年月の記事

「フランス映画祭2013」オープニングセレモニーレポート ―18名の豪華ゲストが勢ぞろい!

2013年6月21日(金)有楽町朝日ホールにて「フランス映画祭2013」のオープニングセレモニーが開催されました。本映画祭のために、団長のナタリー・バイをはじめ、フランソワ・オゾン監督やジャック・ドワイヨン監督など、18名の豪華なゲストが来日。1人ずつ名前を呼ばれて登壇し、全員が舞台上に並んだときの迫力に客席からは感嘆のため息が! 今回は、そんなオープニングセレモニーの様子をレポートします。

『嘆きのピエタ』-シニカルで非道、そして慈悲深い「キム・ギドクの寓話」

天涯孤独の心ない借金取り、ガンド。保険金から借金を返済させる非道な生き方をしてきた男に母親と名乗る女が現れた。「悪魔」と呼ばれた男は「母親のぬくもり」を信じることができず戸惑うが、なにげない母親との生活の中で氷のような心をとかしていく。そんな中、突然、母親が姿を消す。母と名乗る女はどこに行ったのだろうか? 金と愛の中に生きる人間の姿をシニカルで非道に、それでいて慈悲深く描く「キム・ギドクの寓話」は答えを与えるのではなく、観客に考えをゆだねていく。ヴェネチア国際映画祭最高賞の金獅子賞受賞作品。(c)2012 KIM Ki-duk Film. All Rights Reserved.

3人のアンヌ―ホン・サンス×イザベル・ユペールによる、クセになりそうなパラレル・ワールド

「面倒くさそうな人」に、どうしようもなく惹きつけられてしまう瞬間があるのはなぜだろう。フランスからきた女性が、海辺の街で過ごす短い時間のなかで同じライフガードに出会い、淡い恋が生まれるという物語が3度反復されるという、シンプルな構造の『3人のアンヌ』という映画。けれども、登場人物が発する言葉や小道具の使い方から、ホン・サンスという監督の面倒くさそうな人柄が感じとれる。悪い意味ではなく、「このひとに関わったら理由もなく惹きつけられて収拾がつかなくなるだろうな」という意味の面倒くささだ。静かな海辺の街で繰り広げられる大人の物語。引き返すことができなくなるかもしれないやっかいな感情を抱えてしまうことを覚悟のうえ、劇場に足を運んでほしい。

【画像で楽しむイベントレポート】-ショートショートフィルムフェスティバル&アジア2013レッドカーペット

2013年6月9日(日)明治神宮会館にてショートショートフィルムフェスティバル&アジア2013の授賞式が行われた。本映画祭グランプリは次年度米国アカデミー賞短編部門ノミネート選考対象として出品される国際的なコンペティション。アワードセレモニーには様々な国々からフィルムメーカーや出演者、ゲストが多数参加され、華やかなセレモニーとなった。「ミニシアターに行こう。」ではレッドカーペットの模様をレポートします。もちろんセレブの靴チェックもお楽しみに。

ショートショートフィルムフェスティバル&アジア2013授賞式-グランプリはイギリスの雇用問題を描いた社会派作品

今年で15回目を迎える米国アカデミー賞公認・国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(SSFF& ASIA)」のアワードセレモニー(授賞式)が、6月9日(日)に、東京の明治神宮会館にておこなわれました。グランプリはガブリエル・ゴーシュ監督の『人間の尊厳』が受賞。この作品は次年度(2014年2月に開催される)米国アカデミー賞短編部門ノミネート選考対象作品となります。賞に輝いた監督たちの喜びのコメントをお楽しみください。

第25回東京学生映画祭授賞式レポート-グランプリは多摩美術大学 中村祐太郎監督「ぽんぽん」に

中村義洋監督、青山真治監督など多くの映画人を輩出してきた、学生映画の登竜門、第25回東京学生映画祭が5月24~26日 に開催された。今回はゲスト審査員に瀧本智行監督,松江哲明監督,君塚良一監督を迎え、140作品以上の作品のなかから厳正なる審査、観客投票を経て、各賞を決定。受賞者の喜びの声をレポートします。

第22回東京国際レズビアン & ゲイ映画祭-セクシャルマイノリティだけではなく映画を観る全ての人に問いかける映画祭

7月5日より東京国際レズビアン & ゲイ映画祭がスタート。セクシュアルマイノリティを題材にした28作品が上映される。映画祭がセレクトしたのは『レズビアンの娘と母親のハートフルコメディ』、『プロバスケット選手になってカミングアウトすることを目指すハーバード大学生のドキュメンタリー』、『元祖ドラァグクイーンの伝説』など多彩で刺激的な作品がずらり。単に同性間の恋愛を描くにとどまらず、家族、社会、政治の中で生きる人間の在り方を問う作品はセクシャルマイノリティだけではなく、映画を観る全ての人に問題を投げかけてくる。会期中は監督のトークイベントや公式パーティも予定されている。作品に触れ、それぞれの意見を語りあうきっかけになる映画祭だ。作品画像は『エミリー――青春へのパス』

【「ほぼ」ノーカット!】パク・チャヌク監督×篠崎誠監督が未来の映画人にエール! 『イノセント・ガーデン』公開直前の特別講義@映画美学校レポート

韓国映画界の奇才パク・チャヌク監督がハリウッドデビュー作『イノセント・ガーデン』のPRのために来日、日本公開直前の5月22日(水)には東京・渋谷の映画美学校で特別講義を行った。司会進行役には国内外で高い評価を受ける篠崎誠監督が登壇。パク監督は、未来の映画界を目指す生徒たちを前に、 創作の秘密や最新作『イノセント・ガーデン』についてのエピソードを、自らの失敗談も含め赤裸々に語った。普段はなかなか聞けない貴重な講義の模様を、たぁっぷりとお届けします!!

『イノセント・ガーデン』― 18歳の誕生日に届いた謎の鍵が、少女を禁断の世界へと誘う――。不穏な旋律に彩られた、美しきサスペンススリラー

タブーとバイオレンスを叙情的な映像美で描き、既存のアートを挑発し続けてきたパク・チャヌク監督。名だたる俳優たちが出演を熱望し、多くの映画人が注目する存在となった鬼才の全米デビュー作『イノセント・ガーデン』は、製作に映像派の第一人者リドリー&故トニー・スコットを迎え、『ブラック・スワン』の美術・音楽チームがスタッフとして名を連ねる。さらに出演者にはミア・ワシコウスカ、ニコール・キッドマン、マシュー・グードという豪華な顔ぶれが集結した。不穏な旋律に彩られた、美しきサスペンススリラーは5月31日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、シネマカリテほか全国ロードショー中。
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