世界配信に映画祭出品も— 近大マグロが題材のドラマ『TUNAガール』

  • 2019年10月28日更新

『TUNAガール』001世界で初めてクロマグロの養殖に成功した近畿大学水産研究所を舞台にしたドラマ『TUNAガール』(安田真奈監督)が、意外な広がりを見せている。2019年9月末からはNetflixで世界配信が始まったほか、11月22日に開幕する「第13回田辺・弁慶映画祭」でも上映されることが決まった。配信ドラマとしてスタートした幼魚が大海に泳ぎ出そうとしている。

 

吉本と近大のコラボレーション

『TUNAガール』は、近畿大学と吉本興業が大阪らしい「おもろい」研究や教育、情報発信を展開することを目的に包括提携協定を結んだ一環として企画された。近畿大学では2002年、32年の年月を費やしてクロマグロの養殖に成功。現在では「近大マグロ」のブランドで広く流通しているが、ドラマでは養殖を成し遂げた和歌山県串本町の近大水産研究所を舞台に、研究に情熱を傾ける学生たちの奮闘ぶりを、笑いを交えて生き生きと描いている。

テレビ番組の取材中に大失敗

『TUNAガール』002主人公は近大農学部水産学科3回生の美波(小芝風花)。研究合宿のため和歌山県にある水産研究所にやってくるが、マグロのことにそれほど興味がない美波は、研究熱心な同級生や先輩とも打ち解けず、飼育にも身が入らない。持ち前の前向きさと教授(星田英利)らの粘り強い指導で、徐々になじんでいくが、テレビ番組の取材が入っている最中に取り返しのつかない大失敗をしでかしてしまう。

2019年3月からNTTぷららが運営する映像配信サービス「ひかりTV」で配信されてきたが、9月からはNetflixでも世界配信がスタート。「マグロ養殖の話でこれほど感動するとは」「スッキリ爽快、後味がよい」など称賛の声が相次いでいるという。さらに11月22日から和歌山県田辺市で開催される「第13回田辺・弁慶映画祭」の特別上映作品にも選ばれた。上映は23日(土)の午前10時からで、安田真奈監督も駆けつけて舞台挨拶を行う予定だ。

海辺の気持ちよさ、マグロの勢いを味わって

『TUNAガール』003安田監督は「私は『あまり知られていないけど、すごく頑張っている人々の姿、業界の裏側』に光を当てたくなるタイプなんです。ライトな青春コメディーですが、養殖について徹底的に取材して、ほかの誰も描けないレベルで、マグロ養殖の奥深さを織り込みたかった。大学の研究がドラマになり、それが世界に発信されるのは、素敵なことだと思います」とNetflixでの世界配信を喜ぶ。

一方で、製作当初から「スクリーンで堪能いただける映画作品として作ろうとしていた」と指摘。田辺・弁慶映画祭は、安田監督が田辺市で撮影した映画『幸福(しあわせ)のスイッチ』(2006)がきっかけで誕生したゆかりの映画祭でもあり、今回の特別上映が実現した。「海辺の気持ちよさやマグロの勢い、小芝風花ちゃんのかわいらしさを、大きなスクリーンで味わっていただきたい」と安田監督は話している。

 

▼『TUNAガール』作品・配信情報
『TUNAガール』ビジュアル(2019年/日本/90分)
監督・脚本:安田真奈
出演:小芝風花、藤田富、星田英利、金井浩人、遊佐亮介、田中珠里、井之上チャル、谷口高史、升毅 ほか

主題歌:fumika with KINDAI GIRLS「無理かもって思ったら それより先に進めない」Sound Produced by つんく

特別協力:近畿大学 制作著作:吉本興業、NTTぷらら
©吉本興業/NTTぷらら

『TUNAガール』予告編 

※Netflix、ひかりTV・大阪チャンネルにて好評配信中!
ひかりTV『TUNAガール』作品ページ
Netflix『TUNAガール』公式サイト


※第13回田辺・弁慶映画祭にて2019年11月23日(土)10時より上映予定(舞台挨拶:安田真奈監督)
第13回田辺・弁慶映画祭『TUNAガール』作品ページ

文・藤井克郎

  • 2019年10月28日更新

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