『ミスムーンライト』― 監督のオリジナリティとフレッシュな若手女優たちの魅力が爆発する“ひと脱ぎ系”青春群像映画!

  • 2017年11月04日更新

新潟県新発田市の美しい街並とのどかな自然を舞台に、若手女優たちのフレッシュな魅力が爆発するファンタジー仕立ての青春群像劇、『ミスムーンライト』が全国順次公開中だ。今年(2017年)2月に先行公開されたイオンシネマ新潟南では、当初の予定を越えた6週間のロングラン上映を記録。東京では9月にイオンシネマ板橋で上映されて好評を博したが、11月4日(土)〜10日(金)にはシネマート新宿でのレイトショー上映として再び東京のスクリーンに帰ってくる。

全5章で構成された物語は、高校の映像部に所属する女生徒たちが地元の観光PRビデオ制作に奮闘するストーリーと、グラビア業界を背景にした生死にまつわる2つの切ないストーリーがファンタジックに交差する形で描かれる。3つの点が交わったとき、物語は大きなうねりをもってクライマックスに向かい加速していく――。
脚本・監督・編集を務めるのは10代からお笑い芸人として活動し、コンビ解散後に完全独学で映画制作を始めたという松本卓也。現在は、映像製作団体「シネマ健康会」代表として商業映画も手掛けながら、独立プロダクション形式でオリジナリティあふれる創作活動を追求し、国内外70を超える映画祭で受賞歴をもつ若手注目株だ。

地方の女子高生たちが地元の観光PRビデオ制作に青春を燃やす!

マキは新潟県新発田市に住む高校生。学校では映像部に所属し、監督として部の仲間たちと地元の観光PRビデオを撮影したばかり。役所の担当者たちからの評判も良く、顧問の金子先生からも褒められるが、マキ自身は平凡な仕上がりに納得していなかった。姉のサチから痛烈なダメ出しを受け、奮起したマキは新たな企画案を思いつく。そして、やや暴走気味に金子や映像部の仲間たちを説得し、春休みの合宿で再度撮影を行うことを決める。マキの新たなアイデアとは、PR動画に登場する人々に、地元のために“ひと肌脱いでもらう(=衣服を脱いでもらう)”こと。マキの従妹でアイドル活動をしているミサコや、金子から紹介された元映像ディレクターの博和など、東京からの助っ人も加わり、ついに合宿はスタートするが……。

オリジナリティあふれる手法で描かれる賑やかな群像劇

オーディションで選ばれた若手女優を中心に、総勢60名を超す出演者が織りなす賑やかな群像劇は、登場人物が撮影している映像を繋ぎ合わせたPOV(Point of view:視点、観点)という手法で展開される。映画を観ている側は、そのときどきの撮影者の視点から物語を覗き見することになるのだが、まだまだカメラの扱いに不慣れな女子高生による映像と、元プロの映像ディレクターである博和がカメラ越しに見る景色は微妙に異なる質感を感じさせる。そんな繊細な演出が随所に散りばめられているのも本作の魅力だ。生と死をまたぐ“あちらの世界”と“こちらの世界”が、カメラを通した視点で繋がれるという設定も、切なく温かいストーリーの表現に大きく貢献している。さらに、暴走するマキと部員たちの温度差を鋭く指摘する博和のセリフや、マキの複雑な家族関係をさらりと垣間見せる脚本にもグっとくる。

主演の梅村結衣を中心とする女性キャストたちのフレッシュな魅力に注目!

そんな、さりげなさとは反対に、強烈な個性の登場人物たちがコミカルな演技を繰り広げるのも、お笑い芸人であった松本監督のこだわりの一つであろうか。松本組の和気あいあいとした雰囲気がスクリーンからこぼれてくるようで、なんだか微笑ましい気持ちになる。しかし、本作最大の魅力は、やはり主演のマキを演じた梅村結衣を中心とする女性キャストたちのフレッシュな魅力だろう。全員すばらしいプロポーションで驚いてしまうが、女子高生たちや若い女性キャストのはじけるような健康美あふれる水着姿は、女性の目から観ても気持ちがいいし、マキの父親を演じる勝俣州和を筆頭に、「え!この人も脱ぐの!?」というお祭り騒ぎ的な展開も、観ていて楽しい。撮影風景が気になった人は、本編と併せてYouTubeで公開されているメイキング映像もご覧になることをお薦めしたい。
メイキング映像Vol.1 メイキング映像Vol.2 メイキング映像Vol.3

筆者の個人的な欲を言えば、地元の人々のセリフが方言であってくれたら、より温かで素朴な作品になったのではないかと思う。しかし、女子高生たちの成長と、心に深い傷を負った人々の再生の物語を、オリジナリティあふれる映像と脚本で描く意欲作であることには間違いない。東京に続いては、11月11日(土)〜 24日(金)に和歌山県のイオンシネマ和歌山での上映が決定しているが、ほかの映画館での上映は、決定しだい公式サイトで随時発表されるそうなので、ぜひこまめにチェックしてほしい。

 

▼『ミスムーンライト』作品・公開情報
監督・脚本・編集:松本卓也
出演:梅村結衣、田中あさみ、浦野由衣、生澤芹夏、山崎佑奈、坂井華、金子みゆき、小林歩佳、かいり、イグロヒデアキ、松本卓也、坂元楓、小野桃花、新井花菜、入山智花、溝畑幸希、和泉美沙希、内田なつみ、後藤龍馬、松本ゆん、照井健仁、中村博和、笠原賢人、江口歩、Pi、HANA&MOMO、鈴木泰平、いけながあいみ、森恵美、星勇希、城品萌音、島隆一、原紀舟、青戸昭憲、麻生亜実、葉月、潮田ひかる、茜さや、今井美穂、落合萌
雛形あきこ、勝俣州和ほか
企画・制作:株式会社シネフューチャー、シネマ健康会、株式会社sommelierTV
宣伝・協力:ヤングチャンピオン
宣伝・配給:株式会社ベストプロデュース、株式会社sommelierTV
製作:ミスムーンライト製作委員会
©2017「ミス ムーンライト」製作員会

●『ミスムーンライト』公式サイト

2017年11月4日(土)〜10日(金)シネマート新宿にてレイトショー上映、11月11日(土)〜 24日(金)イオンシネマ和歌山にて上映!

文:min

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