インタビュー
『エイリアン・ビキニの侵略』オ・ヨンドウ監督インタビュー -製作費35万円でゆうばり国際ファンタスティック映画祭グランプリを受賞した韓国インディーズ映画界の雄
街の治安を守る34歳の童貞男ヨンゴンが助け出したのはむしゃぶりつきたくなるようなセクシー美人。そんな彼女は実はエイリアンだった?!ソウルの個室が壮大な宇宙と繋がる『エイリアン・ビキニの侵略』。スピード感と広がりある映像でゆうばり国際ファンタスティック映画祭のグランプリを受賞した本作はなんと製作費35万円。チャン・グンソクでも2PMのテギョンでもない「34歳童貞」をニューヒーローに仕立て上げ、低予算ながらスリリングな作品を作り上げたオ・ヨンドウ監督に作品について伺ってきました。
『レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー』インタビュー− したたかに生き残るためのアイスランド流笑いの形。
アイスランドのレイキャヴィクで鯨見学ツアーの乗客が巻き込まれた惨劇を描く『レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー』。タフな日本人秘書役を演じた裕木奈江さん、ジュリアス・ケンプ監督、プロデューサーのイングヴァール・ソルダソンさんに本作品に対する思いをうかがってきました。
『ふゆの獣』インタビュー-生々しい恋愛を演じる事。役に憑依する驚くべき制作過程。
昨年、第11回東京フィルメックスグランプリを受賞した『ふゆの獣』。相手を思う感情を隠しながら、静かな恋愛のかけひきをしている男女4人が、少しずつ変化し、ついに愛する人の心のうちを見出し激しく感情をぶつけ合う。この映画を一言で表現するとすれば「見苦しいまでの恋愛の生々しさ」。プロットを元に即興で演じられた本作は俳優の発するセリフ、アクションの中にリアルな恋愛の息遣いを感じ、現実の恋愛をのぞき見をしているような錯覚に陥る。 今回は役に入り込むのでなく、役に憑依する驚くべき制作過程を内田伸輝監督と4人の俳優の方々に伺います。
『エクレール・お菓子放浪記』近藤明男監督、山崎未花さんインタビュー―石巻での撮影では俳優とエキストラが自然に気がしれた仲間という雰囲気に
食べ物を盗み更生施設に入れられた戦争孤児アキオがお菓子の歌に希望を見出し、放浪する姿を描く『エクレール・お菓子放浪記』。撮影が行われたのは震災前の石巻を中心とした東北地方。エキストラを始め、多くの地元の協力を得て、昭和の懐かしく美しい情景が収められた。今回は近藤明男監督とアキオ少年と心を通わせる街の娼婦ミカを演じた山崎未花さんに東北ロケの様子を中心にお話を伺いました。東北の人々に助けられた撮影からこの作品が東北の人々の支えになることを願います。
『ピンク・スバル』小川和也監督、宮川和之プロデューサーインタビュー―昭和の懐かしさを感じるイスラエルの街、タイベ。
車泥棒の街、イスラエルのタイベに住む男ズベイルの盗まれた愛車スバル・レガシィを探し出す物語、『ピンク・スバル』。出演するイスラエル家族は自然で生々しく、ドキュメンタリーのような一面を見せるが、このイスラエルのリアルをとらえたのはなんと日本人監督。小川和也監督と宮川秀之プロデューサーの触れるイスラエルは家族のあり方や、大切なものいとおしむ部分で共感し、深く通じ合い、繋がれる場所だという。お二人にどこか昭和の懐かしさを漂わせるイスラエルの街について伺います
『婚前特急』前田弘二監督インタビュー ― ストーリーとキャラクター。前田監督の“刺さる”コメディとは?
24歳のOLチエが5人の恋人たちを査定して“本当の相手”を見つける『婚前特急』。前田弘二監督が描くチエは高慢な女王様キャラでありながら、その一方で本音でぶつかってくる愛すべきキャラクター。魅力的なキャラクターを生み出す監督が愛してやまないコメディについて伺ってきました。元祖スクリューボールコメディから日本の盛りだくさんコメディまで大胆なストーリーと価値観をぶつけ合うキャラクターにあふれた前田監督コメディセレクションをたっぷりとお楽しみください。
師匠キム・ギドク監督との共通点そして、異なる点は?― 『ビー・デビル』チャン・チョルス監督インタビュー
住民9人の孤島、そこに生きるキム・ボンナムという女性が引き起こす悲劇を描く『ビー・デビル』。カンヌ国際映画祭出品他、多数の映画祭で受賞した本作品は、本国、韓国で30館の公開スタートだったにも関わらず、口コミにより100館にまで拡大。異例の大ヒットを記録した。主人公、ボンナムの心の闇を素手でつかみ出すのはチャン・チョルス監督。衝撃的なストーリーを描く監督は穏やかで、質問に対しても言葉を選びながら真心をこめて答える点が印象的。師匠キム・ギドク監督の遺伝子を感じさせる本作、キム監督との関係についてもうかがってきました。
カラフルでポップな台北を疾走する幸せな撮影-『台北の朝、僕は恋をする』アーヴィン・チェン監督インタビュー
エドワード・ヤン監督に師事し、最後の弟子とされるアーヴィン・チェン監督。長編第一作となる『台北の朝、君に恋をする』ではベルリン国際映画祭最優秀アジア映画賞を受賞し、アジア発信の注目作品となった。監督の描く、台北は日常でありながらも、人も街も彩り豊かでポップで軽快。恋の街パリとは違うけれども、台北だってロマンチックな夜があり、そこから恋が生まれるような場所として台北を映しだしたかったと語るアーヴィン・チェン監督に台北を駆け抜けた撮影現場、そして俳優、アーバン・クォさん、ジャック・ヤオさんとのエピソードをたっぷり語っていただきました。
『トルソ』DVD発売記念 渡辺真起子さん インタビュー
2010年に劇場公開された『トルソ』は、重鎮のカメラマン・山崎裕氏が初めて監督としてメガフォンを執った長編作品です。2011年2月4日、本作のDVDが発売されました。映画館で見逃したかたはもちろん、「劇場でも観たけれど、改めて自宅でじっくりと堪能したい」というかたにも嬉しい出来事です。DVDの発売を記念して、主人公のヒロコを演じた女優・渡辺真起子さんにお話を伺ってまいりました。『トルソ』や山崎監督への印象に加えて、プライヴェートにも話題が及んだインタビュー、とくとお楽しみください。
愛を見つけることを怖れているあなたのための処方箋-『心中天使』一尾監督インタビュー
つながりたいけどつながれない、現代社会の複雑なコミュニケーションで変わりゆく人間の関係性を描いた『心中天使』が2011年2月5日より劇場公開された。2002年、『溺れる人』で劇場デビューを飾った一尾直樹脚本監督第二作目。今回は公開初日、舞台挨拶などで忙しい中、「関係性における自己存在の不確かさ」を一貫したテーマに持つ、一尾監督の心の内、作品にかける思いをインタビューしてまいりました。