『恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム』-圧巻ミュージカルシーン。歌と踊りに心がわしづかまれるボリウッドムービー。

  • 2013年03月23日更新

年間映画製作本数1,000本以上の映画大国インド。そのインドで2007年興業成績トップとなった『恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム』はインドのスーパースター、シャー・ルク・カーン主演のボリウッド・ロマンティック・大河ムービー。脇役俳優オームが恋焦がれているのは大人気大物女優のシャンティ。火を使う危険なシーンでシャンティをオームが助けたことで急接近する二人だったが、シャンティは敏腕プロデューサー、ムケーシュとの間に子どもを宿していた。野望を抱くムケーシュは大物出資者の娘との結婚が控えているためにシャンティ殺害を企てるが…インド屈指の振付師、ファラー・カーン監督の絶品ミュージカルシーンがみどころのボリウッド大作。観客が歌って踊れるマサラ上映も企画されているの劇場で歌って踊ってすっきりしてみては?© Eros International Ltd
※3月16日(土)より、渋谷シネマライズ、シネ・リーブル梅田ほか全国順次公開


脇役俳優が恋のために死んだら、スーパースターに生まれ変わった。生まれ変わったスーパースターはあの恋を思いだせるのか?
1970年代ボンベイ。大部屋俳優のオームはいつかビックスターになることを夢見て、チョイ役に渾身の演技で臨む役者人生を歩んでいた。そんな彼の心の恋人は大きな看板で観る大人気女優のシャンティ。オームは火事場の危険なシーンに取り残されるシャンティを命がけで助けたことをきっかけに彼女とデートに出かけるようになる。舞い上がるオームだったが、シャンティには敏腕プロデューサー、ムケーシュという恋人がいた。ムケーシュは野心家で、大物出資者との娘との結婚を控え、妊娠を告げるシャンティとの関係を終わらせようとシャンティ殺害を企てる。ムケーシュの計画を偶然知ってしまったオームは呼び出されたシャンティの姿を見て、彼女を追う。ムケーシュは冷酷にシャンティをそしてその場に居合わせたオームの命をも奪った。それから30年。インドのスーパースターが大きなベッドで目を覚ます。その名はオーム。あのオームの生まれ変わりだった。


インド屈指の振付師ファラー・カーン監督の絶品ミュージカルシーン。マサラ上映ではあなたも踊れる
ムンバイで制作される映画、ボリウッドムービーと言えば、歌と踊りのミュージカルシーンがあまりにも有名。中でも『恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム』のミュージカルシーンは圧巻。それもそのはず、ファラー・カーン監督はインドを代表する振付師でもあるのだ。インタビューで「CGを使うよりも私は100人のダンサーを使いたいわ」と監督が語る通り、群衆の生み出すダンスシーンはエネルギッシュでセクシー。無条件に心がガシッとわしづかみされる。ぜひここは映画館の大音量で楽しもう。シネマライズ上映期間中の金曜日最終回は歌って、踊って、クラッカー鳴らすインド流鑑賞法、マサラ上映を実施中。会社や学校帰り歌って踊って大騒ぎしてすっきりして週末を迎えてみてはいかが?


スーパースターから現場スタッフまで。ボリウッド映画人の映画愛がぎっしり。
ミュージカルシーンを彩るのはボリウッドのスター達。ファラー・カーン監督の呼びかけで集まったスターは30人を超える。「なかには色々な理由で、(あの俳優がでるならば)一緒に出ないという人もいるので、これだけのスターが揃うのは今後ないかもしれないわ」と監督が語る貴重なスター揃いのダンスシーンは映画賞授賞式直後のパーティーのシーン。じっくりとスターオーラを浴びよう。映画愛はスタッフにも及ぶ。普段は観ることのできないボリウッドの映画スタッフたちがにこやかに現れるシーンがある。まずそのスタッフの量に驚かされるが、なによりもスタッフのキラキラした表情に監督のスタッフへの思い、スタッフの映画への思いがつまっている。こちらの映画愛も日本人の観客には微笑ましい。ぜひチェックを。


▼『恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム』作品・上映情報
2007年/インド/169分/カラー/ヒンディー語/シネスコ
監督:ファラー・カーン
出演:シャー・ルク・カーン、ディーピカー・パードゥコーン
提供:アジア映画社、マクザム、パルコ配給・
宣伝:アップリンク
■マサラ上映実施概要(詳しくは公式サイトでご確認ください)
・日時:上映期間中の毎週金曜日、19:10からの回
・会場:シネマライズ(渋谷区)
・料金:通常料金(※各種割引適用有り!)
『恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム』公式サイト
© Eros International Ltd
※3月16日(土)より、渋谷シネマライズ、シネ・リーブル梅田ほか全国順次公開

文:白玉

  • 2013年03月23日更新

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