ミニシアターに行こう。

日本の映画界を担う監督の作品を堪能できる、質実剛健の映画祭。

　2012年の今年で4回目となる「ちば映画祭」が、1月28日（土）・29日（日）の2日間、千葉市民会館にて開催される。

　真利子哲也監督の特集上映「真利子哲也セレクション」をはじめ、ベテランから若手まで、日本の映画界を担う監督の作品をメインに堪能させていただける質実剛健の映画祭だ。注目のラインアップから、ミニシアが「これは絶対に押さえてほしい！」と太鼓判を捺すのは、『ロストパラダイス・イン・トーキョー』、『へんげ』、『おばけのマリコローズ』、『THE GODFATHER OF GORE/ゴッドファーザー・オブ・ゴア』の4作品である。

『ロストパラダイス・イン・トーキョー』
日本/2009年/115分
監督：白石和彌
脚本：高橋泉　白石和彌
出演：小林且弥　内田慈　ウダタカキ　奥田瑛二

●上映日時：1月29日（日）10:30
※白石監督ご来場予定

絶望感と諦観が漂う現代の日本で、「希望の在り処」を明示してくれる作品。

　不動産会社の営業をしている幹生と、その兄で知的障害を持つ実生、そして、デリヘル嬢のマリン　―　奇妙ながらも自然な成りゆきで共同生活を送るようになった三人。格差・無関心・差別・不況が当然となっている日本には、「生きること」に対する絶望感と諦観が厳然と漂っている。そんな現実の中、「人が人とつながることで、生まれてくる希望」が見えてくる作品。

『へんげ』
日本/2011年/54分
監督・脚本：大畑創
特技監督：田口清隆
出演：森田亜紀　相澤一成　信國輝彦

●上映日時：1月28日（土）16:40
※大畑監督ご来場予定

上映時間54分の中に、娯楽の要素がてんこ盛り。

　原因不明の発作を繰り返す吉明と、彼を献身的に介護し続ける妻の恵子。吉明は果たして「病気」なのか？　「へんげ＝変化」する夫を前に、恵子が選ぶ行動は？　上映時間54分の中に、恋愛・ホラー・SF・特撮と、娯楽映画の要素がてんこ盛りに詰まっている。3月10日（土）に劇場公開を控えている本作が、ちば映画祭で先行上映！

『おばけのマリコローズ』
日本/2009年/66分
監督・脚本・音楽：小林でび
出演：小木曽睦美　村永奈緒　小林でび

●上映日時：1月29日（日）13:50
※小林監督ご来場予定

歌って踊るゲイのおばけ・マリコローズが、あなたの恋も応援!?

　恋愛に悩むネギ子がリストカットをしようとするたびに現れるおばけ。その名はマリコローズ。明治時代に無理心中で死んだマリコローズは、日本最古のゲイ・ボーイだった！　歌って踊るマリコローズが、ネギ子だけでなく、観客のあなたの恋も盛りあげてくれること、うけあい。2010年のゆうばり国際ファンタスティック映画祭やカナダ・トロント第3回新世代映画祭等、各国の映画祭で話題をさらった注目作が、ちば映画祭に登場！

『THE GODFATHER OF GORE/ゴッドファーザー・オブ・ゴア』
アメリカ/2010年/106分
原題：THE GODFATHER OF GORE
監督：フランク・へネンロッター（Frank Henenlotter）　Jimmy Maslon
英語字幕：やまだ　あつ☆ひろ

●上映日時：1月28日（土）19:00

ホラーとスプラッターのカリスマ、ハーシェル・ゴードン・ルイス監督を浮き彫りにしたドキュメンタリーが、日本初上映！

　1929年生まれのハーシェル・ゴードン・ルイス監督―「『流血と血糊＝Gore（ゴア）』のゴッドファーザー」と呼ばれる、ホラーとスプラッターのカリスマだ。そんなルイス監督のドキュメンタリーである本作は、ちば映画祭での上映が日本で初めてにして最後になる可能性も高い。また、「英語字幕：やまだ　あつ☆ひろ」を見て、「もしかして？」と思ったそこのあなた、正解。2010年に公開されたラヴ・コメディ『ハッピーエンド』の山田篤宏監督が、英語字幕を手がけられたのだ。山田監督の多彩かつ多才な一面も、お見逃しなく。

▼「ちば映画祭 VOL.4」開催情報
開催日：2012年1月28日（土）・29日（日）
会場：千葉市民会館（小ホール）
主催：I FEEL ALRIGHT
共催：（財）千葉市文化振興財団（アートプレックスちば事業体）
後援：千葉市
●ちば映画祭 公式ホームページ
※上映スケジュール、チケット購入方法等の詳細は、上記、公式ホームページをご参照ください。

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文：香ん乃

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