『2020年 東京。12人の役者たち』— 危機的状況に負けるな! 松本動監督と12人のキャストがオンラインで映画制作を始動
- 2020年04月26日更新
「この時にしか創ることが出来ない映画を生み出す」
新型コロナウイルスの終息が未だ不透明ななか、『星に語りて~Starry Sky~』の松本動(ゆるぐ)監督と12人の俳優たちによる、オンライン制作の長編映画『2020年 東京。12人の役者たち』が始動した。
プロジェクトの発端となったのは、松本監督が2018年9月にゲスト講師を務めたワークショップ「CiNEAST」。同ワークショップのなかで映画を作り上げるための企画「シネアストラボ」をスタートさせ、本格的な撮影を2020年春から始める予定だった。そんな折、新型コロナウイルスの感染拡大により撮影は中止に……。そこで今年4月、監督とCiNEASTはオンラインで映画制作することを決定した。
映画はドキュメンタリー要素のあるフィクションとなる予定だ。映画界全体が危機に瀕しているなかでも表現することを止めない俳優たちが、⻑期間の自粛を要請された状況下で、焦燥感、葛藤、魂の叫びを各自がスマートフォンで撮影し、松本監督がそれを編集する形で制作を進める。
出演は、秋田ようこ、秋山大地、井之浦亮介、小西有也、杉谷玲奈、清水杏樹、田中栄吾、田村陸、みやたに、迎祐花、本山勇賢、和田悠佑。完成は7月中旬を予定。意志あるところに道を拓かんとする表現者たちが、この状況下でいかに自分の魅力とクリエイティビティを発揮するかに期待したい。
作 品 詳 細
(2020年/日本/120分<予定>)
製作・監督・編集:松本 動
出演:秋田ようこ、秋山大地、井之浦亮介、小⻄有也、杉谷玲奈、清水杏樹、田中 栄吾、田村陸、みやたに、迎祐花、本山勇賢、和田悠佑
協力:CiNEAST
【STORY】COVID-19がパンデミック化し、日本政府は東京都に緊急事態宣言を発効。 東京 で暮らす人々は、不要不急の外出自粛を余儀なくされた。
そんな中、『役者』として息衝く12人の者たちは、何を思い、何を感じ、何をし ているのか、 閉塞感漂う2020年 東京を舞台に、『12人の役者』たちによる独白 劇が、今、幕を開ける。
●「CiNEAST」(俳優の演技ワークショップ)公式サイト
●「シネアストラボ」詳細ページ(映画制作プロジェクト)
※2020年7月中旬完成予定
監督プロフィール
【松本動(まつもと・ゆるぐ)】
イメージフォーラム付属映像研究所在学中から、8mmフィルムで自主映画制作を始める。商業映画の道へと進み、フリーの助監督として多くの監 督や作品に従事。大林宣彦監督『花筐/ HANAGATAMI』では監督補佐を務め、大林監督が病気治療のため現場を離れる際は演出を任された。現在は監督業に専念し、東日本大震災における被災した障害者と支援者の知られざる実情を、実話をもとに描いた⻑編映画『星に語りて~Starry Sky~』の監督を務める。同作は2020年2月末時点で400ヶ所以上の上映、観客動員数3万3千人を突破。さらに同年、「第37回日本映画復興奨励賞」を日本アカデミー賞作品賞の『新聞記者』とともに受賞。短篇映画も積極的に発表しており、『公衆電話』は米国アカデミー賞公認の国際 映画祭「ショートショートフィルムフェスティバル &アジア2018」のジャパン部門で、ベストアクター賞に輝くなど、国内外50近くの映画祭を席巻し、4つのグランプリを含む16冠に輝く。その続編として製作された『カセットテープ』は、「第6回八王子Short Film映画祭」でグラ ンプリと観客賞をW受賞。 続く「第23回横浜映像 天国」でも、グランプリと主演女優賞のW受賞を果たし、同映画祭グランプリ4連覇を飾った。
(編集:min)
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