令和の渋谷を舞台に描く、パパ活する女性たちのリアルな青春―山嵜晋平監督『つゆのあとさき』ポスタービジュアル&予告編解禁!

  • 2024年05月29日更新

マジックミラー越しに見える彼女たちの青春

2024年6月22日(土)より渋谷・ユーロスペースにて公開

2024年6月22日(土)より渋谷・ユーロスペースにて公開される『つゆのあとさき』のポスタービジュアルと予告編映像が解禁された。永井荷風が1931年に発表した同名小説を原案に、物語の舞台を「昭和の銀座」から「令和の渋谷」に移し、さまざまな事情で“パパ活”をすることになった女性たちのリアルな青春を描く作品だ。監督は、『テイクオーバーゾーン』(20)、『YEN(DIVOC−12)』(21)、『なん・なんだ』(22)などで現代社会の問題を鋭く描きながら、エンターテインメント作品へと昇華してきた気鋭・山嵜晋平。


令和の渋谷を舞台に描く、パパ活をする女性たちのリアルな青春

小説『つゆのあとさき』は、昭和初期の銀座のカフェーを舞台に、自由奔放だが逞しく生きる女給の主人公と彼女と関係を持つことになる軽薄な男たちを描いた作品だ。かの大文豪、谷崎潤一郎に「文学史上に我が昭和時代の東京を記念すべき世相史、風俗史とでも云ふべき作品」と激賞された名作であり、「昭和初期の銀座の風俗史」ともいえる名作である。

本作では、小説の持つ普遍性を踏襲しながら、時代をコロナ禍の渋谷に移し、さまざまな事情でパパ活をすることになった女性たちのリアルな青春を描きながら、「令和の渋谷の現在(いま)」を映した作品となっている。

今回解禁となったポスタービジュアルには、2020年6月のコロナ禍の時期に、都会で生きることに迷い、それでも懸命に明日を探そうともがき、彷徨う主人公・琴音の姿が捉えられている。実際にコロナ禍の渋谷スクランブル交差点で撮影されたものだ。そして予告編は、パパ活に頼らざるを得なくなってしまった女性たちの苦悩や、パパ活をする軽薄な男性たちの実情などが描かれ、映画本編への興味を掻き立てる。

個性と才能あふれる制作陣とキャストが集結

“パパ活をする女性たち”のキャスティングは、オーディションを開催。主人公の琴音には、約200名の中から選ばれた新人の高橋ユキノが扮する。出会い系喫茶で知り合い琴音の友人となるさくら役には、ムロツヨシ演出・出演の舞台「muro式.がくげいかい」で注目を集めた西野凪沙、琴音の友人でホストに貢ぐためにパパ活を続ける楓役には、若者の支持を集める吉田伶香が演じる。そして“パパ活をする男たち”は、前野朋哉、渋江譲二、守屋文雄、松㟢翔平、テイ龍進の個性派俳優5人が顔を揃えた。

さらに、先日惜しまれつつ解散を発表したLilubayが、主題歌「つゆのあとさき」と挿入歌「琥珀の五月雨」を書き下ろし、登場人物たちに寄り添った感情を音楽で表現。Lilubayにとってはこの2曲が最後のリリースとなる。そして脚本には、『戦争と一人の女』(12)や『さよなら歌舞伎町』(14)、『花腐し』(23)などで、長年、荒井晴彦と共に脚本を作り上げてきた中野太らが名を連ねる。

才能あふれる制作陣とキャストが集結して描く「マジックミラー越しに見える彼女たちの青春」を、ぜひスクリーンで見届けてほしい。

作 品 概 要

【あらすじ】キャバクラで働いていた琴音(20)は、コロナ禍で店が休業、一緒に住んでいた男に家財を持ち逃げされ、家賃を払えなくなり、行き場を失ってしまう。そんな中、知り合った楓(21)の 紹介で出会い系喫茶に出入りするようになり、男性客とパパ活をすることで日々を切り抜ける生活をしている。
客に絡まれたりネット上で中傷をされたりしながらも、逞しく生きている琴音は、あることがきっかけで、同じ出会い系喫茶でパパ活をする大学生のさくら(20)と出会う。生まじめで何事も重く受け止めてしまうさくらと琴音は不思議とウマが合い、友情を深めていくのだった。体目当ての矢田(42)、IT企業の社長でパトロンでもある清岡(36)、容姿端麗なダンサーの木村(28)ら軽薄な男たちと、生活のため、ホスト通いのため、学費のため、様々な理由でパパ活をする女性達の対比で物語は進んでいく。

出演:高橋ユキノ、西野凪沙、吉田伶香、渋江譲二、守屋文雄、松㟢翔平/テイ龍進、前野朋哉
原案:永井荷風「つゆのあとさき」
監督:山嵜晋平
脚本:中野太、鈴木理恵、山嵜晋平
製作著作:BBB 配給:BBB 配給協力:インターフィルム
制作:コギトワークス ©2024BBB

公式サイト

編集:富田旻

  • 2024年05月29日更新

トラックバックURL:https://mini-theater.com/2024/05/29/60489/trackback/