松田翔太さんを“おじいちゃん”にする魔性の女-みつめていたい!若尾文子
- 2010年10月02日更新
松田翔太さんに「おじいちゃんです。」と言わしめたあのCM。50歳の年の差を乗り越えてでも、25歳でおじいちゃんになっても好きなものは好き!そんな気持ちも若尾文子さんの美しさ、艶やかさなら、なんとなく納得してしまう。神保町シアターでは10月2日から『みつめていたい、若尾文子』と題し、若尾文子出演20作品を一挙に上映。この機会を逃すとスクリーンでなかなか観ることのできない作品が多数登場。今回は映画プロデューサー市山尚三さんに見逃せない3本を紹介していただきました。松田翔太さんを虜にしたその魅力、劇場で確かめてみよう。1960©角川映画
劇場招待券(10/22まで有効)を5組10名様にプレゼント。(応募締切10月8日)
夫で、建築家の故黒川紀章さんは「バロックのような人だ」と妻(若尾)の美しさをバロック芸術に例えた。完璧な美のバランスではなく、バランスを崩した動的でダイナミックな美が若尾文子ということだろう。不安定で複雑な女心の表現こそが大女優、若尾文子の魅力。そんな若尾作品を愛してやまない、映画プロデューサー市山尚三さんにお勧めの作品をご紹介いただきました。1958©角川映画
瘋癲老人日記
谷崎潤一郎のあまりにも有名な小説を映画化した艶笑コメディで、若尾文子のとんでもない悪女ぶりが期待通りに発揮された作品。当時まだ50代前半だった山村聡が若尾演じる息子の嫁にいいように翻弄される老人を情けなく軽妙に演じている。
勝利と敗北
川口浩演じるボクサーの婚約者を演じる若尾文子。ボクシングに全てを賭ける男たちの心意気に涙すること必至の力作。ジムの会長をストイックに演じる山村聡が素晴らしいのは言うまでもないが、最大のサプライズは安部徹だ。
鉄砲伝来記
大映時代劇全盛期の撮影と美術が堪能できる大作。種子島に漂着して鉄砲を日本に伝えたポルトガル人と若尾文子演じるヒロインの悲恋メロドラマであるが、もう一人の主人公は歴史の波の中で過酷な運命を静かに受け入れる鍛冶職人を感動的に演じる東野英治郎である。
みつめていたい! 若尾文子
2010年10月2日(土)~10月22日(金)
会場:神保町シアター (公式サイト)
入場料金(当日券のみ)一般 ¥1,200/シニア・学生 ¥1,000
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文:白玉
- 2010年10月02日更新
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