“映画人” 片山享が描く3人の男の3つの物語— 片山享監督特集「生きる、理屈」
- 2020年01月10日更新
2月の池袋シネマ・ロサは “片山享 祭り”! 監督作品を6本上映
“映画人”としての片山享の躍進が止まらない。俳優として着実にキャリアを重ねつつ、近年は監督、脚本家として多くの国内映画祭で上映や入賞を果たすなど、作り手としても確かな礎を築きつつある。
そんななか、東京・豊島区の池袋シネマ・ロサでは、2月1日より約1ヶ月にわたり片山監督の特集上映を組む。短編から長編まで、新作を含む計6本の作品が順次上映されるほか、多彩なゲストが登壇するトークイベントなども行われる予定だ。
そんな“片山享祭り”(※当サイト命名)のオープニングを飾るのが、同劇場の新人映画監督特集vol.5として2月1日(土)〜7日(金)に開催される『片山享監督特集「生きる、理屈」』だ。
本特集では、短編作品『名操縦士』『いっちょらい』と、撮り下ろしの新作中編作品『生きる、理屈』の計3本を上映する。さまざまな境遇のなかで抗う3人の男が織りなす、3つの物語だ。
本特集以降は、8日(土)〜14日(金)に片山監督の出身地である福井県鯖江市とアイドルグループ「仮面女子」のコラボで製作された『つむぐ』『未来の唄』、15日(土)〜28日(金)には盟友・安楽涼を主演に迎えた『轟音』の上映が決定している。2月は月間を通して片山監督作品の魅力に触れることのできる、特別な月となりそうだ。
「何か」を背負って生きる、3人の男の3つの物語
『名操縦士』
(2018年/日本/8分)
監督・脚本 片山享 撮影・照明 安楽涼
出演:森本のぶ、田山由起
©オフィス森本
【ストーリー】サトシ(森本のぶ)はサラリーマンとして働いている。その妻リョウコ(田山由起)はサトシに「トイレ掃除をしたら金運があがるらいいよ」と言い、トイレ掃除をさせている。サトシはそうやって掃除させられていることを知っている。そんなおしどり夫婦に流れる優しくも切ない時間を描いたヒューマンストーリー。
【受賞】第4回立川名画座通り映画祭審査員特別賞/鶴川ショートムービーコンテスト2018入選/第24回ながおか映画祭監督賞
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『いっちょらい』
(2018年/日本/27分)
監督・脚本:片山享 プロデューサー:宮田耕輔
撮影:高野充晃 照明:黒川拓夢 録音:鈴木聖也
出演:松林慎司、宇野朱美、たにぐちともこ、谷口裕宣、宮田和夫
©ふくいまちなかムービープロジェクト
【ストーリー】福井駅前のシャッター商店街で中華料理屋を営むテツヤ(松林慎司)。お店の経営不振に加え、父親の介護も重くのしかかるそんな時、昔付き合っていた女性と再会する。彼女は商店街の会長の息子と不倫の末結婚していた。
【受賞】第24回ながおか映画祭準グランプリ/はままつ映画祭2018入選
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『生きる、理屈』(新作)
(2020年/日本/60min)
監督・編集:片山享 脚本:片山享 安楽涼
プロデューサー:夏井祐矢
撮影・照明:深谷祐次、安楽涼 録音:坂元就
出演: 片山享、辻凪子、安楽涼、大須みづほ、峰秀一、森本のぶ、仁科貴
主題歌:ナオリュウ
「枯れない花~もしも明日が今日のままなら~」 ©Ryo Katayama Film
【ストーリー】不動産屋に勤める柴田(片山享)は、なんでも「しょうがない」と言う。しかし自分の身に起きた「しょうがなくない」状況に向き合えず、何もない空き物件に住み始める。生きていくために理屈は必要ない。しかし、理屈がなければ生きてゆけないことがある。柴田は「しょうがなくない」状況と向き合い始めるが……。
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片山享監督コメント&プロフィール
でも、ドキュメンタリーではない、嘘がない物語を切りとりたい。
それが僕にとっての映画なんだ、しかしながらウソのない世界はつまらないなぁと思うから面白い。
1980年福井県鯖江市生まれ。大学卒業後から俳優活動を始める。主にインディーズ、単館系映画にて多く出演を重ね、主演も果たしている。舞台では賞レースを賑わせたトラッシュマスターズに多く客演。安定感のある演技力を武器に着実にメジャー作品にも進出しつつある。これまで監督した短編映画は国内の多数の映画祭で評価され、2019年に公開された『1人のダンス』では脚本を務める。近年の主な出演作は『22年目の告白-私が殺人犯です-』(入江悠監督)、『リングサイド・ストーリー』(武正晴監督)、『DEVOTE』主演(田島基博監督)など。俳優・監督・脚本家として、今後の活躍に期待が高まる。
作品情報・予告編映像
▼片山享監督特集「生きる、理屈」
2020年2月1日(土)〜7日(金)、池袋シネマ・ロサにて1週間限定レイトショー
※トークイベント、ゲストなどの詳細は、劇場公式サイトでご確認ください。
編集:min
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