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『レッド・ファミリー』― 南北統一への願いを込めてキム・ギドクが描く究極の家族愛

韓国に暮らす仲睦まじい一家。しかし、その正体は北朝鮮のスパイが演じるニセ家族だった――。センセーショナルな作品を放ち続けるキム・ギドクが、南北統一への切なる願いを込めて脚本・編集・製作総指揮を担った一作。監督に抜擢されたのは新鋭イ・ジュヒョン。シリアスなテーマに絶妙なユーモアを散りばめ、心の痛覚を刺激するギドク節はそのままに、素直な温かさにあふれた異色の感動作を撮り上げた。第26回東京国際映画祭「観客賞」受賞作品。10月4日(土)新宿武蔵野館他全国順次公開。
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【画像で楽しむイベントレポート】『第7回したまちコメディ映画祭in台東』オープニングセレモニー

東京の「したまち」から映画を通して世界中の笑いを届ける『第7回したまちコメディ映画祭in台東』のオープニングセレモニーが、2014年9月13日(土)に東京・浅草で開催された。レッドカーペットと開会式&特別招待作品上映には、したコメ常連のゲストから喜劇王チャーリー・チャップリンのお孫さんまで多彩な顔ぶれが登場。集まった多くの観客たちとともに、映画祭のスタートを賑々しく盛り上げた。

2年に1回くらいは童貞役をやって初心に返りたい—『鬼灯さん家のアネキ』 主演・前野朋哉さんインタビュー

五十嵐藍氏による同名コミックを実写映画化した、今泉力哉監督の新作『鬼灯さん家のアネキ』は、血の繋がらない姉のエッチないたずらに振り回される男子高校生と周囲の人々が織りなすハートフルなコメディ作品。主人公の吾朗を演じるのは、自身も監督として活動しながら、今や日本映画には欠かせない存在となった前野朋哉さん。そんな前野さんに、本作の魅力と撮影の裏話をたっぷりと語っていただいた。

『マルティニークからの祈り』― 平凡な主婦が巻き込まれた悪夢、そして家族の闘い

韓国で実際に起きた「チャン・ミジョン事件」をベースに描いた映画『マルティニークからの祈り』は、言葉も通じない異国の地で、身に覚えのない麻薬所持容疑で投獄された平凡な主婦と、彼女を取り戻すために闘った家族の衝撃的な765日を追った真実の物語。主役のジョンヨンに韓国随一の演技派女優・チョン・ドヨンを配し、冴えないが優しい夫のジョンベには、人気俳優のコ・スがイケメンオーラ封印で挑む。8月29日(金)より、TOHOシネマズシャンテほか全国順次ロードショー
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お刺身の達人のような監督になりたいー『マルティニークからの祈り』 パン・ウンジン監督インタビュー

映画『マルティニークからの祈り』は、平凡な主婦が、ある日突然に予想もしなかった事件に巻き込まれるという恐怖と、家族の闘いを描いた珠玉の人間ドラマ。事実を基に描かれた本作は、韓国随一の実力派女優、チョン・ドヨンを主演に迎え、美男子俳優のコ・スが平凡な夫役を演じたことでも注目の作品だ。監督を務めたのは女優としてのキャリアをもつパン・ウンジン。複雑な人間心理を繊細に描くことに定評のある監督が、本作で描きたかった真実とは……?

家族を描く達人たちの作品を一挙上映―「台湾巨匠傑作選」ホウ・シャオシェン/アン・リー/エドワード・ヤン/ウェイ・ダーションの世界

世界的評価の高い台湾出身監督のホウ・シャオシェン、エドワード・ヤン、アン・リー、ウェイ・ダーションの4人の12作品を一挙上映する「台湾巨匠傑作選」。台湾巨匠の扱うテーマの多くは「家族」というもっともミニマルな人間関係。「家族」の日常を飾りたてることなく日常のまま丁寧に切り取っていくからこそ普遍的な懐かしさ、切なさが生まれる。世界中の人々が自身の家族に重ね合わせて楽しめるところが台湾巨匠の巨匠たる所以だ。8/23~9/15までの限定公開なので、スケジュールチェックをお忘れなく。今回はミニシアおすすめ4本をご紹介します。K’s cinemaほか全国順次公開 「フラワーズ・オブ・シャンハイ」① (C)1998 松竹株式会社

第7回したまちコメディ映画祭in台東-どこをとっても笑いが止まらない映画祭

今年で七回目を迎える、したまちコメディ映画祭in台東、通称“したコメ”。いとうせいこうさんを総合プロデューサーに「映画(Cinema)」「したまち(Down town)」「笑い(Comedy)」という3つの要素を掛け合わせた、映画人、喜劇人、映画・喜劇を愛する人々が一体となって盛り上がれる住民参加型の映画祭だ。喜劇映画の上映にとどまらず、声優口演ライブ、DVDスルー・コメディ大賞、コメディ栄誉賞を受賞した西田敏行さんのリスペクトライブなど、どこをとっても笑いにあふれた企画ばかり。連休を楽しむなら台東区に出かけよう。はずせないミニシアおすすめの4イベントをご紹介します。(C)2014 安齋肇/「したまちコメディ映画祭in台東」実行委員会

『こっぱみじん』—「なんとなくな」人生に舞い戻ってきた初恋の人。彼が心をよせるのは思いもよらない彼だった!?

20歳の美容師、楓(我妻三輪子)は毎日なんとなく、生活をしている。なんとなくな恋、なんとなくな職場。「どうせこんなもん」に慣れ切った生活を変えたのは、6年ぶりに帰ってきた初恋の相手、幼馴染の拓也(中村無何有)だった。惰性で付き合ってきた彼にはなかったときめきを感じ、ワクワク感を取り戻していく楓。拓也の親友だった楓の兄・隆太(小林竜樹)と兄の婚約者・有希(今村美乃)を交えて家族ぐるみでの穏やかで楽しい付き合いがはじまる。片思いの相手がそばにいる幸せにほんのりと包まれているそんな時、楓が耳にしたのは拓也の隆太への思いだった。地元に密着した人間関係の中でそれぞれの片思いはどこに向かうのか。「片思いしてよかった」と思える相手がいることこそが生きる原動力になることを優しく教えてくれる一本。©冒険王

『イーダ』-自分のルーツを探す旅に出た戦争孤児の少女。美しいモノクロ映像が彼女の心の成長を映し出す

修道院で育てられた少女の出自には秘められた真実があった……。ヨーロッパ各国で作品を制作してきたパヴェウ・パヴリコフスキ監督が、思いがけない真実に直面した孤児の少女の心の成長を静謐かつ繊細に描く。本作は、ポーランド国内外の映画賞を受賞し、また昨年から今年にかけて日本で行われた「ポーランド映画祭」でも好評を博した。8月2日(土)より渋谷シアター・イメージフォーラムにて公開。

『VHSテープを巻き戻せ!』-ブーム再燃。関係者やコアなファンがVHS愛を激白!

どんなに小さな部屋も映画館になる。そんな夢の生活の実現に大きな役割を果たしたのが、1980年代に普及したVHSテープとデッキだった。今やソフトもハードも見かけることは少なくなり、“巻き戻す”“爪を折る”という言葉は死語同然に。そんな時代の遺物になりつつあるVHSだが、近年ブームが再燃しているという。本作は、このメディアに魅了された(取り憑かれた)人々のインタビューで構成された、懐かしさと映画への愛に満ちたドキュメンタリーだ。7月26日(土)より渋谷アップリンクにて▶再生開始!