『恋愛戯曲 ~私と恋におちてください。~』

  • 2010年09月23日更新

renaigi_sub01人気劇作家・鴻上尚史が、自らメガフォンを取り、自身の舞台の中で「一番映像にしたかった」のが、この『恋愛戯曲』である。3つの構造から成る本作だが、映画化が決定した後には、脚本には色んな要素が加えられた。映像を活かした演出やセットが施され、舞台とは一味も二味も違った世界を醸し出している。
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全盛期には、恋愛ドラマの女王と称えられた脚本家・谷山真由美(深田恭子)は、スペシャルドラマの脚本が締め切りを過ぎても、1行も書けずにいた。TV局の命運がかかった緊急事態に、プロデューサーとして抜擢されたのは、昨日付けでドラマ部に配属され、今まで資料の整理や雑用などの地味な仕事をしていた、向井正也(椎名桔平)。
突然現れた、新しい担当プロデューサー・向井に、不信感を抱く谷山。
「谷山先生にシナリオを書いてもらうためなら、何でもします」と、意を決した向井。

「じゃあ、私と恋におちて。私は恋をしないと書けない脚本家なの」。

唖然とする向井……。 谷山は今まで、自分の実体験をネタに書いていたのだった。
2人の関係は、強制恋愛から始まった。

renaigi_sub02度重なるワガママを聞き、谷山がようやく書き始めた作品は『地味で生活に疲れた人妻』が主人公の物語。当初の予定である、『人気女流作家の華麗な恋物語』への書き直しを求めた向井に対して、「あたしを誰だと思っているの!」と逆ギレする。谷山に振り回されながらも、向井はトコトン向き合おうとする。
renaigi_sub03しびれを切らした編集部は、谷山が恋に落ちることを狙って、柳原恭一郎(塚本高史)を担当として送り込む。谷山を上手く乗せる柳原と、不器用だが誠実な向井。その裏 では、TV局上層部の様々な思惑が進められている事も知らず……。

果たして、脚本は完成するのだろうか?
そして、2人の恋の行方は―。
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中村雅俊、清水美沙、西村雅彦、井上順らのキャスト陣が、裏側で起きている確執や思惑を、同時進行でアンサンブルにドラマを繰り広げ、ストーリーを膨らませている。
ダメ社員のレッテルを貼られたTV制作プロデューサー・向井正也には、“小娘に翻弄されるイメージから遠い人で、コメディをあまりやっていないアラフォー俳優”というコンセプトで椎名桔平さんをキャスティング。 『若くして成功した、ワガママな人気脚本家・谷山真由美』を軸に、『地味で生活に疲れた人妻』、『セレブな女流作家』と、深田恭子さんの見事な三変化も必見である。

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▼『恋愛戯曲 ~私と恋におちてください。~』作品・公開情報▼
renaigi_main01出演:深田恭子、椎名桔平、塚本高史、中村雅俊、清水美沙、西村雅彦、井上順
監督・脚本:鴻上尚史 原作:「恋愛戯曲」(白水社) 
2010年/日本/106分/カラー/ビスタ/DTSステレオ/配給:ショウゲート
(c)2010「恋愛戯曲」製作委員会
●恋愛戯曲 ~私と恋におちてください。~公式サイト
2010年9月25日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町シネセゾン渋谷 新宿武蔵野館 他にて全国ロードショー

文・南野こずえ  

  • 2010年09月23日更新

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