時川英之監督『惑星ラブソング』―2025年初夏公開決定&コメント解禁! 広島から放つ、愛と平和のファンタジー

  • 2024年11月06日更新

映画『惑星ラブソング』ニュース記事1

彼女は夢で踊る』『シネマの天使』などで知られる時川英之監督の最新作『惑星ラブソング』が、終戦から80年を迎える2025年のゴールデンウィーク明けに広島で先行上映、初夏に全国公開されることが決定し、スタッフとキャストがコメントを発表した。さらにノーベル平和賞受賞が決定した日本被団協の代表委員や、広島県原爆被害者団体協議会の理事長からの推薦コメントも寄せられた。


ファンタジーの手法で「平和」に迫る意欲作

広島を拠点に活動し国際的にも高い評価を受ける時川英之が監督・脚本を手がける本作は、ファンタジーの手法で「平和」に迫る意欲的な作品だ。プロデューサーを務めるのは、同じく広島でアナウンサーとして活躍しながら映画監督・俳優・作家ほか多才な活動を展開する横山雄二。

広島を舞台にアメリカ人観光客と地元の若者が出会い、過去と現在が交錯するなかで共に未来を見つめる姿を描く本作。主人公のモッチを演じるのは、今作が映画初主演となる注目の若手俳優・曽田陵介。ヒロインのアヤカ役にはモデル・俳優として幅広く活躍する秋田汐梨。謎めいたアメリカ人旅行者のジョン役は、ロサンゼルスで俳優・作家・音楽プロデューサーとして活躍するチェイス・ジーグラーが日本の長編映画初出演で挑む。さらに、実力と個性を輝かせてさまざまな役柄を演じる八嶋智人が脇を固め、魅力的なキャラクターたちを彩る。

美術は、日本アカデミー賞などで数々の受賞歴を持ち、紫綬褒章も授与された広島出身の部谷京子が担当。撮影はジャンルと国境を越えて活躍するアイバン・コバック、編集スーパバイザーを『罪の声』で第44回日本アカデミー賞 優秀編集賞を受賞した穂垣順之助が担当した。

ノーベル平和賞受賞が決定した日本被団協代表委員の箕牧智之氏、広島県原爆被害者団体協議会の佐久間邦彦理事長からの推薦コメントも寄せられ、今年11月末には広島国際映画祭での上映も決定。終戦80年を迎えるいま、世界に向けて新しい平和の物語が放たれる。

広島から放つ、愛と平和のファンタジー

映画『惑星ラブソング』
【STORY】
ある日、広島の若者モッチとアヤカは、謎めいたアメリカ人旅行者、ジョンに出会い、広島の街を案内することになる。ジョンには不思議な力があり、広島の街に何かを見つけていく。一方、小学校で広島の歴史を聞いて怖くなった少年ユウヤは不思議な夢を見る。夢の中の少女はユウヤを戦前の広島へと案内する。広島の街に起こる不思議な物語が交錯し、やがて一つの大きな渦になる。広島の過去と現代が交錯し、現実と幻が融合し始める。やがて街の人々は未だ体験したことのないある出来事に遭遇し、忘れていたあの平和の歌が街に響く……。

コ メ ン ト

時川英之監督時川英之(ときがわ・ひでゆき)/監督・脚本・プロデューサー

広島には世界の誰もが知っている壮絶な歴史があります。だからこそ、この土地には沢山の愛があると思います。それは、過去を忘れないようにしようとするこの街の人々の気持ちや、静かな平和への祈りが、平和公園はもちろん、街のいたるところに、一見気づかないところや、人々の生活の中にあります。今では多くの外国人旅行者が広島を訪れ、大きな賑わいのあるこの街を見て何かを感じてくれています。広島平和記念資料館に多くの旅行者が列をなすのは、この街が今起きている戦争と無関係ではないからだと思います。戦後80年という大きな節目に今の広島の平和について映画で描いてみたいと思いました。
しかし、平和をテーマにした映画というのは、どうしても教育的になったり、説教臭くなることがあります。それでは作品は見てもらえないので、もっと多くの人々に伝わるように、映画ならではの<物語>という手法で、ファンタジーの要素を組み込んで作りたいと思いました。今の広島の街を反映した不思議な話が交錯する平和の物語です。映画だからこそ、現在と過去、夢と幻が融合し、忘れていた感情が溢れ出し、宇宙からこの街を見つめることができます。戦争を体験した人たちの、その後を継ぐ世代として、新しい時代に広島だからこそできる物語を世界へ発していきたいと思います。

【PROFILE】1972年広島生まれ。 ディスカバリーチャンネル・アジア(シンガポール)、 ウォルト・ディズニー・テレビジョン(東京)で多くの番組にプロデューサー/ディレクターとして携わる。 その後、映画監督の岩井俊二氏に師事。映画を中心に、ドキュメンタリー、TVCM、ミュージックビデオなど幅広いジャンルの映像作品を手がけ、日本で、海外でユニークな作品を創り出す。2012年から故郷の広島に戻り、広島を基盤に映画制作を続け、本作品が5作目の劇場長編映画となる。今までの監督作は全て広島で撮影され、全国公開をし、海外の映画祭で上映されている。監督作品『彼女は夢で踊る』『鯉のはなシアター』『シネマの天使』『ラジオの恋』など。


横山雄二横山雄二(よこやま・ゆうじ)/プロデューサー

広島の尾道を舞台に『時をかける少女』や『転校生』といった数々の名作を作り上げた故・大林宣彦監督の言葉が好きだ。映画とは『嘘から出た実(まこと)』 そんな作品を、今の広島で作りたいと思った。「青春映画」だけど「ファンタジー」そして「SF映画」の要素まで散りばめた「幸せ」にまつわる幕の内弁当のような作品。映画という作り話が、いつの間にか現実になり、時をかけて未来へバトンを渡す。そんな映画を広島に住む自分自身が観たいと思った。笑って、泣いて、劇場を出るとき、ちょっとだけ背筋が伸びている。『惑星ラブソング』は、これまでにない間違いなく新しい映画です。

【PROFILE】1967 年生まれ。宮崎県出身。1989年中国放送にアナウンサーとして入社。自ら出演のラジオやテレビ番組の企画を立ち上げる傍ら、映画監督、俳優、作家として小説やエッセイの執筆も行う。また、有吉弘行・劇団ひとりとバンドを組みTBS系全国ネット「うたばん」にミュージシャンとして出演。吉川晃司のアルバム曲「Fame&Money」の作詞なども手がける。2022年11月には脚本・監督の映画『愚か者のブルース』(主演・加藤雅也)が公開されロンドン国際映画祭で佳作に選出される。《監督作品》『井川遥・ひと夏の記憶』『浮気なストリッパー』ほか。


曽田陵介曽田陵介(そた・りょうすけ)/モッチ役(主人公)

僕が演じるモッチという役は、まだ自分の殻を破れず、将来に焦りを感じている中、様々な出会いがあり成長していきます。大学生役ということもあり、僕自身広島で学生時代を過ごしたのでどこか懐かしさを感じながら撮影期間を過ごしていました。そして今回は平和がテーマということでモッチを通して皆様に何か少しでも伝わるものがあれば嬉しいです。お楽しみに。

【PROFILE】1997年10月24日生まれ。島根県出身。SNSをきっかけにデビュー。主な出演作にWOWOW『アオハライドSeason1』(23)、WOWOW『アオハライドSeason2』(24)、テレビ朝日『Destiny』(24)、日本テレビ『街並み照らすヤツら』(24)、TBS『笑うマトリョーシカ』(24)、カンテレ・フジテレビ系『スノードロップの初恋』(24)、映画『なのに、千輝くんが甘すぎる。』(23)、『交換ウソ日記』(23)など。本作が映画初主演。


秋田汐梨秋田汐梨(あきた・しおり)/アヤカ役

私が演じたアヤカは、怖いもの知らずでやりたいと思ったことにはとことん突き進む元気な女の子です!
私自身初めての英語・広島弁のセリフにも挑戦しました。歴史の授業などでしか学んでこなかった原爆について撮影を通して深く知り、平和について考えるきっかけになったとても貴重な撮影期間でした。

【PROFILE】2003年生まれ、京都府出身。2015年にティーン雑誌のモデルでデビュー。その後、2017年に俳優デビュー。近年の主な出演作に、ドラマNetflixシリーズ『恋愛バトルロワイヤル』、ドラマDEEP『3年C組は不倫しています。』(NTV系/24年10月期)、連続ドラマW『事件』(WOWOW/23年)、『彼女、お借りします』(ABC系/22年)、映画『リゾートバイト』『おしょりん』『映画刀剣乱舞-黎明-』(全て23年)、舞台KAATプロデュース『SHELL』(23年)、パルコ・プロデュース『幽霊はここにいる』(22年)などがある。雑誌Seventeenの専属モデルとしても活躍中。


八嶋智人八嶋智人(やしま・のりと)/UFO 博士役

この映画はファンタジーです。平和を願い、模索するファンタジーです。でもそこには、広島という土地の記憶が事実として含まれています。だから語り継ぐ神話だと思って劇場から自分の世界に持ち帰って下さい。
劇場で待っています。

【PROFILE】1990年主宰の松村武らと共に劇団カムカムミニキーナを旗揚げ、主要メンバーとして活躍。劇団での活動を行う傍ら、ドラマ・映画・バラエティ・CMと幅広い分野で活躍。最近では宮藤官九郎脚本の最新作ドラマ『不適切にもほどがある』(TBS)の本人役で大きな話題を集めた。


チェイス・ジーグラーチェイス・ジーグラー(Chase Ziegler)/ジョン役

この映画に出演するチャンスをいただけたことへの感謝の気持ちは本当に言葉では言い表せません。最初にジョン役の概要を読み、アメリカからズームでオーディションを受けた時、この役は自分がやるべきだと感じました。今回、初めて日本を訪れ、広島で長い時間を過ごせたことは、私の心の中で特別なものになりました。広島で歴史の中を歩き、永遠の平和への祈りと精神を感じることができました。

【PROFILE】ロサンゼルスを拠点に活動するアメリカ人俳優、モデル、作家、音楽プロデューサー。ケント大学で演劇を学んだ後、ロサンゼルスで様々な映像作品に出演し、自ら作曲も行う。ショートフィルム、ミュージックビデオ、テレビコマーシャルなどに出演。本作で、初めて日本の長編映画に出演。


日本原水爆被害者団体協議会
代表委員 箕牧智之氏

今、世界で戦争していることが本当に痛ましい。それはかつての広島の痛みと同じである。核戦争の危機は迫っている。この星の運命はこの星に住む人たちが握っている。本当にそう思います。世界は平和でなければいけない。そのために自分たちに何ができるのか? もっと多くの若者に感じてもらいたい。世界の平和について考えさせるこの映画を私たちはあたたかく見守りたいと思います。


広島県原爆被害者団体協議会
理事長 佐久間邦彦氏

映画の物語がどう展開するのかを興味を持って観させていただきました。我々が今までやってきた平和活動はストレートな方法で、被爆被害の現実を訴えて平和が大事だと伝えてきた。でも、この映画は全く新しい方法で平和を訴えている。もっと広く市民社会の中で平和を訴えるために、今後新しい世代にどう伝えていくか?ということを考える時に、こういう映画は非常に大事だと思いました。この物語はいろんな意味で考えてもらえるところがある。大きな視点で地球全体のことも考えられる。若者たちがこの物語を観てどう受け取るのかを聞いてみたい。なんとかしなくちゃいけない、これからは自分たちがやるんだということを感じてほしい。平和に向けて粘り強く進んでほしい。

▼『惑星ラブソング』
出演:曽田陵介、秋田汐梨、チェイス・ジーグラー、八嶋智人
監督:時川英之
プロデューサー:時川英之 横山雄二
©2025『惑星ラブソング』製作委員会

『惑星ラブソング』公式サイト

※2025年 GW明け広島先行上映、初夏全国公開

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(編集:富田旻)

  • 2024年11月06日更新

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