「歴史のロマンや想像が膨らむところを楽しめる作品」歴女の山崎怜奈が絶賛!―『巨大蛇行剣と謎の4世紀』舞台挨拶レポート
- 2025年03月21日更新
現在ヒューマントラスト渋谷で開催中の「TBSドキュメンタリー映画祭2025」。3月20日(木)には『巨大蛇行剣と謎の4世紀』の上映後舞台挨拶に、歴史番組を担当するほどの歴史好きで知られる、タレントの山崎怜奈がゲストとして登壇し、山﨑直史監督とともに、“巨大蛇行剣”の日本の4世紀の謎に思いを馳せ、魅力を語り尽くした。
歴史発見の裏側を真摯に伝えながら、歴史のロマンに想像が膨らむドキュメンタリー映画
2メートル37センチの巨大蛇行剣パネルを携え登壇した山﨑監督。ゲストの山崎怜奈について、「山崎さんが、この映画をどういう風に感じてくれたのか聞いてみたかったんです。同じ“ヤマザキ”で、しかも歴史好き。4、5年前からずっと勝手に気になっていて、自分が関わる番組にもいつかご出演していただきたかったんです」と話し、監督たっての願いで今回のゲスト登壇が叶ったことを明かした。
そんな山崎玲奈は本作の感想を尋ねられ、「歴史は趣味ベースで好きなんですが、発掘調査の現場がどのように動いていて、保存科学というものがどれだけ繊細で難しいものなのか、それがコンパクトにぎゅっと凝縮されているので、詳しくない方でも見やすくて、さらに歴史のロマンだったり、想像が膨らむところを楽しめるドキュメンタリー映画だったと思いました!」と絶賛。さらに、「この巨大蛇行剣が作られた4世紀は、日本に資料が残っていないと本編でも言われてましたが、確かに学校で勉強したとき、ここ飛ばしてたなと(笑)。それも100年くらい飛ばしていたんだということに気づいてビックリしました!」と歴女として新しい発見がっあたことにあらためて驚きの表情を見せた。
山﨑監督は本作を手掛けることになったきっかけをきかれると、「日本という国がどのように出来て、それがどう研究されてきたのか取材してみたかったんです。今の国家につながる国造りをしていたのが古墳時代なので、何かいいネタはないかと探していたらこの蛇行剣と出会ったんです」と述懐。さらに山崎から、蛇行剣をはじめて見た時の印象についてきかれた監督は、「最初から最後までそう思ってましたが、とにかくバカでかいの一言に尽きます(笑)。実用的でないし、存在感のある謎の剣だなと思いました」と表現した。取材に同行したカメラマンも、とにかく引いて剣を撮らないと画面に収まりきらず、その大きさにいつもボヤいていたという。
また、本作を作るうえで最も注意したという点について山﨑監督は、「歴史が好きな者として、歴史発見の裏側には、ものすごい地道な作業があるんだと本当に感じたので、そこに従事する研究者たちの真摯な姿というのを、きちんとみなさんにお伝えしようと気を付けました」と語り、そんな研究者の方たちの話になると「みなさん、好きなもののことになるとずっと喋っちゃうんですよね(笑)。刀の柄のことをちょっと聞こうとしたら、20分くらい止まらない。ものすごいこだわりと探求心。そういう方じゃないと研究者にはなれないんだな感じました」と敬意を示した。
最後に山崎から、「今回の発見によって、今の教科書で定説とされ掲載されている歴史が変わることはありますか?」という質問に、山﨑監督は「(教科書を)変えるまで行くかは分かりませんが、大きな影響を与えると思っています!」と自信を見せた。
“謎の4世紀”… 1600年前、巨大蛇行件はなぜつくられたのか。
『巨大蛇行剣と謎の4世紀』 監督:山﨑直史
2022年、奈良市の富雄丸山古墳で2メートル37センチに及ぶ巨大蛇行剣が見つかった。同時に発見された鼉龍文盾形銅鏡とともに”国宝級の発見”とも言われ、約1600年前の”謎の4世紀”に製造されたとみられている。日本で古代国家が形成された時期にも関わらず、文書などが残っておらず、分かっていないことが多い”謎の4世紀”。この時代に一体何があったのか。巨大蛇行剣は、なぜ、そして、どうやってつくられたのか……。©︎TBS
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TBSドキュメンタリー映画祭2025
開催概要
TBSテレビやTBS系列各局の記者やディレクターが、歴史的事件、現在進行形の出来事、そして市井の人々の日常を追い続け、記録し、情熱を込めて世に送り出してきたドキュメンタリーブランド「TBS DOCS」。その想いが結実した場として2021年にスタート。今年で5回目を迎え、現在は東京のヒューマントラストシネマ渋谷にて開催中。以降、名古屋・大阪・京都・福岡・札幌の全国6都市で順次開催。
現代を取り巻く重要な社会問題を考える「ソーシャル・セレクション」、多様な生き方や新たな価値観を見つめる「ライフ・セレクション」、表現者や歴史的発見を通して新たな感性に出会える「カルチャー・セレクション」の3つのテーマに沿って、14作品を選出。あわせて、戦後80年企画と題して、戦時下や戦後を生きた人々を映した3作品も特別上映する。
『TBSドキュメンタリー映画祭 2025』
3月14日(金)〜4月3日(木) 東京・ヒューマントラストシネマ渋谷
3月28日(金)〜4月10日(木)大阪・テアトル梅田
3月28日(金)〜4月10日(木)愛知・名古屋センチュリーシネマ
3月28日(金)〜4月10日(木)京都・アップリンク京都
3月28日(金)〜4月10日(木)福岡・キノシネマ天神
4月5日(金)〜4月11日(金)北海道・シアターキノ
※詳しくは公式サイトへ
- 2025年03月21日更新
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