運営(ライター)スタッフ

『フォスター卿の建築術』― ノーマン・フォスターの建築を巡る、美しい旅に出掛けよう

イギリスを代表する世界的建築家にして「モダニズムのモーツァルト」と呼ばれるノーマン・フォスター卿。現在78歳にして、意欲的に仕事を続ける創作の原点と核心とは何か。ドキュメンタリー映画『フォスター卿の建築術』は、彼が手掛けた数多くの建築作品を巡りながら、仕事上のパートナーであったリチャード・ロジャースや芸術家のリチャード・ロング、蔡國強、U2のボノへのインタビューや、エコロジストで建築家のバックミンスター・フラーとの会話映像などを通して、さまざまな角度からそのデザイン哲学に迫る。 2014年1月3日(金)から渋谷アップリンクほか全国で順次公開 。 ©Valentin Alvarez

『パリ、ただよう花』-5年間の映画製作禁止の中でロウ・イエ監督が描きたかったものはセックス?

パリにやってきた中国人、花(ホア)。北京で出会った恋人に捨てられ、パリの街をさまよう。解体工のマチューに出会ったホアは強引に体を奪われるが、セックスの後もお互い、離れることが出来ない。お互いの体を求め、激しく愛し合う二人。ある日、ホアはマチューの仕事仲間、ジョバンニに誘われた別荘でレイプをされる。ホアの愛を確かめるためマチューが仕掛けたことだった。お互いの価値観の違いに気づきながらもなお、離れがたい二人。激しく体を重ねていく二人はどこに行きつくのか。中国電影局から5年間の映画製作、上映禁止処分を受けたロウ・イエ監督が処分期間中に制作した作品の一つ。セックスをテーマにぶつかりあう人間を描く。

『フォンターナ広場 イタリアの陰謀』-イタリア最大の未解決事件の真相は?

史実に基づいた作品である。当時この爆破の現場を目撃したマルコ・トゥリオ・ジョルダーナ監督は、イタリアの若い世代がこの事件を正しく理解していないことに衝撃を受け、映画化を決めたという。今もなお、犯人が分からないという未解決事件。この事件後、イタリアでは無差別テロが相次ぐ“鉛の時代”に突入していく。12/21(土)、シネマート新宿ほか全国で順次公開。

「愛情を見て欲しい」と紹介しています。-「ゆるせない、逢いたい」柳楽優弥さん、吉倉あおいさんインタビュー

上映中の「ゆるせない、逢いたい」は知り合い同士の間で起きるレイプ‐デートレイプをテーマにした作品。デートレイプという激しいテーマを取扱いながら、初恋ゆえの不器用な二人のやり取りと、事件後の二人を取り巻く人々の姿を繊細に温かく描いている。今回は隆太郎役の柳楽優弥さんと、はつ実役の吉倉あおいさんにデートレイプというテーマの重さとこの物語を取り巻く人々についてお話を伺ってきました。

『SAVE THE CLUB NOON』― 大阪のクラブ「NOON」摘発をめぐる、奇跡のライブドキュメンタリー

2012年4月、大阪中崎町の老舗クラブ「NOON」が風営法違反により摘発された。メジャー、インディーズを問わず、さまざまな音楽とカルチャーの発信源として、関西のクラブシーンを牽引してきた「NOON」。この場所に特別な思いを抱く人々の声は瞬く間に広がった。そして同年7月、「NOON」への感謝と救済を訴えるミュージシャン約100組が集結し、4日間にわたるイベント『SAVE THE NOON』が開催される。本作は、そのライブの模様と出演ミュージシャンたちの、貴重なインタビューを収めたドキュメンタリー作品だ。
(c)「SAVE THE CLUB NOON」製作委員会

第14回東京フィルメックスクロージングセレモニー-最優秀作品賞はグルジア映画『花咲くころ』に決定

11月30日(土)、第14回 東京フィルメックスのクロージングセレモニーがおこなわれ、各賞が発表された。コンペティション作品10本の中から最優秀作品に輝いたのはグルジアの10代の少女たちを描いたナナ・エクチミシヴィリ監督、ジーモン・グロス監督の「花咲くころ」。各賞の喜びの声をリポートします。

中国インディペンデント映画祭2013-「世界に向けて描かれるべき」中国映画をチェックしよう

11月30日よりオーディトリウム渋谷で『中国インディペンデント映画祭』が開催。四回目を迎える今年はフィクション6本、ドキュメンタリー3本のほか特集上映を含む14本を一挙上映。中国のインディペンデント映画は劇場公開の映画とは異なり、検閲がないため、政府による表現の制約を受けない。今回の映画祭では検閲に通らない同性愛をテーマにした作品や中国と北朝鮮との国境の町を描く作品など、劇場公開では見ることのできないけれど「世界に向けて描かれるべき」作品揃い。インディペンデント映画にしか描けない生々しい“中国の今”をチェックしよう。会期中には張律監督を始め多くの監督によるQ&Aも予定され、映画作家達が世界に発信したい中国を直接聞くことができる。

ポーランド映画祭2013-今年も開催! スコリモフスキ監督監修、戦後ポーランド映画の傑作を一挙上映

昨年大盛況のうちに幕を閉じた「ポーランド映画祭2012」。今年もファンの熱い要望に応え、「ポーランド映画祭2013」が開催される。今回メインとなるのは、戦後ポーランド映画界を代表するアンジェイ・ワイダ監督の作品。50年代後半ポーランド派時代の代表作や、70年代後半、“連帯”を支持していた時期の社会派作品群など、多彩な7本が揃った。また、上記のワイダ映画を含め、60年代を中心とした作品を新たに10本、昨年人気の高かったアンコール作品7本、さらに60年代の人気児童アニメやジャパンプレミア作品を上映。そのラインナップの充実ぶりに注目が集まる。同映画祭は、11月30日(土)~12月13日(金)の2週間限定で、渋谷シアター・イメージフォーラムにて開催。

第14 回東京フィルメックス―映画人が特別な思いを抱く映画祭

11月23日より第14回東京フィルメックスがスタートする。園子温、行定勲、SABU、ロウ・イエ、アピチャートポン・ウィーラセータクン、ジャ・ジャンクー…カンヌ国際映画祭やベルリン国際映画祭をはじめとする国際映画祭が今後必ずや注目するであろう映画作家を、世界に先駆けて、いち早く紹介し続けてきた映画祭、東京フィルメックス。今年もコンペティション部門10本をはじめ「映画でドキドキしたい人が見るべき」作品が目白押し。「ミニシアターに行こう。」流の楽しみ方をご紹介します。(作品画像は『罪の手ざわり』)

『ゆるせない、逢いたい』-デートレイプ。激しい憎しみと楽しかった思い出が複雑に入れ乱れる感情に向き合う。

17歳の高校生、はつ実は引っ越先で古紙回収業者の青年、隆太郎と偶然出会い、恋が芽生える。しかし、はつ実が母親に隆太郎の存在を隠したことから、隆太郎はふられたと誤解し、彼女を襲う。デートレイプ―友人や知人などによる強姦-の被害者になったはつ実は激しい憎しみを持ちながら、その一方で楽しかった隆太郎とのデートを思い出し、複雑な気持ちに苦しむ。解決することのない思いに向き合うためにはつ実はある決断をする。「誰も知らない」の柳楽優弥演ずる隆太郎のセリフがなくても“語る背中”に注目。第18回釜山国際映画祭出品作品。11月16日(土)より ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿武蔵野館 にて全国ロードショー ©S・D・P/2013「ゆるせない、逢いたい」