年月の記事
原発事故。本音が出せないまま流されていく空気感の中で吐き出された感情とは?-『おだやかな日常』内田伸輝監督インタビュー
2011年3月11日東日本大震災直後の東京を舞台に、放射能に敏感に反応する二人の女性とその周囲の人々を描く『おだやかな日常』。『ふゆの獣』で生々しい恋愛関係を描いた内田伸輝監督が、今回もユニークな手法を使って、激しくぶつかり合う人々の姿をリアルに浮かび上がらせている。震災、原発事故、本音を話せば不謹慎と言われる空気の中で、吐き出された感情とは一体、なんだったのか?内田監督からたっぷりとお話をうかがってきました。
癒されるかたも嫌悪を感じるかたもいる。色々な感情が沸き起こることを狙って作っています―『おだやかな日常』プロデューサー杉野希妃さんインタビュー
2011年3月11日東日本大震災直後の東京を舞台に、放射能に敏感に反応する二人の女性とその周囲の人々を描く『おだやかな日常』。『ふゆの獣』で生々しい恋愛関係を描いた内田伸輝監督が、今回もユニークな手法を使って、激しくぶつかり合う人々の姿をリアルに浮かび上がらせている。プロデューサーとして、女優として『おだやかな日常』の制作に携わった杉野希妃さんは国際映画祭に積極的に参加し、高い評価を得ている映画人。震災という混乱期を切り取る今作品をプロデューサーとして、女優としてどのように表現しようとしたかのか、たっぷりお話を伺ってきました。
『シェフ! ~三ツ星レストランの舞台裏へようこそ~』-パリの空の下で繰り広げられる愛と美味しさに満ちたドラマ
パリの由緒ある高級レストランを舞台に、新人&素人シェフたちが三ツ星を守るため奇跡を起こす、何とも痛快な物語。美味しい食事は人生の醍醐味であることに納得し、それを目と舌で味わう幸福を疑似体験できるだろう。繊細かつ華麗な伝統料理以外にも、科学を取り入れた分子料理が登場(そしてなぜか謎の日本人も!?)。 12月22日(土)から銀座テアトルシネマ、新宿シネマカリテ他全国順次ロードショー
『ルビー・スパークス』―とびきりロマンティックな“世にも奇妙な物語”
小説に書いた女の子が、ある日、目の前に現れた! 『リトル・ミス・サンシャイン』(2006)のジョナサン・デイトン&ヴァレリー・ファリス監督による6年ぶりの新作は、自分の創作物である女の子と恋に落ちる小説家を主人公にした、ロマンティックでほろ苦い恋物語だ。ヒロインのルビー・スパークスや、主人公の破天荒な母親とその恋人など、個性的なキャラクターの自由な生き方や恋愛哲学に、心打たれる作品である。いま恋の悩みを抱えていたら、この104分間の物語のなかに、解決の糸口が見つかるかもしれない。2012年12月15日より、渋谷シネクイント他にて全国順次ロードショー。 (C) 2012Twentieth Century Fox
『HICK ―ルリ13歳の旅』―少女の理想と現実との隔たりはこんなにも大きい
2010年に公開された、『キック・アス』(マシュー・ヴォーン監督)で、放送禁止用語を連発するヒット・ガールを演じ、同年公開の『モールス』(マット・リーヴス監督)では、寂しげな表情のヴァンパイア役で注目を集めたクロエ・グレース・モレッツ。これまで、クールで大人びた少女を演じることが多かったクロエだが、初の単独主演作品である、『HICK ―ルリ13歳の旅』では、自意識過剰で不安定な思春期の少女を演じている。美しい絵の世界や作り物の物語に逃避していた少女が、現実と向き合ったとき、どう変化するのか。過酷な経験を経たあとでルリが見せる決意の表情を、どうか見逃さないでほしい。
記憶に突き刺さるハンサムな女の生き様-新・女性映画祭
オーディトリウム渋谷ではヒロインにくぎ付けになる映画13本を一挙公開。王妃、芸妓、従軍看護婦、シングルマザーなど、登場するヒロインは様々な立場の女性達だ。決して幸せとは言い難い状況の中でも、自分の立場を卑下することなく、しなやかに、したたかに、艶やかに生きる女性の姿は記憶に深く刻まれること間違いなし。ヒロインの生き様にどっぷりとつかって、離れられない“運命の女性”を見つけてみてはどうだろう。作品画像:『ハネムーン・キラーズ』
「映画は世界を変える力があるもの」東京フィルメックス最優秀作品賞はイスラエル、アミール・マノール監督に
12月1日(土)、第13回 東京フィルメックスが盛況のうちに閉.幕。各賞が発表された。コンペティション作品9本の中からテルアビブを舞台に老夫婦の1日を描く作品、アミール・マノール監督の『エピローグ』が最優秀作品賞に輝いた。授賞式の喜びの声をリポートします。