『食べて、祈って、恋をして』―来日したジュリア・ロバーツさんとデデ・ガードナーさんが記者会見!
- 2010年08月25日更新
エリザベス・ギルバートさんの著書を映画化した、ライアン・マーフィー監督作『食べて、祈って、恋をして』の日本公開を控えて、主演のジュリア・ロバーツさんと製作のデデ・ガードナーさんが来日し、2010年8月18日(水)に記者会見がおこなわれました。
「来日を果たしていなかった、最後の大物」とも言われていたロバーツさんの初来日が叶い、また、製作総指揮にブラッド・ピットさんも名前を連ねる話題作ということで、会見の会場となった六本木のリッツ・カールトン東京につめかけたプレスは約500名!
ロバーツさんの人生観、ガードナーさんの映画製作への想い ― 約40分に及んだ記者会見の模様を、たっぷりの画像と、臨場感あふれる動画と共に、ほぼノー・カットでお届けします!!
― ギルバートさんのベストセラーを映画化しようと思ったきっかけは?
デデ・ガードナーさん(以下、ガードナー。←の写真、右)
原作の内容が持つ「正直さ」に感銘を受けたからです。ギルバートさんは勇気を持って、自分の恐怖感や失敗談等について正直に書いていました。その点に、映画化する価値がある、と感じたのです。
― ロバーツさんは初来日ですが、今回、どのような経緯でこの来日が決まったのですか?
ジュリア・ロバーツさん(以下、ロバーツ。↑の写真、左) 幸運のめぐりあわせで来日が叶いました。こうして東京に来て、素敵なかたがたとご一緒できて、本当にラッキーだと思っています。
― 本作に出演することになった経緯は?
ロバーツ 私は読書が大好きで、(本作への出演が決定する)数年前に原作を楽しく読んでいました。女優が本を読むというと、「この作品のキャラクターをどのように演じたいか」と考えながら読むのではないか、と思われがちなのですが、(この原作の場合は)そうではなくて、純粋に本として楽しみました。
原作を読んでから数年後に、「ガードナーさんとマーフィー監督がこの映画の脚本を書いたので、ぜひ会ってほしい」と、あるエージェントから連絡がありました。そういう経緯で、この企画が始まりました。
― 主人公にロバーツさん、共演者にジェームズ・フランコさんとビリー・クラダップさんをキャスティングした理由は?
ガードナー これまでもたくさんの素晴らしい仕事をしてきたロバーツさんなので、彼女に出演してもらえて、本当に恵まれていたと思っています。
男性キャストや、(舞台となる)各国の出演者に関しては、慎重に時間をかけて選びました。フランコさんとクラダップさんを始め、リチャード・ジェンキンスさんにハビエル・バルデムさん、いずれのかたも、私どもが第一希望に挙げていた俳優だったので、みなさんに出演してもらえて、とてもラッキーでしたし、また、キャスティングは非常に楽しい作業でもありました。
― ニューヨーク、イタリア、インド、バリと、各地でロケがおこなわれましたが、どの土地が最も印象に残りましたか? また、インドでヒンズー教に出会ったとのことですが、人生にどのような影響がありましたか?
ロバーツ 食べ物にしろ、国にしろ、共演者にしろ(笑)、「どれが一番好き?」と質問をされるのが多いことに、とても驚きます。つまり、「私は、ひとつを選ばないわよ」という意味です(笑)。
また、ヒンズー教についてですが、私は本作への出演を通して初めてヒンズー教と出会ったわけでもなければ、そこで急に影響を受けたわけでもありません。ヒンズー教のことは、(本作に出演する前から)長いあいだ、勉強をしてきました。
(この映画が完成してからの)あるとき、とても頭のよいライターの男性と、取材かたがたお食事をしました。そこでヒンズー教についてお話をしたのですが、お食事をしながらでしたので、彼は凝縮してメモをとったのでしょう。彼の発信した内容が、インターネット等で誤解して伝わっているようです。
「俳優は演技をすればよい。宗教や政治の話はするな」と、20年前に母からアドヴァイスを受けたのですが、その教えを守るべきでしたね(笑)。
― ガードナーさんの製作会社であるプランBは、女性が主人公の良質な映画をたくさん生みだしていますが、映画を作る上での指針は?
ガードナー 女性がメインの映画だけではなく、常に「人々」の物語を作っています。私やビジネス・パートナーのブラッド・ピットさんたちが惹かれるプロジェクトやストーリーを選んでいます。(本作の製作にも携わった)ピットさんは本当に素晴らしいパートナーで、彼も自ら脚本を読んで、いろいろな意見を出してくれました。彼はロバーツさんとも長年の友達ですので、(本作にとっては)最高のプロデューサーでした。
― 本作のタイトルである、「食べること」、「祈ること」、「恋をすること」を、ロバーツさんの人生で大切な順に並べると、どのような順番になりますか?
ロバーツ すべて同列です。これらすべてがあって初めて、生活ができて、幸せにもなれると思います。私にとっては、これら3つの事柄のあいだにカンマや空白等はありません。「ひと言」として考えています。
― 本作の主人公であるリズのテーマは「自分を変えること」でしたが、ロバーツさんが自身について変えたいと思っていることはありますか? また、「人生を変えたい」と思っている日本の女性たちへアドバイスをお願いします。
ロバーツ 今の自分で充分なので、変えたいものはありません。
また、「自分を変えたい」と思っている女性たちへのアドバイスということですが、(外見的で)人工的なチェンジには賛成ではありません。自分の内側にあるものを見つめ直したり、それを探求したりして、「なにが一番、自分に充足感を与えてくれるのか」を考えることが変化につながるのであって、新しい口紅をつけたり、整形手術を受けることではないと思います。それは、女性に限らず、男性も同じだと思います。
― ロバーツさんは『ピープル・マガジン』で「最も美しい人」に選ばれていますが、美しさの秘訣を教えてください。
ロバーツ 『ピープル・マガジン』で選ばれたのは、私の母がいっぱい投票をしたからのようです(笑)。
「美しさ」の解釈はいろいろあるかと思いますが、私は「ハッピーであること」が秘訣だと思っています。あと、ランコムのアイ・クリームも手伝っているかもしれません(会場爆笑)。
― CG技術を駆使した映画がヒットしている昨今ですが、将来的に、俳優業がなくなって、CGですべてが事足りる時代がくるのでは、という恐れは感じていますか?
ロバーツ 人間の存在は「とって代わること」のできない大事なものであると思いますし、人それぞれがユニークで、代われるものはないと考えています。人間には、ハート、魂、想像力がありますし、非常に大切で完璧な生き物ですから、機械や仕掛けが代替になるものではないと思っています。
― 劇中で、リズがとても美味しそうにパスタを食べていますが、ロバーツさんにとって、食事をするシーンを演じるというのは、どのようなことですか?
ロバーツ 食べるシーンを撮るのは、とても興味深いことです。(そのシーンの撮影が)スタートする時点では、とても楽しく、かつ、美味しく、いただいているんですけど、撮影が進むにつれて、目の前のパスタ・ボウルが6杯目、7杯目となってくると、本当に疲れて、つらくもなるんです(笑)。でも、とても楽しい作業ですよ。
― ロバーツさんは、女優であり、妻であり、三人のお子さんの母でもありますが、どのように両立しているのですか?
ロバーツ いろいろとサポートや手助けが必要です。世間の多くのお母さんたちと同じように、「完璧にこなせたわ」と思うよい日もあれば、「今日はちょっと、うまくいかなかったな」という日もあります。でも、「ベストを尽くす」ことしかないと思っています。
― ロバーツさんは長いあいだトップ女優として活動していますが、出演作を選ぶ際に大事にしていることは?
ロバーツ 私は女優としてしている作業が大好きなので、ここまで続けてこられているのだと思います。大好きなことをやっていることが、一番幸せだと考えています。もちろん、仕事をしていないときに、家にいることも大好きで幸せですし、また、こうして(出演作のプロモーションで)さまざまな国を訪れて仕事をすることも大好きです。
本作に出演して、「クリエイティヴなプロセスの中で、演技をすること」を、自分はとても愛しているのだ、と改めて実感しました。「好きなことをする」ということが、人生に喜びをもたらしてくれるのだと思っています。
質問をする記者の目を見つめて、誠実に、かつユーモアをまじえて回答した、ロバーツさんとガードナーさん。会場は何度も、爆笑の渦に包まれました。楽しくエキサイティングなその模様を、読者のみなさまもぜひ、下記の動画をご覧になって、体験なさってください!
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《『食べて、祈って、恋をして』ジュリア・ロバーツさん来日記者会見》
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そして、当サイト恒例《セレブの靴チェック!》を最後にお届けしましょう。「フォト・セッションはわずか30秒」というスリリングな状況の中で、当サイトのカメラマンはロバーツさんの足元も美しく激写してくれました!
この日、ロバーツさんが履いていたのは、アンクル・ストラップのグリーンのハイ・ヒール。長い脚が更に長く映ります。地はスエードでしょうか。『食べて、祈って、恋をして』が公開される秋に似合いそうな、シックな一足ですね。
▼『食べて、祈って、恋をして』
作品・公開情報
アメリカ/2010年
原題:”EAT PRAY LOVE”
監督:ライアン・マーフィー
製作:デデ・ガードナー
製作総指揮:ブラッド・ピット 他
出演:ジュリア・ロバーツ
ジェームズ・フランコ
ビリー・クラダップ 他
原作:エリザベス・ギルバート
(『食べて、祈って、恋をして 女が直面するあらゆること探究の書』)
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
●『食べて、祈って、恋をして』公式サイト
※2010年9月17日(金)より、TOHOシネマズ有楽座(東京)ほか、全国ロードショー。
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取材・編集・文:香ん乃 スチール撮影:細見里香 動画撮影:南野こずえ
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●DVD『食べて、祈って、恋をして』
●オリジナル・サウンドトラック『食べて、祈って、恋をして』
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