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ここでしか観ることのできない作品が目白押し。映画好きが加速する映画祭―第17回 東京フィルメックス
11月19日より第17回東京フィルメックスがスタートする。今年も選りすぐりの22作品、そして選りすぐりのゲストが集結した。世界の三大映画祭すべてで受賞経験のあるキム・ギドク監督が新作『The NET 網に囚われた男』でオープニングを飾れば、モフセン・マフマルバフ監督は1990年以降、上映を禁止されていた幻の作品『ザーヤンデルードの夜』とともに作品を語りに東京にやってくる。これだけの巨匠たちの信頼を一身に集める東京フィルメックスの魅力は何といっても独自に掘り出された作品のラインナップだ。映画好きが加速するような作品に出会いに行こう。今回は『ミニシアターに行こう。』からのおすすめ3作品をご紹介します。(写真は『『ざ・鬼太鼓座』デジタル・リマスター』)
「MDGP(モースト・デンジャラス・シネマグランプリ)2016」-選りすぐりの作品の中から最も危険な映画を決定。公式レフェリーは天龍源一郎!
昨年に引き続き、今年も「MDGP(モースト・デンジャラス・シネマグランプリ)」が開催される! 今回は、90年代UK音楽シーンの狂気に満ちた世界を描く「マッド・ドライヴ」(ニコラス・ホルト主演)、スティーヴン・セガールの新作「沈黙のアフガン」などパワフルな6作品がエントリー。公式レフェリーには天龍源一郎が就任し、最もデンジャラスな作品が観客の投票で決定される。10月29日からヒューマントラストシネマ渋谷、12月10日からシネ・リーブル梅田にて開催。
第29回東京国際映画祭 まだ上映されていない最新映画も、高画質で受け継がれる名作も
第29回東京国際映画祭が10月25日よりスタート。アジア最大級の映画のお祭りが今年もやってきました。まだ世界で上映をしていないワールドプレミア作品をチェックしたり、名作の4Kリマスターを一気にみたり、映画好きなら寝る暇、食べる暇を惜しんで、映画をむさぼる10日。今回は、世界に先駆けて上映される最新注目ワールドプレミア作品と、タイムレスに愛される名作の4Kリマスター版の上映作品をミニシア流にご紹介します。TM & ©1962 TOHO CO., LTD.
「第3回夏のホラー秘宝まつり」-キネカ大森の夏の風物詩、観客参加型ホラー映画祭を開催!
キングレコードの人気映画レーベル【ホラー秘宝】が放つ、「夏のホラー秘宝まつり」。3年目を迎える今年は、Jホラーからスプラッターまで幅広い新作5本をはじめ、新旧併せて23本を上映。また、本映画祭の代名詞“ホラー総選挙”のほか、“パーティーピーポー上映”やゲストによるトークショー“ホラーしゃべれ場”など、観客参加型のイベントも目白押しだ。詳細は公式サイトで確認を。8月20日~9月9日まで、キネカ大森にて開催!
『ラサへの歩き方~祈りの2400km』― チベットの聖なる巡礼が教えてくれるシンプルで大切なこと
仏教信仰の深いチベットの村に暮らす人々が、聖地のラサとカイラス山を目指して往復2400キロの道のりを“五体投地(ごたいとうち)”という礼拝を行いながら旅する姿を描くロードムービー。監督・脚本を手掛けたのは『こころの湯』『胡同(フートン)のひまわり』のチャン・ヤン監督。一見ドキュメンタリーのようだが、プロットに基づいて撮影されたフィクションである。実在の村人たちに自身と重なる役柄を演じさせ、カメラを通してその暮らしぶりを忠実に映し出していく本作は、“フィクションを軸に描いた事実の記録”という側面をもつ作品だ。7月23日(土)、シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
『マン・アップ! 60億分の1のサイテーな恋のはじまり』-サイモン・ペッグ主演。オトナの男女が「イタさ」を炸裂させながら繰り広げるラブ・コメディ。
7月16日(土)から8月19日(金)まで開催される「カリテ・ファンタスティック! シネマコレクション2016」。3回目の今年はバラエティに富む70本の作品を上映。今回はその中からイギリス映画『マン・アップ! 60億分の1のサイテーな恋のはじまり』を紹介したい。
サイモン・ペッグが主演・製作総指揮を務め、『ショーン・オブ・ザ・デッド』『宇宙人ポール』『ワールズ・エンド 酔っ払いが世界を救う!』のスタッフが参加したこの作品、面白くないわけがない。『007 スペクター』でMI6の幕僚長ビル・タナーを演じたロリー・キニアの暴走変態ぶりにも注目! 7月16日(土)より新宿シネマカリテにて公開。
『ブレイク・ビーターズ』-冷戦時代末期、東ドイツの若者たちはブレイクダンスに自由と希望を見た
1980年代末、東欧諸国の社会主義体制が次々と終わりを告げ、40年以上続いた東西冷戦は終結する。東西ドイツを隔てていたベルリンの壁の崩壊は、その象徴ともいえる出来事だった。その数年前、東ドイツに流入してブームを巻き起こしたのは、アメリカ発のブレイクダンスだ。本作の主役は、ブレイクダンスに魅せられたダンスチームの若者たち。チームは政府の監視・統制下に置かれるが、彼らはそうした状況に疑問を持つようになる。自由と希望を追い求める彼らの姿は、自分の好きなことに妥協しないことの素晴らしさを教えてくれるだろう。6月25日(土)、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次ロードショー。
ディストラクション・ベイビーズ―柳楽優弥がまとう獣性。真利子哲也監督の描く暴力というエネルギー
身寄りのない将太(村上虹郎)と泰良(柳楽優弥)の兄弟は愛媛の港町で暮らしていた。喧嘩ばかりしている兄、泰良は近隣の少年たちから集団リンチをうけ、生まれた町から姿を消す。消えた泰良は松山で、強そうなやつを見かけては、執拗に喧嘩をしかけていた。圧倒的な強さを見せつけていた泰良をみて、高校生、北原裕也(菅田将暉)は二人で組んで暴れまわろうと持ち掛ける。大通りで無差別に人を殴り、騒ぎを起こした二人は大きな喧嘩を求めて、キャバクラの送迎車を奪う。偶然居合わせたキャバ嬢、那奈(小松菜奈)乗せ、暴力を求める旅が加速していく。柳楽優弥君の獣性を秘めた表情と体中を駆け巡る暴力に息をのむ一本。インディーズ映画界の巨匠、真利子哲也監督のメジャーデビュー作。
『若葉のころ』-セピア色の初恋が、あの映画の名曲とともに色づき始める
初恋の人から「会いたい」というメールが届いたら? そんな胸がときめく状況にひとひねり加えてみせるのは、これが長編初監督作となる台湾のジョウ・グータイ。『小さな恋のメロディ』の挿入歌でもあるビージーズ「若葉のころ」の旋律とともに、30年前の母親の初恋の思い出と、今を生きる娘の恋愛を交錯させながら描き出す。これまでMVを手掛けてきた監督の美しい映像とともに、甘く切ないトーリーは、一服の清涼剤のように爽やかな印象を残すだろう。5月28日(土)、シネマート新宿・シネマート心斎橋ほか全国順次公開。
『ランバート・アンド・スタンプ』― 挫折や確執までも生々しく映し出す、ザ・フー成功の立役者を追ったドキュメンタリー
1960〜70年代のブリティッシュビートを代表するバンド、ザ・フー。彼らを成功に導き絶大な影響を与えた2人の青年、キット・ランバートとクリス・スタンプにフォーカスした映画が『ランバート・アンド・スタンプ』だ。ザ・フーのマネージャーでありプロデューサーでもあった彼らが、バンドを成功に導く上でいかに重要な役割を果たしたのかを、豊富な貴重映像とクリス本人、バンドメンバーであるピート・タウンゼント、ロジャー・ダルトリーほか、当時の彼らと深い関わりをもつキーパーソンたちのインタビューを交えて描き出す。
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