より、角川シネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー。
『追憶と、踊りながら』-文化も言葉も異なる母と息子の恋人ををつなぐのは、愛する人を失った悲しみだった
ロンドンに住む中国人女性と、息子の恋人であるイギリス人青年の心の軌跡と葛藤を描く。『007』シリーズのQ役などで、今最も注目を集めるイギリス人俳優ベン・ウィショー主演。悲しみと静かな情熱を胸に秘めた彼の演技が心を打つ。5月23日(土)より、新宿武蔵野館、シネマ・ジャック&ベティほか全国順次ロードショー
『イマジン』-目の見えない男女は“音”を介して恋に落ちた
舞台は情緒溢れるポルトガルの古都リスボン。視覚障害者施設で働く盲目の教師と美しい女性との淡い恋や、彼と生徒たちとの交流が描かれる。自然光を駆使して詩的な映像を作り上げたのは1963年生まれのアンジェイ・ヤキモフスキ監督。近年評価の高い作品を続々と生み出しているポーランド映画界期待の新鋭である。4月25日(土)より渋谷シアター・イメージフォーラムにて公開、その後全国順次公開。
『インド・オブ・ザ・デッド』-インドでゾンビが暴れまくる! ボリウッド映画初のゾンビコメディ
火葬が一般的なインドで、なぜかゾンビが大量発生! 仲良しトリオと美女とロシアンマフィアが、武器を片手に時にゆる~く時に真剣にゾンビに立ち向かう。年間1000本以上製作されるボリウッド映画において、なんと初のゾンビコメディである。3月21日(土)より、ヒューマントラストシネマ渋谷、4月よりシネ・リーブル梅田にてレイトショー。
『君が生きた証』-たとえ許されなくても、父親は息子を身近に感じていたかった-
人はどんなにつらく苦しいことがあっても、いずれは前に進まなければならない。本作の主人公は、ある事件で息子を失った父親だ。彼は大きな秘密を抱えながらも、息子が遺した歌を演奏することでその人生に近づいていく。また、その父親と彼に転機を与えるミュージシャン志望の青年との交流も清々しく描かれる。2月21日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテほか全国ロードショー。
