スペイン人気女優カルメン・マチさんも来日! 『Paper Birds』(英題)舞台挨拶 in 第7回ラテンビート映画祭

  • 2010年09月21日更新

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今年で7回目を迎えるラテンビート映画祭。2010年9月16日(木)に新宿バルト9にてオープニングイベントが開催された。

オープニング作品として、第34回モントリオール世界映画祭観客賞を受賞した『Paper Birds』(英題)が上映された後、エミリオ・アラゴン監督と主演女優カルメン・マチさんによる舞台挨拶が行われ、本映画祭のプログラミングディレクターであるアルベルト・カレロ・ルゴさんも登場した(←の写真、左から、アラゴン監督、マチさん、アルベルトさん)。

『Paper Birds』は、スペイン内戦下のマドリッドを舞台に、爆撃で妻子を失って深い悲しみにくれる喜劇役者ホルヘの物語。彼は戦争孤児ミゲルにコメディアンとしての才能を見いだし、家族のように暮らし始める。戦争が暗い影を落とす中、芸人として巡業しながら心を通わす2人の、温かい交流を描いた秀逸な人間ドラマである。

lbpbop 『Paper Birds』(英題)
2010年/ドラマ/スペイン/115分
監督:エミリオ・アラゴン
出演:リュイ・オマル カルメン・マチ イマノル・アリアス
配給:アルシネテラン
コピーライト:(C)Vers til cinema, Globomedia & Antena 3 Films
※2011年、銀座テアトルシネマにて公開予定。

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「素晴らしい役者陣を迎えることが出来て、この素晴らしい作品を作ることが出来ました」(アラゴン監督)

エミリオ・アラゴン監督(以下、アラゴン) 皆さんが映画をご覧になって感動しているのを見て、私も感動してしまいました。また、孤児のミゲルが大人になって出てくるシーンがありますが、実は私の父がモデルになっています。私が(この映画のため来日し)東京で父の話をしているのを彼が見たらどう思うだろうか、と運命のいたずらを感じました。
撮影の最後に、いろいろ思うことがありました。撮影というのは資金面のことなど、いつでも難しいものです。例えば音楽を例にとって、オーケストラを雇ったとしましょう。楽団員達に楽譜を渡したら、普通に演奏してくれると思います。その楽団が子供ばかりで構成されていたとしたら同じ結果を期待するのは難しい、ということになります。素晴らしいオーケストラに素晴らしい楽譜を渡せば、素晴らしい演奏が出来るのは当たり前だと思います。私の(この映画の)場合は、隣にいるマチさん、イマノル・アリアスさん、またリュイ・オマルさんなどの素晴らしい役者陣を迎えることが出来て、この素晴らしい作品を作ることが出来ました。皆さんにはいくら感謝しても、し足りないくらいです。

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「監督の脚本を読んで、私は素晴らしい演技をすることが出来ました。これは運命だと感じたほどです」(マチさん)

カルメン・マチさん 本日この舞台に立てるのは大変素晴らしいことですし、また隣にいるアラゴン監督とご一緒できることを光栄に思っています。そして、こうして皆さんと一緒に時間を過ごせることに大変感謝しています。スペイン人と日本人は、全く違う文化を持ちながら、同じように芸術を愛し、同じように感動します。そのようなことに国境は全く関係ないという事実に心打たれます。
この映画は最初から最後まで愛についての物語ですが、撮影中も常に愛に溢れておりました。そして(私も監督もそうなのですが)アーティストの家族についての話でもあります。監督の脚本を読んで私は素晴らしい演技をすることが出来ました。これは運命だと感じたほどです。また、監督の優れた演出によって、私が映画の中で本当に歌っているかのように撮影してくれたことに、とても感銘を受けました。

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「偶然の出来事によって素晴らしいことが出来上がるというのが芸術の醍醐味だと思います」(アラゴン監督)

アラゴン 撮影のときにどんな問題があったんですか、と聞かれることがよくあります。撮影が終わったときにはいつも、「いや、何もありませんでしたよ」と答えることにしています。仲間がしばしば、「そんなこと、あるわけないよ」と言いますが、ひとつもないと言っています。
ここで撮影中の印象的なエピソードをご紹介します。 マチさんが楽団から去るシーンを撮影していたときの出来事です。その日は7~8才位の子供たちが50人位見学していたのですが、その子供たちが何も言わずに私達の前で芝居を始めたのです。そこにマチさんも加わり歌を歌い始めました。それを見たほかの芸人達も次々に参加して、また、カメラや大道具のスタッフといった裏方の者たちも協力して、約1時間、大変優れた芸術の世界を子供たちと一緒に創りあげました。このような偶然の出来事によって素晴らしい作品が出来上がるというのが芸術の醍醐味だと思います。プロジェクターの中から出てくるのはただの光かもしれませんが、今述べたようなことで、人々を感動させることが出来るのだと私は信じています。

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アルベルト・カレロ・ルゴさん アラゴン監督、マチさんのように、お忙しいスケジュールの合間をぬって、日本まで来ていただけたことは大変幸運なことだと思います。
また本日観てくださった皆さんも、雨の木曜日にわざわざ映画館まで足を運んでくださいまして感謝いたします。普段、日本の皆さんがスペインやラテンアメリカの映画を観る機会はあまりないと思いますので、このような機会に皆さんにご覧いただくことが出来て大変嬉しく思います。

ラテンの国らしく、枠に捉われず、自由に自分の思いを存分に語ってくれたアラゴン監督とマチさん。時折「アリガトー!」という日本語を交えながら感謝の意を述べた2人に、会場から温かい拍手が贈られた。

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▼第7回 ラテンビート映画祭 開催情報
【東京】新宿バルト9 2010年9月16日(木)~23日(木・祝日)
【横浜】横浜ブルク13 2010年10月8日(金)~11日(月・祝日)
【京都】駅ビルシネマ 2010年9月20日(月・祝日)~10月3日(日)
主催:LBFF実行委員会
プロデューサー&プログラミング・ディレクター:アルベルト・カレロ・ルゴ
新宿・横浜会場運営:(株)ティ・ジョイ
京都会場運営:京都駅ビル
第7回 ラテンビート映画祭 公式サイト
※上映スケジュール、チケット購入方法等の詳細は、公式サイトをご参照ください。

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《セレブの靴チェック!》
カルメン・マチさん エミリオ・アラゴン監督 アルベルト・カレロ・ルゴさん
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取材・編集・文:秋月直子 スチール撮影:さとうまゆみ
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