5月公開映画 短評 ―New Movies in Theaters―

  • 2018年05月09日更新

5月公開映画の中から、ミニシアライターが気になった作品をまとめてピックアップ! あなたが気になるのは、どの映画!?

LINE UP
5/11(金)公開『ボストン ストロング 〜ダメな僕だから英雄になれた〜』
5/19(土)公開『29歳問題』  『サムライと愚か者-オリンパス事件の全貌-』
5/25(金)公開『ゲティ家の身代金』
5/26(土)公開『男と女、モントーク岬で』 『軍中楽園』 『ファントム・スレッド』


『ボストン ストロング 〜ダメな僕だから英雄になれた〜』

J・ギレンホール好演! 足を失った”普通の男”

2018年5月11日(金)より全国公開
公式サイト
(2018年/アメリカ/120分/PG12)
原題:STRONGER
監督:デヴィッド・ゴードン・グリーン
出演:ジェイク・ギレンホール、タチアナ・マスラニー、ミランダ・リチャードソン、クランシー・ブラウン
配給:ポニーキャニオン
© 2017 Stronger Film Holdings, LLC. All Rights Reserved. Motion Picture Artwork © 2018 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.

【2013年、ボストンマラソン爆弾テロ事件の被害にあった青年の実話を映画化。テロに巻き込まれ両足を失いながら、真犯人を告発したジェフ・ボーマンは「ボストン ストロング」のテーマのもと、復興の象徴として脚光を浴びる。しかし、現実とのキャップに苦しみ……。】ジェイク・ギレンホールが、飾り気のない等身大の人物像を作り出し、お涙頂戴モノとは一線を画す、深い人間ドラマを味わえる。狭いアパートでの車いす生活、恋人と母親のバトルもリアル。ボーマンの葛藤が手に取るように感じられ、恐ろしい体験、困難な現実、肉体の痛みと戦いながらも、他者に心を開く勇気と価値に、想いを馳せることができる。(市川はるひ)


『29歳問題』

香港で大ヒット! 仕事に恋に悩む女性への応援歌

2018年5月19日(土)より全国順次公開
公式サイト
(2017年/香港/111分)
原題:29+1
監督:キーレン・パン
出演:クリッシー・チャウ、ジョイス・チェン、ベビージョン・チョイ、ベン・ヨン
配給:ザジフィルムズ/ポリゴンマジック
© 2017 China 3D Digital Entertainment Limited

2005年、香港。30歳を目前にしたクリスティは、公私ともに充実し周囲の羨望を浴びている。だが、実際の生活はボロボロ。そんなある日、突然家主から退去通告が。仮住まい先は、パリに旅行中だというティンロという女性の部屋。部屋にあったティンロの日記によると、2人の誕生日は全く同じ日だった。クリスティは、ささやかな毎日を楽しんでいるティンロに興味を抱くようになる。29歳という複雑かつ微妙な年齢の女性の自分探し。少しだけ過去という時代設定がむずがゆい。彼女たちが青春時代を過ごしたのは80~90年代。ウォン・カーウァイ、レオン・ライ、レスリー・チャンといったワードに狂喜乱舞する人もいるかも。(吉永くま)


『サムライと愚か者-オリンパス事件の全貌-』

オリンパス損失隠蔽事件と日本社会の闇を暴く!

映画『サムライと愚か者-オリンパス事件の全貌-』質問に答える元社長2018年5月25日(金)より全国順次公開
公式サイト
(2015年/ドイツ・フランス・イギリス・日本・デンマーク・スウェーデン/79分)
英題:SAMURAI AND IDIOTS – THE OLYMPUS AFFAIR
監督・編集:山本兵衛
出演::マイケル・ウッドフォード、山口義正、阿部重夫、ジョナサン・ソーブル、和空ミラー、宮田耕治
配給・宣伝:太秦
©チームオクヤマ/太秦

2011年に発覚したオリンパスの損失隠蔽事件の真相に迫るドキュメンタリー。日本有数の大企業が1000億円越えの負債を不正に処理した裏には何があったのか。元オリンパス社長のマイケル・ウッドフォード氏や事件をスクープした山口義正記者など、当事者たちのインタビューを基に事件の全容と日本社会の闇を暴く。序盤は淡々と観ていたが、次第に他人事ではなくなってくる。「あなたはサムライか?愚か者か?」そう問われて即答できる日本人がどのくらいいるのか。 山本兵衛監督は本作で長編デビュー。エグゼクティブプロデューサーには奥山和由が名を連ねる。Saycetことピエール・ルフェブの音楽も緊張感を高め秀逸。(min)


『ゲティ家の身代金』

世界を震撼させた誘拐事件を映画化

2018年5月25日(金)より全国公開
公式サイト
(2017年/アメリカ/133分/R15+)
原題:All the Money in the World
監督:リドリー・スコット
出演:ミシェル・ウィリアムズ、クリストファー・プラマー、ロマン・デュリス、マーク・ウォールバーグ、ティモシー・ハットン
配給:KADOKAWA
©2017 ALL THE MONEY US, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

その異常さから日本でも注目された実際の事件を映画化。1973年、世界一の大富豪の孫がローマで誘拐された。1700万ドルという破格の身代金を要求されるが、吝嗇家の祖父ジャン・ポール・ゲティは断固拒否。離婚によりゲティ家から離れていた母ゲイルは、息子を救うため、犯人と大富豪の両者と戦うことになる。セクハラ疑惑によるゲティ役、ケヴィン・スペイシーの降板劇が話題になった。代役は名優クリストファー・プラマー。身代金は出さないが絵画には投資する祖父の冷徹さ、母の愛情、監禁された孫を襲う恐怖、交渉人や誘拐犯の心の変化など、全てが丁寧に描かれる。いつの時代も人々を翻弄する金の恐ろしさを痛感!(吉永くま)

>>>次のページへ続く>>>

  • 2018年05月09日更新

トラックバックURL:http://mini-theater.com/2018/05/09/new-movies/trackback/