昭和初期の撞球(ビリヤード)場を舞台に描く、若者たちの儚い夢― 7月公開『たまつきの夢』田口敬太監督&キャストコメント解禁!

  • 2023年06月01日更新

昭和初期の撞球(ビリヤード)場を舞台に若者たちの儚い夢を描く、田口敬太監督の劇場公開長編第2作 『たまつきの夢』が、2023年7月15日(土)より渋谷ユーロスペースほか全国順次公開されることが決定。このたび、メインビジュアルと場面写真、田口監督および主演の辻千恵、金井浩人のコメントも解禁となった。


新鋭・田口敬太監督の劇場公開長編第2作は
昭和レトロ浪漫の中に描く、純度の高い恋愛映画

『ナグラチームが解散する日』で長編映画デビューし、2019と2022年には特集上映も組まれた新鋭・田口敬太監督の劇場公開長編第2作となる『たまつきの夢』。「MOOSIC LAB 2021-2022」特別招待作品、「TAMA NEWWAVE 2022」ある視点部門のノミネート作品として話題を集めた本作が、いよいよ全国順次劇場公開を迎える。

田口監督の祖父の記憶をモチーフに描いたという本作では、台詞を極力排し、人物の視線を用いて、時代を超えた男女の感情を繊細に活写した。また、主題歌である寺尾紗穂の『ねえ、彗星』を入江陽編曲で再録し、戦前の昭和歌謡曲として生まれ変わらせるなど、昭和レトロ浪漫あふれる世界観の中に、純度の高い恋愛を描きだした。

主演の辻千恵の透明感と金井浩人の存在感、実力派キャストの面々に注目

主人公の一人・きし乃を演じるのは、主演映画『男の優しさは全部下心なんですって』を皮切りに映画、ドラマへの出演が続く辻千恵。本作では透明感ある自然な演技で存在感を際立せる。もう一人の主人公・浅次郎を演じるのは、『彼女はひとり』で話題となった金井浩人。撞球の世界チャンピオンを目指す青年を演じる。そのほか、『グッドバイ、バッドマガジンズ』の山口大地、『由宇子の天秤』の木原勝利、『Vtuber渚』の佐藤睦ら話題作へ出演するキャストが戦前の市井の人々を演じ、映画に深みと彩りを添える。

STORY

昭和初期。蓄音機から音楽が流れる撞球場で
屋敷の中で暮らす女と撞球で世界を夢見る男が出会う

【STORY】第二次世界大戦前夜の日本。きし乃は妾として軍需工場経営者で地主の熊野の邸宅で暮らしていた。そんな中、戦地の北京から弟の戦死の知らせが届き、恋人と心中を図る。自殺するために山中に足を踏み入れたきし乃は、そこで浅次郎という男に出会う。そして浅次郎に亡くなった弟の面影を重ねる――。

浅次郎は、当時流行していた結核を患い、兵役免除となったことから人目につかぬよう暮らしていた。同じく結核で亡くした妻と始めた撞球場(ビリヤード場)は、長引く戦下で風紀を乱すという理由から警察の取締対象となっている。それでも浅次郎には夢があった。ビリヤードの世界チャンピオンになること。浅次郎の夢の話を聞いたきし乃は、自分の夢を浅次郎に伝えようと一緒に熊野邸に忍び込むが……。

COMMENT

辻千恵 /主演:きし乃役

1993年生まれ、佐賀県出身。2014年モデルデビュー。2018年にショートフィルム『桃の缶詰』で主演を務める。以降、映画『はちみつレモネード』、『たまつきの夢』、『未曾有』、フジテレビ『女神の教室』、MBS『バツイチがモテるなんて聞いてません』などに出演。

【コメント】4年前に短編で上映された作品が、今回念願叶って長編で上映していただけるということでありがたい気持ちでいっぱいです。前回よりも登場人物が増え、ストーリーも奥深くなっていると思います。短編から長編で昇華したこの作品で、いつの時代も変わらない普遍的な魅力を感じていただけたら嬉しいです。


金井浩人 /主演:浅次郎役

1992年生まれ、新潟県出身。『この空の花 長岡花火物語』で映画デビュー。映画『きらきら眼鏡』では主演を務める。以降『嵐電』 『決算!忠臣蔵』 『彼女はひとり』など話題作への出演が続いている。

【コメント】このたび、「たまつきの夢」を劇場で観て頂ける運びとなったこと、とても嬉しく思います。情緒あふれるローケーションの中、素敵な方々とこの映画を作った日々は随分と前ですが、思い返すと、とても短く、儚く、一瞬の夢の中にいるようでした。特殊な時代背景の中、どこか浮世離れしていて、それでもなお現実にもがく、登場人物達を楽しんで頂けたらと思います。是非ご覧ください。


田口敬太/監督・脚本・編集

1986年生まれ、岡山県津山市出身。上智大学物理学科卒。大学時代に映画監督を志し、在籍時から自主映画を撮りはじめる。大学卒業後、シナリオ講座55期を経て、フリーランスの演出部、制作部。初長編監督作品『ナグラチームが解散する日』は、2017年に劇場公開され同年の新藤兼人賞候補にも選出された。

【コメント】今作は2019年冬に群馬県の下仁田町で撮影をしました。戦前より交通の要所として栄えた地域で今でもその名残が町並みに残っているような場所です。舞台となった築100年以上の古い家屋の動かなくなった扉の建て付けを直したり、ボロボロの障子や畳を張り替えたりしたのが良い思い出です。戦争という言葉で一括りにされてしまいがちな昭和初期を生きていたごく普通の人々の日常を映画に映したいと思いこの企画を立ち上げました。描きたかったものは特別な出来事ではなく、普遍的な人間の関係と心です。この物語は現代を生きる私たちの中にある渇望や希望、不安、そして夢に似ているかもしれません。

作 品 概 要

▼『たまつきの夢』
(2022年/日本/61分/スタンダード/カラー/DCP)
出演:辻千恵、金井浩人、佐藤睦、山口大地、木原勝利、桜まゆみ、木田友和
監督・脚本・編集:田口敬太(『ナグラチームが解散する日』)
企画:直井卓俊  撮影:根岸憲一  録音:古茂田耕吉 美術:山下修侍  ヘアメイク:田村友香里  助監督:齋藤成郎 制作:酒瀬川純一 整音:内田雅巳、戸根広太郎
主題歌 『ねえ、彗星』 作詞・作曲:寺尾紗穂 / 編曲・演奏:入江陽
企画協力 : SPOTTED PRODUCTIONS
協力:埼玉県SKIPシティ 彩の国ビジュアルプラザ
宣伝:倉田雄一朗 宣伝美術:細谷麻美
配給:映日果人
©︎2023 映日果人
●公式Twitter:@tamayume2023  公式Instagram:tamayume2023

※2023年7月15日(土)より渋谷ユーロスペースほか全国順次公開

  • 2023年06月01日更新

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