最新作品情報
『バチカンで逢いましょう』-ドイツ人のおばあちゃんが活躍する『ローマの休日』
80年代末、ミニシアター系で大ヒットした『バクダッド・カフェ』(’87)。心温まるストーリーと、主人公のふくよかな中年女性ジャスミンを覚えている人も多いだろう。そのジャスミンを演じたマリアンネ・ゼーゲブレヒトが、とてもチャーミングなおばあちゃんになって戻ってきた! 今度の舞台はローマ&バチカン。敬虔なクリスチャンだがちょっとはじけたドイツ人のオマ(おばあちゃん)の奮闘ぶりに注目。4/26(土)より新宿武蔵野館にてGWロードショー! 以下全国順次公開。© 2012 Sperl Productions GmbH, Arden Film GmbH, SevenPictures Film GmbH, Co-Produktionsgesellschaft “Oma in Roma” GmbH & Co. KG, licensed by Global Screen GmbH.
『アクト・オブ・キリング』 〜大量虐殺を実行者本人が嬉々として再現する、前代未聞のドキュメント〜
60年代、インドネシアで密かに行われた大虐殺。その被害者は100万人を超えたという。実行者たちは、今でもインドネシアの“英雄”として優雅に暮らし、マスコミによる被害者遺族たちへの取材は御法度だ。そこで米国出身の映像作家ジョシュアは、カメラを向ける先を“英雄”の殺人部隊のリーダーに切り替え、こうもちかけた。「あなたが行った虐殺を、もう一度カメラの前で演じてみませんか?」鼻高々な“英雄”たちは、その申し出を快諾。かくして前代未聞の手法で、人間のモラルを揺さぶる衝撃のドキュメンタリーの撮影が始まった。虐殺者の心理とは? そして撮影が進むにつれ、彼らに起こる変化とは? 監督はこの恐るべき企画にユーモアまでも盛り込み、破格の問題作を誕生させた。
4月12日(土)よりシアター・イメージフォーラム他全国順次公開。(c) Final Cut for Real Aps, Piraya Film AS and Novaya Zemlya LTD, 2012
『悪魔の起源 -ジン-』-巨匠トビー・フーパーが贈るアラブの妖魔の恐怖
ジン(DJINN)とは、変幻自在に姿かたちを変えることができる、イスラム世界における魔人や精霊のこと。そんなジンの怒りに触れた人間が襲われる、アラブを舞台にしたパラノーマル・スリラーだ。『悪魔のいけにえ』『ポルターガイスト』のトビー・フーパー監督最新作。2014年3月29日(土)より、ヒューマントラストシネマ渋谷にて公開。
20年後の巨匠に会える映画祭―第26回東京学生映画祭
5月23日より北沢タウンホールにて第26回東京学生映画祭がスタート。東京近郊の学校、団体制作から寄せられ、最終選考に残った17作品(アニメーション部門9作品、実写部門8作品)を一挙公開する。東京学生映画祭は25年間の歴史の中で青山真治、中村義洋、園子温、熊澤尚人など国の内外を問わず目覚ましい活躍を続ける映画人を輩出している映画祭。これから芽吹く日本映画の才能をいち早く見つけることのできる絶好のチャンスだ。今年度は橋口 亮輔監督はじめ「秘密結社 鷹の爪」シリーズ作者FROGMAN監督、横浜 聡子監督 小林 啓一監督など多彩な映画人がゲスト審査員として登場する。ゲスト審査員と学生が議論を戦わせるトークセッションも見逃せない。
『GET ACTION!!』― 90年代で最も重要なガレージ・パンク・バンド、TEENGENERATEの短くも鮮烈な軌跡
90年代で最も重要なガレージ・パンク・バンドとして多くの人を熱狂させた、TEENGENERATE。その活動期間は1993〜96年の3年弱という短い期間ながら、年間80本にも及ぶ欧米ツアーと下北沢シェルターを中心とした国内での精力的なライブ、70曲を超える音源制作、そして世界10カ国からの楽曲リリースなどを通して、すさまじい熱とうねりを伴いながら世界中のファンを魅了した。そんな彼らの彼らの短くも鮮烈な足跡を追ったドキュメンタリー。2014年 3/15(土)~3/28(金)新宿シネマカリテにて 2 週間限定レイトショー!
Photo by Masao Nakagami(TARGET EARTH)
『ランナウェイ・ブルース』 〜きっとどこかに実在する傷だらけの兄弟。若手俳優の秀逸な演技と、主人公の内面を表す劇中アニメの世界観〜
固い絆で結ばれた不遇な兄弟の物語。若手実力派のエミール・ハーシュとスティーブン・ドーフが主人公の兄弟を演じる。さらにダコタ・ファニングが陰のある恋人役で出演。 三人の繊細な演技がリアルで切ない。兄弟の「空想の産物」として劇中に流れる、キュートでシニカル なアニメーションも印象的だ。モーテルの寂しげな風景が彼らの哀しい宿命、そしてかすかな希望を際立たせる。ローマ国際映画祭では4冠を受賞、一粒の宝石をのぞき見たような秀作だ。3月15日(土)よりシネマート新宿ほか全国順次ロードショー ©2012 Motel Life LLC
「パラダイス3部作」-図々しい裸体とぞんざいな愛撫が同居する欲望の天国
3人のオーストラリア女性が経験したバカンスを描くウルリヒ・ザイドル監督『パラダイス三部作』。3つの物語は刺激的だ。50代の白人シングルマザーがアフリカ・ケニアで現地青年とのセックスにのめりこむ『パラダイス:愛』、イスラム教徒を夫に持つキリスト教徒が過剰なまでにイエス・キリストに愛情を向け、救いを求める『パラダイス:神』、ダイエット合宿で父親ほどの年の差のある男性に初めての恋心を抱く女子学生を描く『パラダイス:希望』。オーストリア、ウルリッヒ・ザイドル監督はフィクションをドキュメンタリーの手法で撮るため、架空の物語でありながら、登場人物から生々しく激しい欲望が浮かび上がらせる。2012年カンヌ国際映画祭、ヴェネチア国際映画祭、2013年ベルリン国際映画祭と世界三大映画祭のコンペティション踏破した3部作。
『早熟のアイオワ』― 絶望の中で前向きに生きる姉妹が最後に選ぶ希望とは?
旬な若手女優、ジェニファー・ローレンスとクロエ・グレース・モレッツがブレイク直前に姉妹役で出演した作品が『早熟のアイオワ』だ。監督と脚本を手がけたのは、自身も女優として活躍するロリ・ペティ。彼女の自叙伝ともいえる本作は、70年代のアメリカ・アイオワ州を舞台に、売春婦の母親と暮らす絶望的な環境の中で、強く前向きに生きる三姉妹の姿を描く。撮影当時17歳だったジェニファーと10歳のクロエが見せる鮮烈な存在感と無垢で力強い演技に注目。ラストシーンも必見! 2014年2月22日(土)より、新宿シネマカリテほか全国順次公開
(c)The Poker House LLC 2009
『ダラス・バイヤーズクラブ』 〜エイズ感染をきっかけに、人生を輝かせた伝説のカウボーイ〜
「くたばるか!」男はたったひとりで戦いを挑んだ—。多くの感染者が存在するにもかかわらずHIV対策をうちたてなかった80年代の米国で、エイズ感染者の希望の星となったダラスのカウボーイがいた。心身ともに役作りに打ち込んだ俳優2人は、本作でゴールデングローブ賞を受賞! 世間と戦い、運命を切り開いた実在の人物、ロン・ウッドルーフを慈しむように描いた感動の人間ドラマだ。2月22日(土)より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ有楽町、他にて全国で公開。© 2013 Dallas Buyers Club, LLC. All Right Reserved.
『ハウンター』-時間のループに閉じ込められた少女の恐怖
16歳の誕生日の前日が、延々と繰り返される。そんな悪夢のような事実に自分以外の家族は気づいていない。孤独感と閉塞感、浮遊感が混在した、何とも摩訶不思議な感覚が体を包む。『CUBE キューブ』の鬼才ヴィンチェンゾ・ナタリ監督が、またしても独得な世界観を持つサスペンス映画を送り出した! 「未体験ゾーンの映画たち2014」にて2014年2月19日(水)より公開。