最新作品情報

「第21回 東京国際レズビアン&ゲイ映画祭」 ― あなたがしびれるのはどの作品? コンペティションのグランプリは「観客投票」で決定!

「アジア最大規模」を誇るLGBT映画の祭典「第21回 東京国際レズビアン&ゲイ映画祭」が今年も開幕! 9月14日(金)~17日(月・祝)、東京・青山のスパイラルホールにて開催だ。見逃せないプログラムとラインアップが揃う中、ミニシアが注目するのは「レインボー・リール・コンペティション」 ― 日本の気鋭の監督たちが手がけた短編映画のコンペティションで、そのグランプリは「観客投票」によって決定するのだ。あなたの琴線に触れまくるのは、どの作品だろうか? さあ、ノミネートされた全4作品を観て、「この作品が、わたしの『一番』!!」に投票をしよう(画像は、宮崎光代監督作品『TSUYAKO』 (c) TSUYAKO 2011)。

『スケッチ・オブ・ミャーク』 ― 第64回ロカルノ国際映画祭で熱い拍手を受けた、宮古島の神事と音楽の素描。

文字に残すでもなく、口承でのみ伝えられてきた唄。沖縄県宮古島では、「神歌(かみうた)」と「古謡(アーグ)」という2つの唄が、古くから歌い継がれてきた。これらの唄には、神への信仰や厳しい労働生活など、静謐な願いや痛切な想いが織り込まれている。本作は、宮古島で密かに守られてきた神事と音楽を追うことで、原初の風景と時代の介入を併せもつこの島の姿を切り取ったドキュメンタリーだ。近年、継承が危ぶまれる島の文化を、ひっそりと衰弱させるのではなく、記録することで継いでいこうとするひとびとの想いを感じてほしい。9月15日(土)より東京都写真美術館ホールにてロードショー。全国順次公開。(c) Koichi Onishi 2011

『I’M FLASH!』 ― 藤原竜也と松田龍平が演じる、囚われた男と囚われない男

『ナインソウルズ』『空中庭園』などの豊田利晃監督と、舞台俳優として世界的に名を馳せ、映画でも『カイジ』シリーズなどで活躍する藤原竜也の初タッグは、速度と熱量のある刺激の強い作品だ。新興宗教の教祖である吉野ルイは運命の女と出会ったことから、自分の人生に疑問を感じていく。その時から、ルイを守るために雇われていた3人のボディガードは、一転して彼の暗殺者となった。神としての生を捨てようとしたルイの前に立ちはだかる殺し屋・風との闘いは熾烈を極めていく。生と死、希望と絶望、光と闇、どちらを選ぶか、突きつけられる作品だ。9月1日(土)テアトル新宿ほか全国ロードショー!(C) 2012「I’M FLASH!」製作委員会

『かぞくのくに』―25年ぶりに北朝鮮から兄が帰国するということ

「地上の楽園」と謳われた北朝鮮に16歳で移住したソンホ。25年間日本の土を踏むことのなかったソンホが病気療養のために三カ月の一時帰国が許可される。日本でソンホを待つ妹のリエと両親は喜びを隠しきれないが、ソンホの滞在中に家族を監視するヤン同志の存在が家族の空気を重くしていく。25年間の空白を家族、友人は埋めようとソンホと接するが北朝鮮での暮らしをするソンホとの間に大きな隔たりを感じていく。。。『ディア・ピョンヤン』『愛しきソナ』といったドキュメンタリー映画で海外の映画祭で高い評価を得ているヤン・ヨンヒ監督が実体験を基に描く初のフィクション映画。ベルリン国際映画祭 フォーラム部門 国際アートシアター連盟賞受賞作品。テアトル新宿、109シネマズ川崎他にてロードショー(C)2011『かぞくのくに』製作委員会

『トガニ 幼き瞳の告発』 — 息詰まるほどの残酷な真実。1本の映画が国家をも動かした、衝撃の韓国映画が日本公開。

韓国の聴覚障害者学校で実際に起きた生徒への性的虐待事件を描き、韓国で一大社会現象を巻き起こした『トガニ 幼き瞳の告発』がいよいよ8月4日(土)より日本で全国ロードショーとなる。さまざまな苦難と批判を浴びながら法廷に立った一人の教師と子どもたちの闘いは、そのあまりにショッキングな内容から韓国で公開されるや460万人以上を動員、多くの人々が不条理な司法制度を批判し、政府を動かすまでに発展した衝撃の問題作だ。©2011 CJ E&M CORPORATION, ALL RIGHTS RESERVED

『ハーフ・デイズ』 - コインに委ねた1日の運命。NYの恋人同士がパラレルワールドを走り抜ける!

7月4日の独立記念日。人生の岐路に立つ恋人同士のボビーとケイトはブルックリン・ブリッジの上でコインを投げ、お互い反対方向に走り出す。その先に待ち受けるのは、全く異なるパラレルワールド。ブルックリンとマンハッタンでどんな“ふたつの1日(ハーフ・デイズ)”が始まるのか。ジョセフ・ゴードン=レヴィットとリン・コリンズという旬なキャストを起用した疾走感溢れるドラマが、NYの2地区で同時に展開される。8月4日(土)よりシアターN渋谷、ほかにて公開。©2009 Uncertain Partners LLC

『こっぴどい猫』 — “21世紀型ダメ恋愛の旗手” 今泉力哉が、還暦のモト冬樹を主演に描く究極のダメ恋愛群像劇

歌手、タレント、俳優などとしてマルチな才能を発揮し続ける国民的タレント・モト冬樹。その生誕60周年を記念して制作された映画、『こっぴどい猫』は15人の男女と7つの三角関係が交差する究極のダメ恋愛群像劇。若手注目株の今泉力哉監督が恋愛の本質をユーモラスかつ鋭く描くヒューマンコメディ。7月28日(土)より新宿K’s cinemaにてレイトショー公開。©2012 DUDES

『アウェイクニング』 - 寄宿学校に棲む幽霊の正体は? 美しくも哀しい英国ゴシックホラー。

第一次大戦で多くの人が家族を亡くし、国全体がその暗い影を引きずっていた1920年代のイギリス。その時代の陰鬱な雰囲気、もとは私邸だったという広く薄暗い寄宿学校というゴシックホラー格好の要素を従え、背筋が凍るような超常現象とその背景を切なく美しく描く。7月28日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷にてレイトショー公開。(C)StudioCanal/BBC 2011

『シーソー seesaw』― ささやかな日常を抱きしめたくなる、せつない愛の寓話。

シーソーは2人でバランスを取って乗る遊具。浮遊と着地を繰り返す動きはとても単調なものだけれど、そこには相手の確かな重みが存在する。2010年のSKIPシティ国際Dシネマ映画祭ほか世界10カ国の映画祭で上映され絶賛を受けた『シーソー seesaw』は、カップルの揺れ動く心象風景を美しい映像で切り取ったせつない恋愛ドラマ。6月30日(土)より、ヒューマントラストシネマ渋谷にて2週間限定レイトショー。(C)Cinepazoo & Helpless Lunch

「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2012」―アジア最大級の短編映画の祭典は、今年も充実のラインアップ。

短編映画の祭典「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2012」が、6月15日(金)~30日(土)、東京の表参道ヒルズ スペース オー、横浜のブリリア ショートショート シアターほかにて開催。米国アカデミー賞の公認でもある、アジア最大級の国際短編映画祭だ。日頃、なかなか観る機会のない短編映画を一挙に堪能させていただける贅沢な映画祭だが、「プログラムと上映作品が充実しすぎていて、どれを観に行けばよいのか迷う」と頭を抱えていらっしゃるかたも多いかもしれない。そんなかたがたのために、ちょっとした指針になれば、と願いつつ、ミニシアが自信を持ってお薦めする作品とプログラムをご紹介(画像は「フットボールプログラム presented by J.LEAGUE」より『頑張れ、グリーン・ドッグ!』)。