白玉

第24回東京学生映画祭授賞式— グランプリは多摩美術大学映画研究会『故郷の詩』に

中村義洋監督、青山真治監督など多くの映画人を輩出してきた、学生映画の登竜門、第24回東京学生映画祭が5月27~29日 に開催された。今回はゲスト審査員に瀬々敬久監督、井土紀州監督、石井裕也監督を迎え、39団体146作品の内から厳正なる審査、観客投票を経て、各賞を決定。受賞者の喜びの声をレポートします。

秋葉原と被災地。二つの街を捉える必然-『RIVER』廣木隆一監督×宮台真司氏トークショー

秋葉原殺傷事件をモチーフに、大切な人を亡くし心を閉ざした女性が再び前を向いて歩きだすまでを描きだす廣木隆一監督作品『RIVER』。3月24日(土)、廣木隆一監督と社会学者で映画批評家の宮台真司氏によるトークショーが行われた。衝撃的な秋葉原事件を通して、街の持つエネルギーを探し出そうとした本作は、撮影準備中に震災が発生。作品中には秋葉原とともに震災直後の被災地が映し出される。ネオンにあふれた秋葉原と全てがなくなった被災地。この二つの街になにがあるのか?廣木監督と宮台氏による熱い議論が展開された。トークショーの模様をダイジェスト版でレポートします。

『アリラン』-4人のキム・ギドクが語る映画人キム・ギドク、人間キム・ギドク

韓国随一の異端で鬼才キム・ギドク監督。自殺シーンの撮影中に起こった女優の事故をきっかけに映画製作から身を引き、隠遁生活を送っていたキム監督が3年ぶりに発表したのは制作・監督・脚本・撮影・編集・音響・美術・出演を一人でこなしたセルフムービー。映画監督、キム・ギドクを語るこの作品はなんと4人のキム・ギドクが登場し、ドキュメンタリーでありながら、ドラマで、ファンタジー要素をはらんだエンターテイメントに仕上がっている。2011年 カンヌ国際映画祭ある視点部門グランプリ受賞作品。シアター・イメージフォーラムほかにて全国順次公開中。c 2011 KIM Ki-duk Film production.

善良な“いい人”大森南朋が豹変?注目の24歳監督が描く情けなくも愛すべき東京の夜-『東京プレイボーイクラブ』

働いていた工場でのもめごとから傷害事件を起こした勝利は東京に住む友人、成吉の経営するサロン『東京プレイボーイクラブ』に転がり込む。カッとなると手につけられなくなる勝利は居酒屋で絡んできた若者を殴り倒すが、殴り倒した相手は土地を仕切るヤクザの兄弟。この一件をおさめるために出された条件はなんと「ヤクザの兄のためハードSMの相手をさせる女を差し出す」事だった。ユーモアあふれる情けない日常を描き、海外映画祭で注目を集める24歳奥田庸介の商業映画デビュー作。渋谷・ユーロスペース、シネマート新宿ほか全国にて公開中(C)2011 東京プレイボーイクラブ

『DX(ディスレクシア)な日々 美んちゃんの場合』谷光章監督・砂長宏子さんインタビュー障害だけではなく、個性としてのディスレクシア

読み書きの流暢さと正確さに困難のある学習障害「ディスレクシア」。海外では、米俳優のトム・クルーズさん、ヴァージン・グループのリチャードブランソン会長が公表し、欧米では認知の高い障害だが日本ではまだ認知は低い。このディスレクシアを取り上げたドキュメンタリー映画『DXな日々-美んちゃんの場合』がポレポレ東中野で公開中。学習障害を隠しながら職につくため、長続きすることがなく10年で転職12回を繰り返した砂長宏子さんこと美んちゃんが学習障害を公表し、代々木「ユーロデリ」を起業するまでを追う。谷光章監督と美んちゃんに「ディスレクシア」と作品についてお話をうかがってきました。

第3回座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル

座・高円寺では2月8~12日ドキュメンタリーフェスティバルを開催中。第3回を迎える今年は原発事故後の福島の現状を映し出す作品を含むコンペティション部門4本の上映他、各界の著名人が選ぶゲストセレクションと、バラエティ豊かなドキュメンタリー映画を堪能できる。作品上映後はより深くドキュメンタリー作品を知るトークイベントも開催。目の前に映し出される真実をそれぞれに見て、素直に感じてもらいたい。(C)東映

『今日と明日の間で』-39歳の首藤康之のしなやかな体と強靭な魂

モーリス・ベジャール、ジョン・ノイマイヤー、 イリ・キリアン、マシュー・ボーンなど世界の名だたる振付家から愛され多くの作品に出演してきたダンサー首藤康之。東京バレエ団、退団後はバレエの枠組みを超えた新しい表現を次々と世に送り出している。2010年の活動を中心に首藤康之の今を追うドキュメンタリー。自分の体に向き合いながら、その先の表現を求める首藤。明日はどこに開かれて行くのだろうか。※1/7(土)より東京都写真美術館ホール他にてプレミアムロードショー (C)2011 スタイルジャム

『100,000年後の安全』マイケル・マドセン監督インタビュー-答えを提示することはしません。あなたの答えはなんですか?

核廃棄物処理場、オンカロを舞台としたドキュメンタリー『100,000年後の安全』。1館での上映スタートから福島原発事故を背景に70館に上映館を拡大し注目を集めた。今回はDVD発売直前に来日したマイケル・マドセン監督に作品についてお話を伺いました。答えを提示するのではなく、質の高い質問を投げかけてるスタイルを取るマドセン監督。福島原発事故にも触れた監督の問いにあなたはどう答えますか。

東京フィルメックス邦画部門ハイライト-新年スタート!これから公開される東京フィルメックス厳選の注目3作品をチェック

新年がついにスタート。2012年のスタートは昨年の東京フィルメックスで公開された注目の邦画作品の舞台挨拶とQ&Aの模様をハイライトでご紹介。公開が待たれる『東京プレイボーイクラブ』『KOTOKO』『RIVER』の制作現場を中心にスタッフキャストの生の声を公開前にチェックしよう。

『宇宙人ポール』-宇宙人とのとんだ遭遇。『E.T.』のあの巨匠も『エイリアン』のあの女優にもまさかの遭遇。

漫画オタクのイギリス人が、憧れの「UFOスポット巡り」でアメリカ西部横断ロード・トリップの途中、本物のエイリアンに出くわす。政府の追手から逃げ、故郷に帰る手伝いをして欲しいと馴れ馴れしく頼む異星人に乗り気ではない二人だったが、旅を続けるうちにポールと名乗る宇宙人と次第にうちとけていく。しかし、宇宙人の行方を必死で追う捜査官の手がそこまで伸びているのだった。タランティーノやピーター・ジャクソンにも愛されるサイモン・ペッグとニック・フロスト主演のお笑いロードムービー。12月23日(祝・金)より全国ロードショー!(C)2010 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED