東京国際映画祭にフランスの華が来日!―『しあわせの雨傘』 カトリーヌ・ドヌーヴさん 舞台挨拶
- 2010年10月25日更新
第23回 東京国際映画祭(TIFF)に、フランスを、いえ、世界を代表する大女優カトリーヌ・ドヌーヴさんが駆けつけました!
フランソワ・オゾン監督の新作『しあわせの雨傘』に主演しているドヌーヴさん。彼女の代名詞ともいえる『シェルブールの雨傘』を想起させるタイトルのこの作品は、ブルジョアの妻スザンヌが、急病の夫に代わって傘工場を切り盛りすることから始まる、笑いあり涙ありの、オゾン節の効いた人生讃歌です。
グリーン・カーペットでもオーラに満ちみちていたドヌーヴさん。2010年10月24日(日)には、特別招待作品『しあわせの雨傘』の舞台挨拶に登壇して、満員のファンに笑顔と存在感を見せてくれました。
なんと、この日の一昨日にあたる10月22日に、お誕生日を迎えたばかりのドヌーヴさん。お祝いの拍手に包まれた舞台挨拶では、どんなトークが繰り広げられたのでしょうか? ゴージャスなサプライズ・ゲストも来場しましたよ!
▼『しあわせの雨傘』 フランス/2010年/103分 原題:”POTICHE” 監督:フランソワ・オゾン 出演:カトリーヌ・ドヌーヴ ジェラール・ドパルデュー ファブリス・ルキーニ 他 配給:ギャガ コピーライト:(C)Mandarin Cinema 2010 ※2011年 正月第2弾、TOHOシネマズ シャンテ、新宿ピカデリー他全国順次ロードショー。 |
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MCは、映画ファンにはおなじみの襟川クロさん。「フランスの大女優、カトリーヌ・ドヌーヴさんをお迎えします!」という襟川さんの言葉を受けて、会場の熱気は最高潮に。 |
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ドヌーヴさんの来日とお誕生日を記念して、スペシャルなサプライズ・ゲスト、女優の真矢みきさんが、花束を持ってお祝いに駆けつけました! |
― オゾン監督とは、『8人の女たち』以来、8年ぶりの仕事となりましたが、いかがでしたか?
カトリーヌ・ドヌーヴさん(以下、ドヌーヴ) 人は8年でとても変わります。オゾン監督も私も変わりましたが、これだけの時間を経て、よりよくお互いを知ることができ、大変親密になりました。特に、本作はコメディなので、より良好な関係を築けたことから、エネルギーも時間も費やすコメディ映画を一緒に楽しく作ることができて、大変よかったです。
― 真矢さんは、既に『しあわせの雨傘』をご覧になりましたが、ご感想は?
真矢みきさん(以下、真矢) (この舞台挨拶の日は雨模様で)ドヌーヴさんにちなんで、雨傘が必要なお天気なのが、とてもロマンティックだと思って、今日は家を出てきました。本日、『しあわせの雨傘』をご覧になるお客さまは、お帰りの際は、この雨が違うように感じられると思います。
事相や習慣、風習、時代が変わっても、ドヌーヴさんが演じるスザンヌの自然体にあふれる愛の形は永久に変わらない、という感じがしました。大変ポジティヴな気持ちになりました。
『しあわせの雨傘』を観てからの私は、雨が降ったときや傘を差すときに、まるで自分の傘の下だけは雨が降っていないかのような、スザンヌの深い愛を感じると思います。
― ドヌーヴさんとスザンヌに共通点はありますか?
ドヌーヴ 共通点は、もちろんあると思います。たとえば、普段から周囲の人と仲良くポジティヴにアットホームな関係でいたい、という点がそうです。また、親子の関係などには、常にいざこざがあるものですが、そういうものをまとめたいと考える点もそうです。
― スザンヌはジャージを着てジョギングをするなど、とてもユニークでスポーティなキャラクターですね。
ドヌーヴ 本作は、スザンヌがジャージ姿でジョギングをしているシーンから始まります。みなさまは、私がこの姿で走っているのを観て驚かれるかと思いますが、普段から私をよく知っている人は、そんなに驚かないと思います(笑)。
また、このシーンで私は、「頭にヘア・カーラーをつけたまま走る」ということを提案しました。ちょっと洗練されていないように見えるために、そのようにしました。
― 本作からは、「ハッピーに、前向きに、人生を楽しむ・謳歌する」という世界が伝わってきます。ドヌーヴさんと真矢さんの、人生を楽しむこつは?
ドヌーヴ 現在を楽しむ、ということです。特に、(この日のように)こうして観客のみなさまにお会いできることです。
真矢 半世紀生きてきますと(笑)、だんだんと賢くなってきて、経験することも2巡目や3巡目になりがちですが、いつも好奇心旺盛な目線でいて、あまり固まらずに、柔軟に生きたいと思っています。それが、人生を謳歌する秘訣だと思っています。
― ドヌーヴさんが、日本で絶対にやりたいことはなんですか?
ドヌーヴ また、こうして仕事とつなげて来日したいですが、次回はオフの日もいただいて、日本のまだ行ったことのない街などに行って、いろいろな発見をしたいと思っています。
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《フォト・ギャラリー》 | |
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▼第23回東京国際映画祭
2010年10月23日(土)~10月31日(日) 9日間
六本木ヒルズ(港区)をメイン会場に、都内の各劇場及び施設・ホールを使用(予定)
主催 公益財団法人 ユニジャパン (第23回東京国際映画祭実行委員会)
●第23回東京国際映画祭サイト
※上映スケジュール、チケット購入方法等の詳細は、公式サイトをご参照ください。
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取材・編集・文:香ん乃 スチール撮影:卯里学
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