【イケガールに会いたい! Vol.10】無敵の笑顔と表現力で魅了する20歳! 佐々木悠華ちゃんの巻。

  • 2022年12月08日更新

イケてるフレッシュな女優 “イケガール”に迫るインタビュー! 今回のゲストは2022年12月9日(金)より全国順次公開の『散歩時間~その日を待ちながら~』(戸田彬弘監督)でメインキャストの女子中学生・川村鈴を演じる佐々木悠華ちゃんです!

本作は、新型コロナウイルスの感染拡大で生活様式が大きく変わる中、10代から40代の男女が明るい未来へと一歩踏み出す姿を描く群像劇。主演の前原滉さん、大友花恋さんをはじめ実力派キャストが揃う中、みずみずしく芯のある演技で映画デビューを飾った悠華ちゃん。CMやMVでも注目を浴びる20歳になったばかりのイケガールの素顔に迫りました!

(インタビュー:富田旻 スチール撮影:ハルプードル)


初めて脚本を読んで「これ、私じゃん!」

― 川村鈴役にはどのようにして決まったのですか?

佐々木悠華ちゃん(以下、悠華ちゃん): 本作のオーディション中に、別で開催されていた戸田監督のワークショップに参加した際に、監督から声をかけて頂いたんです。初めて脚本を読んだときは「これ、私じゃん!」って思いました。いつも友達とワイワイしているところとか、思ったら突っ走っちゃうところとか、中学生時代の私にすごく似ているなって。

― 陽キャだったんですね!

悠華ちゃん:中学生のときはめちゃめちゃ陽キャでした(笑)。でも、高校に入ってからはキャラが変わったんです。クラスの子や友達とも普通に仲はいいんですけど、一定の距離を保つようになったというか……。

― おや! 何かあったのですか!?

悠華ちゃん:思春期というやつですね(笑)。中学では明るくていじられキャラで、そういう自分も好きだったけど、多分ちょっとだけ無理をしていたんだと思います。家に帰ると疲れちゃって、すごく静かになる自分もいて。多分その反動もあって、高校では本当に仲のいい友達だけを大事にしようって思うようになりました。

― 多感な年頃だったんですね。いつからお芝居に興味を持ったのですか。

悠華ちゃん:ずっと女優さんになりたいと思っていたんですけど、ちゃんとお芝居を習い始めたのは高校を卒業するくらいの頃です。

「今しかないこの瞬間を、思いきり楽しもう」

― 本作が映画初出演だそうですが、撮影中に監督から掛けられた言葉で印象に残っているものがあれば教えてください。

悠華ちゃん:撮影のときはお芝居を始めてまだ半年くらいで、映画の現場も初めてで、正解がわからないまま演じていたんですけど、監督が「僕も信じているので、自分の芝居を信じてください」と言ってくださったんです。そのおかげで不安がなくなって、自分の思うままの鈴ちゃんでいられました。

― 悠華ちゃんの思うままの鈴ちゃんって、どんな女の子ですか?

悠華ちゃん:今を楽しく生きている子っていうのが第一印象だったので、私も鈴ちゃんでいられるように現場を全力で楽しもうって思いました。きっと緊張とかもしないタイプなんだろうなって。

― 悠華ちゃんは、緊張するほうなんですか?

悠華ちゃん:していたとしても、人に聞かれたら「緊張してないです」って言うタイプです(笑)。そうやって自分でテンションを上げると自然と自信が出てきて、堂々としていられるんです。それでも緊張しちゃうときは、逆に「いま緊張しているね、私」って自分を受け止めてあげるというか。緊張とお友達になるんです(笑)。

― 自分を客観視できているんですね。しっかりしているなぁ……(しみじみ)。

悠華ちゃん:そんなことないです。でも、「今しかないこの瞬間を、どれだけ楽しめるか」っていうのは中学生くらいから意識していて、お仕事もオーディションも出会いは一度きりなので、緊張せずに楽しもうというのはすごく心がけています。

コロナ禍での女優デビューで、出演作のほとんどがマスク姿!?

― 本作をはじめ、カロリーメイトのWEBムービー「入学から、この世界だった僕たちへ。」や、TVCM「JAL×コカコーラ 新たな旅立ち篇」、「スーツのはるやま」など、メインキャストを務められたCMでは、奇しくもすべてコロナ禍を生きる学生の役ですね。時代を反映したマスク姿での演技が印象的です。

悠華ちゃん:そうなんです。全部マスク姿なんじゃないかっていうぐらい(笑)。

― 表情が豊かで、笑顔がとても可愛い悠華ちゃんですが、マスクを着けていても目の動きや声の表情からみずみずしい感情が伝わってきました。マスクをしての演技で意識したことはありますか。

悠華ちゃん:このお仕事を始めたときはもうコロナ禍で、最初からマスクを着けて演技することが多かったので、目でお芝居するのは意識していました。役としてその場の感情を生きながらも、目に心を込めるような感覚というか……。

― なるほど。声もこもると思いますが、発声なども意識しましたか?

悠華ちゃん:マスクだからというより、鈴ちゃんの無邪気さを表現するのに声の高さをすごく意識しました。子どもっぽさを表すのに、普段よりも高い声でキャピキャピ話す感じがいいと思って。監督からもそう言われました。

大切なことに目を向けられたら、止まった時間にも意味がある

― 悠華ちゃんご自身がコロナ禍の学生生活で感じたことはありますか?

悠華ちゃん:コロナ禍で友達にも会えなかったり不便な思いもしたけど、放課後にみんなでおしゃべりしたり、軽音楽部の朝練を一生懸命がんばったり、そういう些細な日常がより愛おしく思えたんだなって、今になって思います。それはこの映画にも繋がることだと思うんですけど、日常の大切さにちゃんと気づくのは大事だなって、あらためて思いました。

― 本当ですね。コロナ禍で止まってしまったと感じていた時間が、歩くスピードを緩めることで、自分自身や親しい人との関係を見つめる、「愛おしい散歩時間」になり得るのだと、本作を観終わって温かい気持ちになりました。

悠華ちゃん:コロナ禍での不安とか、先が見えない中での葛藤とか、きっと作品を観てくださる皆さんにもたくさんあったと思います。でも、普段当たり前だと思っていた大切なことに目を向けられたら、それも意味がある時間だったって、いつか懐かしく思えるのかもしれません。この作品がそのきっかけになればうれしいなって思います。

― ゆかり(大友花恋)と亮介(前原滉)のように、大人になるほど、親しい間柄であるほど、相手を思って本音を言わなかったり、隠し事をしてしまったりすることもあると思いますが、悠華ちゃんは、ご家族やご友人など「親しい間柄だからこそ気をつけていることや、難しく思うこと」はありますか。

悠華ちゃん:親しい人に対してつい態度が雑になってしまって、反省することも多いですけど、「ありがとう」と「ごめんなさい」はちゃんと言うように気をつけています。小さい頃から母にもずっとそう教えられてきたんです。あと、仲のいい友達や家族でも、感謝とか嬉しさとか、大切に思っている気持ちはなるべく言葉で伝えるようにしています。お世話になった方には行動で恩返しできる人にもなりたいです。自分がたくさん作品に出ることも恩返しにつながると思うので、がんばりたいです!

生まれたときから、女優になると決めていた

― 女優さんになろうと思ったきっかけは何だったのですか。

悠華ちゃん:きっかけはなくて……生まれたときからそう決めていたんです。

― おおっ!! 名言!!

悠華ちゃん:物心ついたときにはもう、女優さんというか、表現する人になるっていうのは決めていました。小さい頃からテレビドラマとか映画がすごく好きで、小学生のときから土日はテレビドラマを観たり、映画館に行って何本も映画を観ていたんです。

― 物心ついたときから表現者を目指してきたなんて素敵ですね。軽音楽部に入っていたそうですが、それも表現者になるため?

悠華ちゃん:実は音楽はそんなに得意ではなかったんです。カラオケの採点も60点とかでしたし(笑)。でも、女優さんになるなら特技が必要だと思って入ったんです。なので最初は全然興味がなかったんですけど(笑)。やるとなったら突き詰めたいタイプなので、毎日朝練も夜練もして、部活のために学校に行っていたみたいな感じでした。

― ちなみに、パートは何を担当されていたんですか?

悠華ちゃん:ギターとヴォーカルです。ジャンルでいうとポップスですね。部自体がオリジナル曲を作るっていう方針だったので、入部した瞬間から「オリジナル曲を作れ」って言われて。コードもまだ抑えられないときに行った合宿で「2泊3日の合宿中に1曲完成すること」って(笑)。みんなで泣きながら励まし合って、あの夜は忘れられないですね(笑)。

泣きながら鏡を見て「こういう感情のときは、こんな顔で泣くんだ」 

― 今日もお話ししながらあらためて思いましたが、悠華ちゃんは表情や感情表現がとても魅力的ですね。インスタグラムのお写真もいろいろな表情で魅せていますし、主演された上野優華さんのMV『愛しい人、赤い糸』では、歩く後ろ姿や横顔だけで片思いの切なさを現されていました。表情管理や感情表現などどのように伸ばしているのですか。

悠華ちゃん:ありがとうございます。本当にまだまだですが、小さい頃から女優さんになると決めていたので、嬉しかったこととか、悔しかったこととか、初恋とか、その時々の感情を忘れないように、ずっと日記に書き留めてきたんです。それと、悔しくて泣いているときとかも、自分がどんな表情をしているのかを鏡で見るんです。「こういう感情のときは、こんな顔で泣くんだ」って。だから悲しいけど、それがわかってちょっと嬉しいって思ったり(笑)。

― 本当に生まれたときから女優さんを目指してきたんですね。他にも演技の幅を広げるために普段からしていることはありますか?

悠華ちゃん:最近は人間観察にハマっていて、人を見るために山手線を周回したりもします(笑)。この二人組はどんな関係で、このあとどこに行くのかなって、勝手にストーリーを想像したりしています。

― 日常から表現力や創作力をストックして磨いているんですね!

お芝居しているときが一番楽くて幸せ! 夢は誰かの心に寄り添える女優

― 何をしているときが一番幸せですか。

悠華ちゃん:やっぱり今はお芝居しているときが、一番楽くて幸せです。

― 本当にお芝居に夢中なんですね。どんなところがお芝居の楽しさですか?

悠華ちゃん:自分とは違う人になれるのもおもしろいですし、相手役の人と感情で会話できたときがすごくおもしろいと感じます。相手がいないとお芝居もできないですし、お芝居って相手をリスペクトしてするものだなってすごく思うんです。お芝居で私がこういうことをしたら、相手はどう返すだろうとか。演技で繋がれたと感じる瞬間がすごく楽しいですね。

― リフレッシュはどうやってしていますか。

悠華ちゃん:自然が大好きなので、緑の多いところに行って空気を吸って帰るみたいなのが、リフレッシュできてすごく好きですね。

― 12月5日に20歳を迎えられましたが、20歳を機に挑戦したいことは何ですか?

悠華ちゃん:お酒を飲みたいです。仲のいい友達はみんな先に20歳になっていて、私だけ飲めなかったので寂しかったんです。あと、母と姉が一緒に飲んでいるのを見るといいなって思います。

― お母さまもお姉さんも、悠華ちゃんと一緒にお酒が飲めるのを楽しみにしているんでしょうね。最後に今後の目標や、最終的な野望も教えてください!

悠華ちゃん:大きいことを言ってしまうと……誰かを救える人になりたいです。小さい頃、学校とかお家も好きになれなかった時期があって、ドラマや映画に救われていたので、私も誰かの心に寄り添える女優さんになるのが夢です。

野望は、子どもたちへの支援とか、直接誰かを助ける活動ができたらと思います。それが自分のエゴにならないようにちゃんと勉強もしたいですし、今はまだこれと言える明確なものはないんですけど、いつか叶えたいです。

― この作品も、悠華ちゃんのお芝居も、きっと誰かの心に寄り添うものになると思いますし、悠華ちゃんの魅力が多くの方に届くよう願っています。本日は素敵なお話をありがとうございました!

 

プロフィール

【佐々木悠華(ささき・ゆか)】
2002年12月5日生まれ。東京都出身。
戸田彬弘監督とワークショップで出会い、今作のメインキャストに抜擢。どこか懐かしい少女のような笑顔と、芯のある演技で今後が楽しみな女優。主な出演作品に、カロリーメイト web movie | 「入学から、この世界だった僕たちへ。」メインキャスト、TVCM「JAL×コカコーラ 新たな旅立ち篇」ヒロイン、TVCM「スーツのはるやま」(松本花奈監督)メインキャスト、MV「優しい人、赤い糸」(上野優華)主演、など。

予告編&作品紹介

『散歩時間~その日を待ちながら~』
(2022年/日本/アメリカンビスタ/5.1ch /95分)
出演:前原滉、大友花恋
柳ゆり菜、中島歩、篠田諒、めがね、山時聡真、佐々木悠華、アベラヒデノブ
高橋努
原案・監督・編集:戸田彬弘 脚本:クカワサキ 音楽:茂野雅道
配給・宣伝:ラビットハウス
製作:チーズfilm、TOHEARTS Inc.、高橋淳、深澤知
©︎2022「散歩時間~その日を待ちながら~」製作委員会

【STORY】舞台は2020年11月17日。婚約をしたものの、コロナの影響で結婚式をすることができなかった20代の亮介(前原滉)とゆかり(大友花恋)。引っ越しの整理もままならない二人だが、都会から離れた町に住む真紀子(柳ゆり菜)の自宅で友人たちがお祝いパーティーを開いてくれることになり、稲田(中島歩)や圭吾(篠田諒)、そして真紀子の知り合いのインフルエンサーちひろ(めがね)らが集まる。しかし、自分の意見に合わせるばかりで、本音を話さない夫に不安を募らせていたゆかりは、彼の隠し事を知ってしまい、祝いの席に不穏な空気が漂ってしまう。

同じ空の下、様々な人物がやり切れない想いを抱えて毎日を過ごしている。急増するデリバリー案件に答えながら演劇ワークショップが中止になる日々を送る30代の若手俳優の片岡(アベラヒデノブ)、帰省できず里帰り出産のわが子を抱くこともできない40代のタクシードライバーの淡路(高橋努)、そして、学校イベントのほとんどが中止となり、長年の恋心さえも伝えられずにいる中学3年生の光輝(山時聡真)と鈴(佐々木悠華)。

この日は、しし座流星群がピークを迎える日──恋人や親友、我が子との間でさえも曖昧になっていく他者との繋がりに、それぞれが葛藤を抱えながらも、たしかな一歩を踏み出そうとする彼らの空に、流れ星が降り注ぐ。

公式サイト

※2022年12月9日(金)新宿シネマカリテ他にて全国公開

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