最新作品情報

『シェフ! ~三ツ星レストランの舞台裏へようこそ~』-パリの空の下で繰り広げられる愛と美味しさに満ちたドラマ

パリの由緒ある高級レストランを舞台に、新人&素人シェフたちが三ツ星を守るため奇跡を起こす、何とも痛快な物語。美味しい食事は人生の醍醐味であることに納得し、それを目と舌で味わう幸福を疑似体験できるだろう。繊細かつ華麗な伝統料理以外にも、科学を取り入れた分子料理が登場(そしてなぜか謎の日本人も!?)。 12月22日(土)から銀座テアトルシネマ、新宿シネマカリテ他全国順次ロードショー

『ルビー・スパークス』―とびきりロマンティックな“世にも奇妙な物語”

小説に書いた女の子が、ある日、目の前に現れた! 『リトル・ミス・サンシャイン』(2006)のジョナサン・デイトン&ヴァレリー・ファリス監督による6年ぶりの新作は、自分の創作物である女の子と恋に落ちる小説家を主人公にした、ロマンティックでほろ苦い恋物語だ。ヒロインのルビー・スパークスや、主人公の破天荒な母親とその恋人など、個性的なキャラクターの自由な生き方や恋愛哲学に、心打たれる作品である。いま恋の悩みを抱えていたら、この104分間の物語のなかに、解決の糸口が見つかるかもしれない。2012年12月15日より、渋谷シネクイント他にて全国順次ロードショー。 (C) 2012Twentieth Century Fox

『HICK ―ルリ13歳の旅』―少女の理想と現実との隔たりはこんなにも大きい

2010年に公開された、『キック・アス』(マシュー・ヴォーン監督)で、放送禁止用語を連発するヒット・ガールを演じ、同年公開の『モールス』(マット・リーヴス監督)では、寂しげな表情のヴァンパイア役で注目を集めたクロエ・グレース・モレッツ。これまで、クールで大人びた少女を演じることが多かったクロエだが、初の単独主演作品である、『HICK ―ルリ13歳の旅』では、自意識過剰で不安定な思春期の少女を演じている。美しい絵の世界や作り物の物語に逃避していた少女が、現実と向き合ったとき、どう変化するのか。過酷な経験を経たあとでルリが見せる決意の表情を、どうか見逃さないでほしい。

記憶に突き刺さるハンサムな女の生き様-新・女性映画祭

オーディトリウム渋谷ではヒロインにくぎ付けになる映画13本を一挙公開。王妃、芸妓、従軍看護婦、シングルマザーなど、登場するヒロインは様々な立場の女性達だ。決して幸せとは言い難い状況の中でも、自分の立場を卑下することなく、しなやかに、したたかに、艶やかに生きる女性の姿は記憶に深く刻まれること間違いなし。ヒロインの生き様にどっぷりとつかって、離れられない“運命の女性”を見つけてみてはどうだろう。作品画像:『ハネムーン・キラーズ』

「ジェラール・フィリップ生誕90年 デジタルリマスター版特別映画祭」 ― 永遠の貴公子に会える最後の映画祭

2012年の今年は、不世出の俳優ジェラール・フィリップの生誕90年。彼は1959年に36歳の若さで亡くなったが、忘れ去られるどころか、半世紀以上経った今もなお、映画祭が開催されるごとに新たなファンを生み出しているという。今回は、デジタルリマスターで鮮やかに蘇った5本の作品を上映。『赤と黒』『パルムの僧院』など、文芸作品を中心としたラインナップだ。残念ながら、これが「永遠の若者ジェラール・フィリップにスクリーンで会える最後の映画祭」になるそうだ。「スクリーンの恋人」という言葉は、すでに使い古されて陳腐に聞こえるかもしれないが、半世紀前と変わらず、今年も多くのファンが“恋人”に会いに映画館に出向くことだろう。ジェラールの輝くオーラが堪能できる5作品。彼の一挙手一投足から目が離せない。11月24日(土)から2週間限定 ヒューマントラストシネマ有楽町他全国順次公開(画像は『悪魔の美しさ』)。

ピアノ伴奏で楽しむサイレント映画の夕べ『肉体と悪魔』 ― ハリウッドの「伝説」グレタ・ガルボの出世作に豊洲で酔う。

初期のハリウッドを代表する大女優グレタ・ガルボ ― ハリウッドの「レジェンド」のひとりとも言える存在で、美しく神秘的な彼女を、日本のファンは「神聖ガルボ帝国」と呼んで讃えた。ガルボが一躍注目されるきっかけになった作品『肉体と悪魔』が、11月16日(金)にユナイテッドシネマ豊洲で上映される。サイレント映画ピアニスト・柳下美恵氏の生伴奏とともに鑑賞できる、稀有な機会だ。シネコンにコンサート用のグランドピアノを設置しておこなわれるという、非常に珍しく貴重な公演でもある。ぜひお見逃しなく。

『あの娘が海辺で踊ってる』-消費されることを前提とした処女たちのたくらみ。

アイドル志望のわがままな舞子と彼女の全てを許す「ホトケの」菅原の女子高生二人の依存関係を描く、山戸結希監督『あの娘が海辺で踊ってる』。第24回東京学生映画祭で、瀬々敬久監督・井土紀州監督・石井裕也監督に「賞をあげないわけにはいかない」と評され審査員特別賞を受賞した。スタッフ全員が処女で作り上げた『あの娘が海辺で踊ってる』を含む山戸結希監督作品三本が~処女の革命3本立て~と銘打って期間限定上映される。純粋な乙女の狡猾なたくらみをのぞき見しよう。11月10日~16日ポレポレ東中野にて。

『ザ・レイド』 ― 生身の闘いにテンションMAX! インドネシアから超ド級アクション映画がやってきた!

全編102分中、85分が生身で繰り広げられるバトルシーンという、男気満載&気合い入りまくりの超ド級アクション映画『ザ・レイド』がインドネシアからやってきた!! 麻薬王が支配する高層ビルに強制捜査に入った20人のSWATと彼らを迎え撃つ無数のギャングとの超絶な闘いを描き「10年に1本のアクション映画」との呼び声も高い注目作だ。10月27日(土)より渋谷シネマライズ、角川シネマ有楽町ほか全国ロードショー。© MMXI P.T. Merantau Films

『何かが壁を越えてくる』 ― 『見えないほどの遠くの空を』の榎本憲男監督による待望の新作が、第25回 東京国際映画祭で上映。

東京のTOHOシネマズ六本木ヒルズをメイン会場に、10月20日(土)に開幕した第25回 東京国際映画祭。今年、この映画祭では、『見えないほどの遠くの空を』を手がけた榎本憲男監督の新作短編『何かが壁を越えてくる』が上映される。「一見」、3人の若者たちが織りなす青春ロードムービーに映る本作。しかし、「壁を越えてくる『何か』」に圧倒された、そのとき……? 「日本映画・ある視点」部門にて、10月21日(日)と24日(水)に上映。©ドゥールー

『ATM』 - 殺人鬼が選んだ場所はATMコーナー! 日常空間が一転、惨劇の場になる。

先月、エレベーターに閉じ込められた人々の極限状態を描いた作品を紹介したばかりだが、今度の“密室”は何とATMコーナー。恐怖映画の舞台が廃墟の病院や邸宅だったのは、もう過去のこと。今は現金を下ろす日常の空間まで、その選択肢は広がっている。閉所に惨劇あり。ただ、今回のこの小部屋、外からはカードがなくては入れないが、内側からは出られる仕組みになっている。それなのに被害者はなぜ逃げられないのか? なぜ犯人は執拗に彼らを狙うのか? 不可解さマックスの90分。10月20日(土)から11月2日(金)までシネクイントにてレイトショー。©2011 GOLD CIRCLE DEVOLOPMENT LLC. ALL RIGHTS RESERVED.