『オープン・グレイヴ-感染-』-記憶を失った6人は終末世界で生き残れるか!?

  • 2014年06月14日更新

目を覚ますと、夥しい数の死体の山の中にいた-という冒頭のショッキングなシーンからぐいぐい引き込まれる。記憶喪失、凶暴化した人間の襲撃、終末世界など、ミステリー、パニック、ホラー映画の醍醐味が詰まった102分。『第9地区』で注目され、『エリジウム』『オールド・ボーイ』『マレフィセント』と話題作への出演が続くシャールト・コプリー主演。



なぜ、ウイルス感染者の中に取り残されたのか?
死体で埋め尽くされた巨大な穴の中で目覚めた男。自分の名前も職業も覚えていない。彼はミステリアスなアジア人女性に助けられ、近くの建物でやはり記憶を失った他の4人と出会う。キッチンのカレンダーの18日にはなぜか丸がつけられている。建物の周囲には、何かのウイルスに感染し、凶暴な姿に変わりはてた人間たちしかいない様子。やがて各々は、数ヶ国語に堪能だったり、医療行為ができたり、銃を扱うことができたりと、自分が持つ能力を思い出していくが、状況への謎はさらに深まっていく。

ストーリーが進むほど謎が深まる
これは単なる“感染者の襲撃に怯える恐怖”を描いた作品ではない。主な登場人物が皆記憶喪失という状況下、“なぜ感染者ばかりなのか、自分はここで何をしていたのか、カレンダーの18日につけられた丸が意味するものは?”といった謎解きの面白さが一番の魅力だろう。そして、登場人物の断片的な記憶から、私たちは彼らが何者なのか予測をたてるが、最後に裏切られてしまう。だが、それは決して不快ではない。それにしても、この緊迫した雰囲気の中、すべてを知っていそうなアジア人女性が“英語を理解せず口もきけない”のは何ともじれったい!

当然のことながら、感染者はモンスターでなく人間だ。穴に放り込まれた一人一人にも人生があることは、中盤そしてラスト近くのエピソードからも見て取れる。何とヒューマンドラマの要素もあるのだ(!?)。やがて例の18日がやってくる。この世界が終わる日なのか、それとも希望を見出せる日なのか、ぜひ見届けてほしい。

なお本作には、『戦場のピアニスト』のドイツ人将校役が印象的だったトーマス・クレッチマンも出演している。





▼『オープン・グレイヴ-感染-』作品・公開情報
2013年/英語/102分/カラー/シネマスコープ (pos_B2)
原題:OPEN GRAVE
監督:ゴンサーロ・ロペス=ガイェゴ
脚本:エディー・ボーレイ、クリス・ボーレイ
出演:シャールト・コプリー、トーマス・クレッチマン、ジョシー・ホー、ジョセフ・モーガン、エリン・リチャーズ、マックス・ロテスリー
配給:プレシディオ
宣伝:ナインマイルス
宣伝協力:フリーストーンプロダクションズ/祭屋
協力:エイベックス・ピクチャーズ
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オープン・グレイヴ-感染-公式サイト
2014年6月14日(土)よりヒューマントラスト渋谷ほか全国順次ロードショー

  • 2014年06月14日更新

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