『トレヴィの泉で二度目の恋を』-2大ベテランスター競演! 人生の黄昏時に訪れた恋のときめき

  • 2015年01月31日更新

シャーリー・マクレーンとクリストファー・プラマーというベテランの2大オスカー俳優が繰り広げる、チャーミングな大人の恋の物語。「何歳になっても恋は人生を輝かせる」という素敵なメッセージを伝えてくれる。フェデリコ・フェリーニ監督『甘い生活』(60)の名場面を再現したロマンチックなクライマックスは必見!





人生を楽しむのに遅すぎることはない
フレッドは妻を亡くし、娘にすすめられてアパートに引っ越してきたばかり。隣人は明るく話し好きで、ちょっと風変わりなエルサ。物怖じしない彼女の人柄に、偏屈なフレッドも徐々に心を開き始め、お互い惹かれあうようになる。「若い時にピカソのモデルになったことがある」とうそか本当か分からないような話をしたり、「トレヴィの泉で愛を語りたい」と夢見るような表情をしたりするエルサは、まるで少女のよう。彼女と一緒に過ごすことで、人生を楽しむようになるフレッドだったが、ふとしたことからエルサの病気のことを知る。


新しい世界に心が躍る
不思議ちゃん系の年配女性エルサを演じるマクレーンが、何とも可愛らしく魅力的。本作は彼女の映画デビュー60周年記念作品でもある。また、半引きこもりの老人を脱し、スーツを着こなす男性へと変貌するプラマーも、さすがの存在感だ。すでにさまざまな人生経験を積んできたエルサとフレッドは、恋に落ちたことでさらに新しい驚きと楽しみを発見していく。


フェリーニ作品の名場面を再現
『甘い生活』のマルチェロ・マストロヤンニとアニタ・エクバーグ(公開3週間前の2015年1月11日に死去)にあこがれるエルサは、フレッドとともにローマへ旅に出る。有名なトレヴィの泉のシーンを真似て戯れる2人に、オリジナルが重なり合うシーンは、映画ファンの心を揺さぶるはずだ。ずっと持ち続けてきた夢を、晩年になって愛する人と実現できるなんて、幸せの極みではないだろうか。なお、マクレーンとマストロヤンニは『迷子の大人たち』(92)で競演している。

一方、彼らの息子や娘は親を心配するあまり、思わずその行動に口を出してしまう。高齢の親を持つ者ならだれでも、その気持ちは理解できるだろう。だが、親の人生は親のもの。2人を見ると「周囲に迷惑さえかけなければ、思うように生きてもらうことが大切」だということに気づくかもしれない。

偶然部屋が隣同士になり恋をして、再び人生が動き始めたエルサとフレッド。世の中には高齢者が先行き不安を感じるようなニュースが多いが、彼らの寄り添う姿を見ると、老いるのも悪くはないと思えてくる。







▼『トレヴィの泉で二度目の恋を』作品・公開情報
2014年/アメリカ/英語/STEREO/シネスコ/97分
原題:Elsa & Fred
監督:マイケル・ラドフォード
脚本:アンナ・パヴィニャーノ、マイケル・ラドフォード
出演:シャーリー・マクレーン、クリストファー・プラマー、マーシャ・ゲイ・ハーデン、クリス・ノース
提供:リヴァーサイド・エンターテインメント・ジャパン
配給:アルバトロス・フィルム
●『トレヴィの泉で二度目の恋を』公式HP
© 2014 CUATRO PLUS FILMS, LLC
1/31(土)より、Bunkamuraル・シネマほか全国ロードショー

文:吉永くま

  • 2015年01月31日更新

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