第11回東京フィルメックス開幕―極上の映画セレクトショップへようこそ

  • 2010年11月20日更新

fc04sub2アジア作品を中心にこれから花開く,若き才能を紹介する映画祭、東京フィルメックスが11月20日よりスタートする。セレクトショップの“ブランドは知られていないけれどハイセンスな商品”のように、日本を代表する映画の目利きが選んだ上映作品はどれも個性的な光を放つ逸品ばかり。東京フィルメックスを経て、カンヌやベルリンなど主要国際映画祭で賞を取る映画製作者も多く、未来の巨匠の才能に触れる数少ないチャンスだ。今回は活躍が期待される監督のコンペティション参加の4作品をご紹介。日本での上映が決まっていない作品もあるので、この機会を逃さないで。

国際映画祭の登竜門。フィルメックスからカンヌへ、ベルリンへ。
fc10sub1第11回目を迎える東京フィルメックスのオープニングを飾るのは、第3回、第5回東京フィルメックスで最優秀作品賞を獲得したアピチャッポン監督の最新作「ブンミおじさんの森」。この作品は今年のカンヌ映画祭最高賞パルム・ドールを受賞した作品だ。カンヌに先駆けること7年、東京フィルメックスはこの若き才能をいち早く見出している。膨大な作品の中から5年後、10年後の映画界に多大な影響を与える作家を選び出し、上映するのが東京フィルメックスの腕の見せ所。今回も個性豊かな作品がラインナップされている。カンヌやベルリンで戦える「第二のアピチャッポン監督」をあなたも探しに行こう。

「ミニシアターに行こう。」では東京フィルメックスのイベントの模様をレポートとしていきます。お楽しみに。

 

 

fc08sub2Peace
監督:想田和弘
日本・アメリカ/2010年/75分
『選挙』、『精神』を手がけた想田和弘監督の「観察映画」番外編。岡山県で福祉車両の運転をしている柏木寿夫氏と、ヘルパーを派遣するNPOを運営するその妻・廣子氏の生活を映した、エッセイ風のドキュメンタリーだ。淡々とした日常の中に、「平和」と「共存」について考えるヒントを発見できることだろう。被写体の柏木夫妻は、想田監督の奥様・規与子氏のご両親である。

 

 

fc07sub2ふゆの獣
監督:内田伸輝
日本/2010年/92分
つきあって長い恋人同士のシゲヒサとユカコ。そんなふたりの関係をいろいろ憶測して談笑するノボルとサエコ。同じ職場で、一見、穏やかに働く4人の心には、実は激烈な感情が隠されていた。脚本に頼らず、主に出演者の即興で展開する、野心的で生々しい恋愛映画。あるきっかけで爆裂する4人の心情をまのあたりにすると、「人間も『獣』なのだ」と思い知らされる。

 

 

fc04sub1独身男
監督:ハオ・ジェ
中国 / 2010年 / 94分
北京電影学院を卒業したハオ・ジェ監督のデビュー作。中国河北省の山間の村を舞台に、年老いた独身男たちの奇妙な日常生活を描く。ドキュメンタリータッチで描かれる独身男は生々しくどこまでもコミカル。老いてなお、女性を求めるエネルギーに満ち溢れた独身男たちのはじけっぷりが見どころ。

 

 

fc10sub2愛が訪れる時
監督:チャン・ツォーチ
台湾 / 2010年 / 108分
『最愛の夏』(99)、『お父さん、元気?』(09)など常に家族の問題をテーマとしてきたチャン・ツォーチの最新作。大家族の複雑な人間関係の中で周囲との軋轢に悩みながら生きる ヒロインを力強く描く。家族という逃れられない濃密な世界で愛ゆえに疎外感を感じ、自分の居場所を探そうとするヒロインの姿が印象的。紋切り型のラブストリーは飽きたという方にぜひ見てもらいたい作品。

 

FILMeX2011_poster0924▼第11回 東京フィルメックス
期間 : 2010年11月20日(土) ~ 11月28日(日)
会場 :有楽町朝日ホール(有楽町マリオン) (メイン会場:11/21(日)〜28(日))
東劇 (特集上映会場:11/20(土)〜28(日) )
TOHOシネマズ 日劇 (レイトショー会場:11/20(土)〜27(土))
主催: 特定非営利活動法人東京フィルメックス実行委員会
●第11回東京フィルメックス公式サイト
※上映スケジュール、チケット購入方法等の詳細は、公式サイトをご参照ください。

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文:香ん乃、白玉

  • 2010年11月20日更新

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