『アバンチュールはパリで』

  • 2009年11月09日更新

アバンチュールはパリで
画家のソンナムは、訳アリで韓国に妻を残し、単身でパリに逃避する。そこで出会った、小悪魔な女子学生ユジョンに一目惚れしてしまうのだが…。

ソンナムは立場や年齢差などはお構いなしにユジョンに猛アタック。ユジョンはそんな彼を上手くあしらっているつもりだったのに、ある時を境に二人の関係に変化が生じていく。

ソンナムという中年男、見た目はパッとしないし、腕相撲だけが自慢のような男だけど侮るなかれ。天然なのか、相手のキャラクターを見極めた上での巧妙な計算なのか、女たちはいつの間にか彼のペースにハマって翻弄されてしまう。

原題は『Night and Day』であり、本作では対照的ともいえる二面性が淡々と描かれている。ソンナムやユジョンなどのキャラクターも、最初の印象から内面に迫っていくにしたがって、まるで昼から夜にかけてのごとく変化していく。物語の展開もアイロニーに満ちていて、途中に何度が流れる「ベートーベン 交響曲第7番イ長調Op.92第2楽章Allegretto」がアクセントとしてとても効果的で、印象深い。

“韓国のゴダール”といわれる奇才ホン・サンス監督の第8作目。
本作は、ベルリン映画祭コンペティション、東京フィルメックス映画祭(2008)特別招待作品『夜と昼(原題)』で上映され、新作『よく知りもしないくせに』もカンヌ監督週間や2009年東京国際映画祭アジアの風部門で上映されるなど、最近話題の監督の一人です。

公式サイト

☆東京・シネカノン有楽町2丁目にて上映中~11/27(金)

▼作品情報
韓国/2008/145分
監督: ホン・サンス(HONG Sang-soo)
原題: Night and Day

文:おすず
改行

  • 2009年11月09日更新

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