『偏愛ビジュアリスト/東海林毅ショートフィルム選』— 異色にして珠玉の短編4作を一挙上映!

  • 2019年03月24日更新

VFXアーティスト、映画監督として活躍する
東海林 毅(しょうじ つよし)の短編4作品を上映する『偏愛ビジュアリスト/東海林毅ショートフィルム選』が、2019年3月30日(土)から4月5日(金)まで、池袋シネマ・ロサにて開催される。期間中は多彩なゲストを招いたアフタートークイベントも連日行われる予定だ。

2018年には自主映画『老ナルキソス』が上海国際クイア映画祭の作品賞と脚本賞に輝いたほか、札幌国際短篇映画祭(国内作品賞・脚本賞)、レインボーリール東京(グランプリ)など、国内外で10冠を獲得した東海林監督。本作では「ゲイでドMの老人」という強烈なインパクトの主人公を通して、誰もが感じたことのある老いへの恐れと若さへの執着、拭えぬ孤独、性への渇望といった普遍的な人間の感情を繊細に描き出していた。
独特な世界観を感じさせる東海林監督の作品群は、観る前から先入観や偏見を持つ人もいるかもしれない。しかし、個性的で美しい映像表現と、世界の片隅の視点から社会を見詰める鋭く深い視線は、多くの観客の心を震わせる魅力に溢れている。個性的な作品群から見えてくる、社会、他者、自分との関係性。異色にして珠玉の4作品を集めた東海林監督による初めての特集上映を、ぜひスクリーンで楽しんでほしい。

時代を先読みしていた過去作から最新作まで、必見の4作品を一挙上映!

『老ナルキソス』(2017年/21分)

映画『老ナルキソス』メイン画像出演 : 田村泰二郎、高橋里央、佐野弘樹、蒲生映与 ほか
プロデューサー:川勝奈穂/音楽:小島ケイタニーラブ/撮影:神田創/照明:丸山和志/録音:宋晋瑞/美術:山下修侍/衣装:立山功/ヘア&メイク:東村忠明

ゲイでナルシストの老いた絵本作家・山崎は、老いて自分の姿が醜く衰えゆくことに耐えられない。ある夜、山崎は若く美しい男性レオに出会う。レオとのプレイ中に倒れた山崎は、老いの苦しみを打ち明けるが年若いレオには響かない。自分より醜い相手とならば、と自傷的な行動に走ってしまう山崎だったが……。

ホモソーシャルダンス』(2019年/11分)

出演 :新宅一平、鈴木春香、内田悠一、楊煉、ゼガ、Chris Darvall、皆木正純、吉澤慎吾
プロデューサー:川勝奈穂/コレオグラファー:木皮成/撮影:神田創/照明:丸山和志 /美術監督:山下修侍/衣装デザイン:立山功/ヘア&メイク:東村忠明、神田朋子/音楽:松浦武臣

イケてる男⼦学⽣6人のグループに1人の⼥⼦。そして、このグループに⼊れない気弱で貧相な男⼦が1⼈。彼は彼女にアタックしようとするが、いつも周りに笑われてばかり。しかし、⼥⼦がこの男⼦を傷つけるような拒絶をしたことで、男⼦学⽣グループは、この⼥⼦を敵視し、グループを追い出そうとするようになる。1人の⼥性をめぐる男たちの反⽬と連帯から浮かび上がる“ミソジニー(⼥性嫌悪)”と男性社会の持つ“ホモソーシャリティ”というテーマを、学園ドラマパートとコンテンポラリーダンスのイメージパートによって表現する問題作!

『ピンぼけシティライツ』(2016年/18分)

出演:星能豊、梅沢佐季子 ほか
音楽:小島ケイタニーラブ/撮影:満若勇咲/照明:近守里夫/録音・効果:田中秀樹

ある日、落ちぶれたカメラマン菊川のもとに水着姿の見知らぬ女の幽霊が現れる。つきまとわれ辟易とする菊川だったが、彼女の正体はかつて自分が撮影した売れないグラビアアイドル、立花えみりだと気付く。同棲相手に家を追い出され寄る辺ない菊川とこの世にもあの世にも行けない立花。居場所のない2人は、夜の東京で本音をぶつけ合う。「人、モノ、コト、何かを好きになるというのは良くも悪くもまるで呪いにかかるよう」という監督の発想から、そんな呪いにかかってしまった男と女(ただし幽霊)のストーリーが生まれた。夜の東京に、NHK「みんなのうた」などで知られる小島ケイタニーラブの音楽がふんわり響く、オフビートなファンタジー作品。

『23:60』(2007年/20分)

出演(声):井口龍太
アニメーション制作:東海林 毅
音楽:クリストフ シャルル/撮影監督:長野泰隆(J.S.C.)/美術:井上心平

部屋に引きこもり、ネットゲームの仮想世界に没頭する青年“Qwer”。ある日、 所有者を失い廃墟となったエリアで“Ame”という名のアバターと出会う。 そのエリアの所有者が現実世界(リアル)で自殺した、と嬉々として云うAme。遺書/遺品となったエリアを散策する2人の静かな夜が始まる……。ネットゲームの世界を舞台にしたチャットログによる会話劇。アバターを介したコミュニケーションがもたらす希薄な肉体感覚、バーチャルな世界の中であるがゆえに際立つ人間の存在と距離感をほぼ全編ゲーム画面で描く意欲作。20代の終わりに実際にネトゲ廃人だったという監督の集大成。

「偏愛ビジュアリスト」東海林毅ショートフィルム選 予告編

 

<東海林毅 監督プロフィール>
武蔵野美術大学映像学科在学中より映像作家活動を開始し、1995年に第4回 東京国際レズビアン&ゲイ映画祭コンペ部門 審査員特別賞を受賞。商業作品『劇場版 喧嘩番長』シリーズや『お姉チャンバラ Vortex』などを監督する一方でVFXアーティストとしても活動の幅を広げ、NHK BSPの科学史ドキュメンタリー番組『フランケンシュタインの誘惑』では3年以上にわたり演出やVFXを担当した。近年は、表現の幅を広げるために自主映画にも注力し、精力的に作品を発表している。

『偏愛ビジュアリスト/東海林毅ショートフィルム選』開催情報
日時:2019年3月30日(土)~4月5日(金)連日20:50より1回上映
会場:池袋シネマ・ロサ(東京都豊島区西池袋1-37-12 ロサ会館内)
料金:一般1500円(全席指定/当日朝よりチケット販売)
前売鑑賞券(1300円・絵本付き2000円)

公式サイト

※連日、日替わりアフタートークを開催!
詳細・最新情報は劇場公式ページにてご確認ください。

※2019年3月30日(土)~4月5日(金)池袋シネマ・ロサにてレイトショー

文・編集:min

  • 2019年03月24日更新

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