片山享監督が描く各世代の役者のリアル!最新作『とどのつまり』『わかりません』今秋2本連続で全国順次公開!
- 2022年07月15日更新
片山享監督の最新作『とどのつまり』『わかりません』 が、今秋2本連続で池袋シネマ・ロサを皮切りに全国順次公開されることが決定した。前者は20、30代の役者たちの、後者は40、50代の役者たちの物語。両作とも独立した作品だが、各世代の「売れていない」役者たちの日常や葛藤が紡がれる。自身も役者として20年以上生きてきた片山監督がだからこそ描ける作品であり、華々しさとは一線を画する彼らのリアルな姿は役者ではない多くの人々の胸にも響くだろう。
上 映 予 定
●『とどのつまり』9/24(土)~10/7(金)
●『わかりません』10/1(土)~10/14(金)
池袋シネマ・ロサにて上映、以降2作共に全国順次公開予定!
作 品 紹 介
『とどのつまり』
片山監督が独自スタイルで映画制作を行う「ワークデザインスタジオ」とコラボ!
森戸マル子、下京慶子、宮寺貴也を主演に起用し、“演じる”ことを生業とする若手役者達の “演じていない” 時間を描く。
【STORY】 志歩はバイトを辞め、空いた時間をセフレで埋めている。 リカは周りから美人と言われることを嫌っている。ヒロキはバーで働き生計を立てている。 この3人は役者である。 しかし、1人の人間でもある。理想と現実、そして過去。未来。生活に翻弄されながら、悩み、もがき、それでも役者であろうとする3人の物語。
(2022年/日本/92分/カラー/ステレオ/アメリカンビスタ/DCP)
監督・脚本:片山享
撮影・照明:安楽涼 録音:杉本崇志 音楽:MRTRX 製作:ワークデザインスタジオ、ハナ映像社
出演:森戸マル子、下京慶子、宮寺貴也、中村更紗、江田來花、大塚康貴、佐々木穂高、澤田和弘、璃音、星野卓誠、山田昭二、藤井啓文 ほか
『わかりません』
片山と20年来の親交があるボブ鈴木、そして片山と同じ俳優事務所所属の木腹勝利を主演に迎え、虚構と現実ないまぜの、おじさんたちのドラマを描く。
【STORY】 俳優であるボブ鈴木と木原勝利。ボブ鈴木は出演作多数のベテランではあるが、苦労を共にした俳優達は売れていき、ふと50歳も越えた自分の現在地に疑問を感じる。 一方、木原は芝居が評価されているが、大きな役で呼ばれるのは小規模予算の作品だけで、妻に「いつ売れるの」と言われてしまう。 同じような葛藤を抱える二人は現状を変えるべく肩を並べてもがき始める。
(2022年/日本/90分/カラー/ステレオ/アメリカンビスタ・シネマスコープ/DCP)
監督・脚本:片山享
プロデューサー:大松高 撮影・照明:片山享 録音:スズハラリョウジ 録音協力・整音:坂元就
宣伝イラスト・題字:葵うたの
主題歌:ナオリュウ「今を笑っていければいいさ」
出演:ボブ鈴木、木原勝利、詩野朱布、瑛蓮、大宮将司、斉藤マッチュ、安楽涼、DEG、山本晃大、片山享、柳谷一成、江藤純平、竹下かおり、カトウシンスケ
コ メ ン ト
森戸マル子/『とどのつまり』主演
まじめ。という人間。そういうくくりで生きてきました。そんな中『とどのつまり』で志歩という等身大に近い役を通して、知ろうとも思わず、知りたくないとも思っていた自身に興味を持たせてくれました。その姿は、恥ずかしく、苦々しく、不細工で、もどかししいもので。そこでも逃げちゃだめだと思っていましたが、そこには発見があり、このまじめという言葉のくくりだけでもないのかな、と思えました。
この作品は、役者でやっていこうとしている人たちの話ではありますが、そこに問わず、みなさんの日常のどこかに寄り添っている作品であってほしいなと、恐縮ながら想っています。いい時間でありますように。
ボブ鈴木/『わかりません』主演
『わかりません』という言葉はある種絶望的な言葉だと思います。
この言葉に何度も出会い、悩み、葛藤し、回り回って振り出しに戻る。そんな時間を繰り返して今の年齢になりました。片山監督に漏らした『情けなくなりたいんだよ』と言う言葉はそんな中から出てきた上手く伝えられないモノだったと記憶しています。20年来の付き合いだから漏らせたものだし、その想いを理解してくれる友だから出てきた言葉です。
片山監督はすぐに台本を書いてきてくれました。監督の前で僕は台本を読み、僕の前で監督は居続けてくれました。台本を読み終えて僕は監督に『ありがとう』と言うのが精一杯でした。
この作品を見終えた後に『わかりません』と言う言葉に出会ったら思わず笑ってしまう、そんな感覚になって貰えたら幸いです。
片山享/監督・脚本
役者でもある自分が役者の映画を撮る機会を得ました。僕の役者人生はずっとくすぶっていますが、だからといってスターになる話でもなく、貧乏役者の話でもありません。この2本の映画はそんなに突飛なお話ではありません。役者とはいえ、おそらく大多数の人達と同じような生活をしています。そして、同じような悩みを抱えています。登場人物たちはその生活をなんとかしようともがきます。描きたかったのは生活です。光も闇も描いていません。だからこそ、誰しもに通ずるものがあると思います。役者だって1人の人間です。この映画たちを観て、気持ちでも行動でもいいんです。何かの1歩につながると嬉しいです。懸命に生きる姿は愛おしいですから。
(編集:min)
- 2022年07月15日更新
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