『ゲキ×シネ 蛮幽鬼(ばんゆうき)』

  • 2010年10月06日更新

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その俳優陣の豪華さ、その骨太なストーリー、その殺陣のスピード感で、日本の演劇界のトップで走り続ける「劇団☆新感線」。高額にも関わらず、常にチケットは即完売の人気劇団だ。今回の公演では上川隆也、堺雅人、稲森いずみ、早乙女太一を迎え、復讐をテーマにした大歴史絵巻が繰り広げられる。「ゲキ×シネ 蛮幽鬼」は最新のデジタルシネマ技術によって収録され、劇場にいるかのような臨場感を楽しめる新しい映画の楽しみ方。ぜひ映画館で極上の演劇エンターテイメントを体感しよう。

 

main03小 骨の髄まで復讐にまみれた男、よりそう笑う殺し屋。歴史のうねりに翻弄される人々の物語。
遠い昔、島国、鳳来の物語。
留学先で、無実の罪を負わされ10年もの間監獄島に幽閉された“伊達土門”(上川隆也)は監獄島の奥深くに捕えられていた“サジと名乗る男”(堺雅人)の導きによって脱獄する。故国・鳳来に戻った土門は自分に罪を着せたものへの復讐を始めるが、その道を阻むのはかつての婚約者“美古都”(稲森いずみ)だった。はたして、土門は復讐を果たせるのか?そして、笑いながら人を殺める“サジと名乗る男”は一体なにものなのか?古代国家の陰謀のうねりの中で、それぞれの思いが熱く増幅していく。

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ぶつかりあう強烈なキャラクター。実力派俳優ラインナップにため息。
特筆すべきは俳優陣の豪華さ。2か月以上のロングラン公演にも関わらず、ここまで多忙の人気俳優を集められるのは「劇団☆新感線」ならでは。伊達土門を演じる上川隆也、さじと呼ばれる男を演じる堺雅人はどちらも爽やかで、実直なイメージが強いが、今回は復讐にまみれた男と笑いながら人を殺す男という、ネガティブにエネルギーを燃やしていく役柄が見どころ。美古都を演じる稲森いずみはそのノーブルな顔立ち、立ち居振る舞いでずっしりとした存在感を感じさせ、根強いファンを持つ早乙女太一の美しさと殺陣のスピードは天下逸品。ストーリーに負けない強烈なキャラクターに引き込まれること間違いなしだ。

驚きの臨場感、スローモーションで生れた美しい名場面の数々
「ゲキ×シネ」のもうひとつの見どころは作品の編集。舞台背景から小道具まで、舞台に登場するものは、すべてこだわり抜いて作られたものばかり。そんなぜいたくな舞台で、見落としてしまいがちなこだわりを見せていくのが「ゲキ×シネ」編集の妙だ。上川隆也さんが「一幅の絵」と表現していた橋本じゅんのメイクはアップでみると、何層にも塗り込まれ油絵のようなアート作品だし、目にもとまらぬ殺陣のシーンもスローモーションで見ると、早乙女太一の殺陣の形の美しさと流し目の妖艶さにハッとする。舞台以上に舞台を楽しむ。舞台を見た人でも新たな発見ができるのが「ゲキ×シネ」。ぜひ大画面で楽しんでいただきたい。 

繝。繧、繝ウ▼『ゲキ×シネ 蛮幽鬼』
作品・公開情報

日本/2010年/182分
作:中島かずき 
演出:いのうえひでのり
出演:上川隆也 稲森いずみ 早乙女太一 堺雅人 橋本じゅん 高田聖子 粟根まこと 山内圭哉 山本亨 千葉哲也

映像制作:イーオシバイ
配給:ヴィレッヂ ティ・ジョイ
舞台制作:松竹
著作:松竹 ヴィレッヂ
(C) 2010 松竹/ヴィレッヂ

● 「ゲキ×シネ 蛮幽鬼」公式サイト
新宿バルト9、他全国公開中

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文 白玉 

  • 2010年10月06日更新

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