純粋で不器用で摩訶不思議なパンク映画— 宇賀那健一監督が語る『ザ・ゲスイドウズ』の世界
- 2025年03月01日更新
数多の海外映画祭で賞に輝き、いま国際的に熱い注目を浴びる日本人監督・宇賀那健一。そんな宇賀那監督の最新作は、再起をかけて田舎に移住した売れないパンクバンド“ザ・ゲスイドウズ” の奮闘を描く音楽映画だ。主人公でバンドのボーカルのハナコを演じるのは、モデルとしても活動する夏子。ほかメンバーには、多国籍バンドALIなどで活躍する今村怜央、ゴールデンボンバーの喜矢武豊、映画監督のロコ・ゼベンバーゲンと異色のキャストが集結。激しいパンクロックと穏やかな田舎のコントラスト、犬やカセットテープが喋り出す摩訶不思議な世界観など、ジャンルの垣根を超えた宇賀那ワールド全開の意欲作について、監督に話を聞いた。
(インタビュー:富田旻)
原点回帰×ジャンル映画×ウェルメイド=バンド映画が誕生!
― “バンドもの”は、映画監督を志した当初から撮りたかったそうですね。ここにきて、なぜ原点回帰的な作品を選ばれたのでしょうか。
宇賀那健一監督(以下、宇賀那監督):これまで、さまざまなジャンルの作品を撮ってきて、そのうえで最近はジャンル映画を中心に撮っていたんですけど、『異物 -完全版-』(2021)、『悪魔がはらわたでいけにえで私』『みーんな、宇宙人』(共に2024)の3本を撮った時点で、ある程度のやり切った感があったんです。それで “次” を考えていた時に、プロデューサーの角田陸さんから「一緒に何かやろう」ってお声がけいただいて。
その角田さんが、『黒い暴動♥』(2016)が好きと言ってくださったので、あの頃にもう一度立ちかえった作品で、なおかつやり残したことを考えてみたら、バンドものだったんです。そこにジャンル映画の要素を足して、いわゆるウェルメイドなものにもしたいと考えて、その三本柱で企画を練っていきました。
― やり残したことを、やり切ったことと融合して、昇華されたんですね。そのうえで、 “メインストリームに立てない人々に焦点を当てる”という宇賀那監督のテーマは今作でも一貫していましたね。
宇賀那監督:そうですね。売れていないバンドという部分でもそうだし、僕がもともとパンク好きというのもありますけど、メインストリームからはみ出しているという意味で、パンク自体が弱者に優しい⾳楽だと思ったんですよね。
― パンクもジャンル映画も、はみ出している人たちの受け皿的な優しさをもっているように描かれていますね。社会の片隅に追いやられた人々に寄り添い、映画表現を通じて、既存の価値観を問い直したり、新たな可能性を追求したりするのが、宇賀那監督作品だなとあらためて思いました。
撮りたかったのは、純粋で不器用な人たちの映画
― 本作は人間の美しさが描かれた映画だと思いました。出てくる人がみんな純粋で、故に傷つきやすかったり、惚れっぽかったり、不器用だったり。ハナコたちが、農業がうまくできずに悩んだり、できるようになって喜んだり、もらった野菜を美味しいって感じたりする姿もすごくかわいらしくて。そういう部分をストレートに描いたところに感動しました。
宇賀那監督:嬉しいです。純粋で不器用な人たちの集まりにしたいなと思いました。その不器用さが人によってちょっとずつ違うだけで、そうありたいっていうのはキャストたちにも言ったし、脚本にも込めた思いではありました。
― トメさん(演:天野眞由美)や田舎の人たちが、人や音楽を良い悪いでジャッジせずにフラットにそのまま受け入れるところも素敵です。
宇賀那監督:トメさんは、口は悪いけどフラットですよね。
― これまでの作品も、宇賀那監督が美しさとして描いていることは普遍的だし、実はすごくピュアでシンプルなことだと思うんですが、今作は特にその部分がとてもわかりやすくて、そういう意味で観やすい作品だと思いました。周りからはどういった反響がありましたか。
宇賀那監督:映画祭での反応も含めて、想像以上にそこに乗ってくださったのは感じました。『悪魔がはらわたで〜』や『異物』もメッセージは一緒と言えば一緒ですけど、あえてわかりにくくしている部分もあったし、そこを一周回ってポップに描くことに対しては、正直怖さもありましたね。今まで応援してくれていた人たちが離れるかもしれない、特に映画祭が離れちゃうかなと思いましたし。でも、実際はそこに対する好意的な反応が想像以上にあったので、すごく嬉しかったです。
日本のファンタジーなルックのパンク映画にしたかった
― 地方の過疎化や空き家問題、高齢化といった社会的な問題もさりげなく描いていますが、なにかきっかけがあってローカルを舞台にしたのですか?
宇賀那監督:映画を作るにあたって、都市で撮ることの限界を感じていたんです。都市ってある程度は似てきてしまう。ローカルに行けば行くほど、その国の特性って出てくると思っていて、そこを映したかったのと、海外だと自宅の車庫でバンド練習することに由来した「ガレージサウンド」という音楽ジャンルがあるくらいだけど、日本では難しいから、舞台をローカルに移したらそれができるかなと。それで、現実問題の過疎化や空き家問題と移住を併せて描こうと思ったんです。あとは、メンバーに共同生活をさせたかった。その中で生まれるものがあるはずだと思って。
― 「家、一軒使っていいよ」って言われたら、自分たちの城というか居場所ができて、ちょっとワクワクしちゃうだろうなと思って。その生活の中で、ちゃんと料理をしてみんなで食べて、労働に汗流して、いわゆる昔の不健康なパンクロックのイメージじゃないんですよね。あやしい “おはぎ” は出てくるけど(笑)。
宇賀那監督:そうですね、自分たちの城があって、その場所でぎゅっと(密に)なることによって何かが生まれることへの憧れがありましたし、労働するとか、ご飯を食べるとか、お風呂に入るとか、一緒に寝るとか、そういう生活とバンドをうまく落とし込めたらいいなって考えました。
それに、『悪魔の棲む家』(1979)や『ポルターガイスト』(1982)しかり、ホラー映画の舞台としても「家」って重要だと思っているので、そこもこだわりとしてありました。
― 物語としても、視覚的な効果としても、「家」が舞台なのはおもしろかったです。和室だけどすごくポップでカラフル。隅々まで目を凝らして観ていました。ジャージと和装を組み合わせたファッションも、すごくユニークでおしゃれで印象的でした。
宇賀那監督:ルックとして、日本のファンタジーなパンク映画にしたいっていうのはずっとあったので、畳の部屋は最初からやりたかったし、美術的なイメージも早い段階からありました。それをざっくり伝えて、あとは美術部の方ががんばってくれたおかげですね。わかりやすいからパンクって言葉を使っていますけど、服装に関してはなんだかんだグランジだと思っていて。
― わかります。普段着ベースで丈の長い上着はおって、「グランジっぽい」と思って観ていました。
宇賀那監督:そうそう、カート・コバーンもパジャマとかベルベットのガウンとか着ていましたよね。お金がなくて寒いからあるものを着ただけだけど、その雰囲気が結果的にシーンになっていく。グランジとかパンクとかも、ある部分ではそうだったのかなと思って。そういうことの日本っぽい解釈をやりたいなと思って、ジャージとその場所にあった羽織りやはんてんをレイヤードさせたんです。
コントロールの枠に収まらないキャスティングで予定調和を回避
― 個性的なキャスティングも本作の見どころですね。「ザ・ゲスイドウズ」のバンドメンバーはどのように選ばれたのですか。
宇賀那監督:いい意味で僕のコントロールの枠に収まらないキャスティングにしたくて、ミュージシャンや映画監督、多様な人をまじえようと思いました。予定調和にならないように。
― 誰を中心にバンドメンバーを組んでいったとかはありますか?
宇賀那監督:夏子さんですね。やはりハナコ役を選ぶのが一番難しくて、いろいろ考える中で、彼女がふと頭に浮かんだんです。初主演作の『女囚霊』 (2023)を観た時から魅力を感じていたし、ミュージカルの舞台の映像も拝見していいなと思って。
バンド経験はないということだったけど、実際にお会いしたらめちゃめちゃ面白い人で。アイヌの楽器に興味があるとか、好きなバンドは「GEZAN」って言うし。「あ、大丈夫だ、“こっちの人” だ」って(笑)。それで、彼女に賭けてみたいと思いました。
― 夏子さんは瞳がすごく澄んでいて、それがハナコの純粋さを表しているみたいで。27歳になる焦りや葛藤も内面から湧き出るように体現されていて、素敵でした。ヒリヒリするような感情も体当たりで演じられていていましたよね。
宇賀那監督:変な話、夏子さんじゃなかったら大失敗していた可能性もあるし、それぐらい重責を担っていたと思うけど、ここでこう芝居したらこう面白くなるだろうっていうことをちゃんと考えながらも、感覚でやっている感じがする人で。この塩梅ってなかなか難しいんです。頭も良いうえに感性も豊かなんだろうなって思いました。
― ほかのバンドメンバーとは、以前から繋がりがあったのですか?
宇賀那監督:ギターのマサオ役の今村怜央さんは、僕が21歳で彼が19歳の時からの付き合いなんです。彼の小学校の同級生が僕の友達で、その友達に薦められて音源を聴いたのが最初。まだALIを組む前ですけど、すごくかっこよくて、ライブに行って仲良くなって。『サラバ静寂』(2018)に出演してもらったり、『悪魔がはらわたでいけにえで私』や『愚鈍の微笑み』(2023)の音楽をお願いしたりと、けっこう長いですね。
― 今村さんにはどんなことを期待していましたか。
宇賀那監督:彼ならピュアミュージシャンとしての何かを持ち込んでくれるんじゃないかなと思いました。役者の経験もあるけど、いい意味で芝居に対する限界をわかっているから、ありのままでいることを突き詰めてくれて、それがすごくかっこよかった。あと、彼はとにかく映画をめちゃくちゃ観ているので、こういう映画みたいな感じ、こういう監督みたいな感じっていうのをすごくわかってくれるんです。
― リュウゾウ役の喜屋武豊さんは、劇中ではベースを演奏されていますね。ゴールデンボンバーはエアバンドだから、「あれ、楽器の演奏できるんだ!」というちょっと別の驚きもありました(笑)。
宇賀那監督:喜屋武さんが、ベースが弾けるっていう話はふわっと耳にしていたんです。エアバンドですけど、ゴールデンボンバーとしてステージに立っているし、コミカルな魅せ方も知っている。役者への想いも強いとうかがっていたし、ベースも弾けるなら、それはもう最高じゃないか! ということで、お声掛けしました。テイクのたびに新しいことを試してくれるので、新鮮だし刺激的でした。
― ドラム担当のサンタロウを演じられたロコ・ゼベンバーゲンさんは、映画監督ですね。この4月には彼の監督デビューであるホラーコメディ映画『アイニージューデッド!』(2020)の日本公開も決まっていますが、どんなご縁で本作に出演されたのですか?
宇賀那監督:ロコはもともとロイド・カウフマンのアシスタントで、僕の短編映画『往訪』が、ロイドの主催する映画祭「トロマダンス」で上映された時に、彼の家に泊まっていたんです。そこから仲良くなって、『悪魔がはらわたで〜』のロイドの出演シーンの撮影を手伝ってもらったりして。その縁で彼がバンドでドラムをやっていることや、日本で映画を撮りたいこと、実際に彼が撮影中の映画に日本のパートがあることを知って、「日本に来てドラマー役で僕の映画に出ない?」って誘いました。今度は彼が僕の家に泊まって。
― 宇賀那監督は、リハーサルや台本の読み合わせなどをあまりされませんが、バンドの音合わせは撮影前にされたのでしょうか?
宇賀那監督:スタジオ練習が3回だけありました。しかも年末年始に。12月31日にバンド練習して「よいお年を〜」って帰って、ロコはうちの実家に僕と一緒に帰るし。で、1月2日にまたバンド練習(笑)。でも、一緒に年を跨いだのもすごくよかったと思いましたね。とはいえ、映画のことはほぼ喋ってないです。スタジオで集合して、ただ練習して、そのあと飲む時は飲んで(笑)。
― メンバーでわちゃわちゃするシーンはなかったですけど、不思議と仲良いい感じはするバンドですよね。撮影中はどんな関係性だったのですか?
宇賀那監督:めちゃくちゃ仲良かったですね。撮影は9日間だけでしたけど、最初の7日間ぐらいは高崎に泊まり込みで。そんなに早く撮影も終わらないんですけど、毎日飲みに行っていました。睡眠時間2時間とかで、フラフラなのに行くから。だけど、それもなんか良かったですね(笑)。
― なんか、青春ですね。
宇賀那監督:青春でしたね、ほんとに。怜央がわざわざ高崎のホテルまでレコードプレーヤーとレコード持ってきて、それを聞きながら酒飲んでみたいな(笑)。
海外で大爆笑を呼んだトメさんと犬のジョン・ケージのシーン
― 今さらですが、映画タイトルにもなっているバンド名は、どのように付けられたのですか。なんとなく、あの有名なパンクバンドの歌が頭に浮かびましたが。
宇賀那監督:その通りです。ドブネズミの住んでいる場所をバンド名にしようと思ってザ・ゲスイドウズにしたんです。
― インターナショナルタイトルも『The Gesuidouz』なので、海外映画祭では意味を質問されたのでは?
宇賀那監督:めちゃくちゃ聞かれました。そのたびに、日本の有名なパンクの曲の歌詞で……って説明しました。でも、笑いが起こるんですよね。そのドブネズミみたいに美しく……っていう言葉に。
― なるほど。日本語と聞こえ方や印象が違うのかもしれないですね。ほかに、海外映画祭の反応で印象に残ったことはありますか?
宇賀那監督:海外だとトメさんと犬のジョン・ケージ(声:斎藤 工)のシーンは大爆笑が起こっていました。多分ですけど、トメさんは字幕にすると、あの厳しい口調と笑顔のギャップがすごいんだと思います。ニコニコしておばあちゃんが喋っているけど、言葉が強いのがおもしろくて、笑いが起こるのかなと。ジョン・ケージが喋るのも、日本だとケータイ会社のCMとかで見慣れているけど、海外だと多分新鮮なのかなって。
― 意外ですね。トメさん裏表なくハッキリした物言いなだけで、辛辣な印象というわけではなかったです。笑顔のままというか。そういうニュアンスは字幕だとなかなか伝わらないんですね。でも嬉しい反応!
宇賀那監督:逆に難しかったのは、ホラー映画のタイトルが出てくるセリフです。ホラー映画の邦題って原題と全然違うじゃないですか。
― そもそも、ちょっぴりふざけた邦題が多いですからね(笑)。
宇賀那監督:そのいじり方を字幕で表現するのは相当難しくて。これ伝わるのかな。みたいな絶妙の塩梅のシーンがありましたね。だから海外でも評判はいいんですけど、笑う場所のコントラストは日本と結構違うんだろうなって思っています。
― 本作の特報に出てくる「『サスペリア』を流しそうめんにしてすすったような曲」とか、ホラー映画のタイトルにかけてハナコがバンドメンバーにやりたい曲のインスピレーションを伝えるセリフ、このおもしろさは英語字幕ではイマイチ味わえないんですね。この一連のシーン、大好きです。普通に聞いたら意味不明だけど、仲間内だけにはなぜか不思議なくらいニュアンスが伝わる感じとか。
宇賀那監督:この作品は、僕自身の映画作りの話でもあると思っていて、それこそ僕が『異物』とかのわけのわかんない脚本書いても、スタッフやキャストのみんななぜかわかってくれて、映画ができていくみたいな。この作品の初稿を書くときにすごく苦しんだんですけど、ハナコが苦しみながら口から産み落としたカセット(声:マキタスポーツ)は、僕の苦しみから生まれた表現でもあるんです。
肌で感じたトロント国際映画祭のすごさと海外での戦い方
― 昨年9月に開催された第49回トロント国際映画祭での上映は、特に大きな反響があったそうですね。
宇賀那監督:そうですね、僕の作品が上映されるミッドナイト・マッドネス部門は23時59分から上映ですが、1200~1300人のキャパのアレクサンドラ劇場が満席で、バンドのメンバー紹介のシーンなんかは一人ひとり歓声と拍手がバーっと上がって、ほんとのライブみたいですごかったです。会場全体が震えるぐらい声が出るんですよ。今までいろいろ映画祭に行きましたけど、トロントはちょっと桁が違うなと思いましたね。
― 人生の中で、自分の作品に対する熱狂としてそれを味わえるって、本当に特別なことだと思います。
宇賀那監督:ありがたいですよね。昨年の6、7月もアメリカにいて、海外での映画作りを模索していたんですけど、アポイントを取ろうと思ってもなかなか辿り着けなかった会社が何社かあったんです。でも、トロントのラインナップが発表された翌日にその全社からメールが来ました(笑)。しかも僕がアポイントを取っていることも知らずに連絡が来ているから。やっぱりトロント国際映画祭の影響力はすごいなと。
― そんな影響力をもつ映画祭で、大きな反響があったのは誇るべきことですね。
宇賀那監督:トロントは不思議な場所でしたね。その辺にスターや、レジェンド監督がいっぱいいて、また行けるようにしたいです。向こうでもいろんなプロデューサーやエージェントと打ち合わせしたけど、「次のあなたのプランはなに?」というのをすごく聞かれました。そこで「またトロントに戻ってきたいし、違う映画祭も行きたいと思う」みたいなことを言うと、「違う映画祭ってどこ? サンダンス? カンヌ?」とか、明確に聞いてくるし、そこに行くために何をしたらいいか人生設計の話をしてくる。
具体的に言わないと伝わらない。逆に具体的に言えば、自分たちはこういうことをやっているからサポートできるよとか言ってくれるんです。ちゃんと言っていかないとダメだと感じたし、同じ部門の監督たちもがカンヌとかヴェネチアとか行っている人たちばかりで、しかも、監督2作目ぐらいで。1本目でカンヌ行って、2本目でヴェネチア行ったとか。僕だけ13本も監督作があって、それも面白がってくれたけど、こういう場所で戦っていかなきゃいけないんだっていうのは痛感しましたね。
― 身が引きしまるお話ですね。そういった貴重な経験を経た宇賀那監督のこれからの展望をお聞かせいただけますか。
宇賀那監督:見たい景色というか、実現したいことはいつも明確にあるので、その中でどう進んでいくかをすごく考えていますね。具体的にはやっぱりカンヌ国際映画祭とサンダンス映画祭、ヴェネチア国際映画祭に行きたいし、海外との合作をいろんな国とやりたいです。
― 宇賀那監督なら叶えられると信じています。本日もありがとうございました。
【脚本・監督:宇賀那健一(うがな・けんいち)】
1984年4月20日、東京都出身。青山学院経営学部経営学科卒業。ガングロギャルを題材にした『黒い暴動♥』を監督2016年に長編映画デビュー。8ヵ月に及ぶロングラン上映となり、小学館から文庫化した。2020年、『異物』の短編映画シリーズで20ヶ国80以上もの映画祭に入選し、オフビートさと意外性を併せ持った作品として11のグランプリを受賞。短編映画『往訪』は世界三大ファンタスティック映画祭の1つである「ポルト国際映画祭」他33の映画祭に入選、3つのグランプリに輝く。2022年にはモントリオール・ヌーヴォー・映画祭とニューヨークのフィルムノワールシアターにて宇賀那健一監督特集の上映が組まれ、海外で今一番注目の日本人監督である。近年の作品に『Love Will Tear Us Apart』、『愚鈍の微笑み』(23)、『悪魔がはらわたでいけにえで私』、『みーんな、宇宙人。』(24)などがある。
『ザ・ゲスイドウズ』作品概要
激情ロック×ド田舎!?
2025年2月28日より全国公開
【STORY】ロックレジェンドは皆27歳で死ぬ——“The27Club”に囚われた26歳のハナコは、あと1年でロック史に名を残すべく奮闘していた。しかし彼女のバンド「ザ・ゲスイドウズ」の音楽は「ただの雑音」と評され、所属事務所からもクビ寸前。最後のチャンスとして「1年で売れる曲を作る」条件で田舎への移住を命じられる。
親切な地元の人々に迎えられた彼らは、空き家となっていた一軒家と畑を任される。慣れない農作業に四苦八苦するがバンドメンバーたちだが、田舎の素朴な暮らしと人々の温かさに彼らの日常は少しずつ変わりだす。はたして、ザ・ゲスイドウズは、バンドの未来を変える曲を作ることができるのか……!?
▼『ザ・ゲスイドウズ』
出演:夏子、今村怜央、喜矢武 豊、Rocko Zevenbergen
水沢林太郎、伊澤彩織、天野眞由美、KYONO、Lloyd Kaufman
一ノ瀬 竜、神戸誠治、豊満 亮、中野 歩、かんた、小野塚渉悟、小林宏樹、松原怜香、横須賀一巧、Joseph Kahn
マキタスポーツ / 斎藤 工
遠藤雄弥
監督・脚本:宇賀那健一
楽曲プロデュース:KYONO 音楽:今村怜央
製作:人見剛史、砂﨑基、山口隆実
エグゼクティブプロデューサー:鈴木祐介 プロデューサー:角田陸 ラインプロデューサー:工藤渉
撮影:古屋幸一 照明:加藤大輝 録音:岩﨑敢志 美術:松塚隆史
スタイリスト:中村もやし ヘアメイク:くつみ綾音
助監督:可児正光
特殊メイク・特殊造型:千葉美生、遠藤斗貴彦
編集:小美野昌史 VFX:松野友喜人 キャスティング:渡辺有美
スチール:柴崎まどか
「ザ・ゲスイドウズ」製作委員会(ライツキューブ/METEORA/Vandalism)
制作プロダクション:Vandalism
配給:ライツキューブ
©︎2024「ザ・ゲスイドウズ」製作委員会
※2025年2月28日よりテアトル新宿、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開
- 2025年03月01日更新
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