【イケメン青田買い】ソイ・チェン監督―もったいない! 自ら映画に出ていないなんて!!
- 2009年11月27日更新
【イケメン青田買い】の第2回は、香港のソイ・チェン監督。「俳優じゃなくて監督!? コラム2回目にして、もうネタ切れなわけ!?」だなんて、早とちりをしてはいけません。映画に携わるイケメンがいるとなれば、彼の職種や仕事を気にしている場合ではないというもの。
ニヒル(死語だろうね……)という単語をつい連想しちゃう笑顔がクールな、ソイ・チェン監督。お名前を漢字で表記すると、鄭保瑞(チェン・ボウソイ)。この画像は、映画祭の第10回 東京フィルメックスに来場されたときのものです。
第66回 ヴェネツィア国際映画祭でも好評を博した『意外』(英題:Accident)を引っさげて、第10回 東京フィルメックスにやってきたチェン監督は、この映画祭の名物でもあるQ&Aにご登壇しました。監督とお客さまの質疑応答という、きわめて真剣なイベントです。
その真面目でたまらないイベントを会場で観ていた私は、チェン監督のお姿をひと目見た途端、厳かな気持ちなんぞ、忘却の彼方へ吹っ飛んでしまいました。
「この人、イケメンじゃんっっっ!!」
太陽と相性がよさそうな健康的な肌、黒いジャケットが絶妙に似合う引き締まった体、左耳にさりげなく輝く片耳ピアス(とか言いつつ、画像は右耳で、すみません) ― 特に、このピアス!! 会場のライトを浴びてピアスがきらめくそのたびに、チェン監督のクールな微笑も、まぶしい光を帯びるわけですよ。
ソイ・チェンという映画監督のお名前も、彼の代表作も、以前から、知ってはいました。
ひとりの少女と主人公の殺し屋が心を通わせる展開に、「香港版の『レオン』かしら?」と考えつつ観た『ドッグ・バイト・ドッグ』。
香港と日本の合作『軍鶏 Shamo』。原作は、日本の漫画家・橋本以蔵さんの作品。烈しい格闘のシーンに圧倒されると同時に、香港の監督がメガフォンを執る映画に、日本の格闘家・魔裟斗さんが出演していることを、おもしろく感じながら観たものです。
頭の中にあったはずの、そんな予備知識は、チェン監督のイケメンっぷりを肉眼で拝んだ瞬間に飛びました。助監督をしていた頃のチェン監督は俳優の経験もあるそうですが、自らメガフォンを執るようになってからは、出演していない模様。
新作『意外』は、チェン監督ご自身は、すこぶる残念ながら、出演していませんが、主演ルイス・クーさんの美麗っぷりと、緊迫感にあふれたストーリーにいろんな汗がにじむ、美味しくて烈しいサスペンスです。
「事故」をテーマにした作品です。交通事故でもあり、心の事故でもある ― そういう物語。
クーさんが演じる主人公の殺し屋は、超がつく慎重派で、猜疑心が強い。それゆえに凄腕で、裏社会でも成功しているわけですが、用心深すぎたあまり、物語はそれこそ「意外」なクライマックスへと疾走していきます。
主人公の心理を緻密に追ったストーリーで、その心の移り変わりがメインですが、もうひとつの観どころは、殺し屋たちがチームを組んで手がける「一風変わったシゴトの方法」。どんな方法なのかは、ご覧になるときのお楽しみ。
『必殺仕事人』等に心をときめかせた過去のあるかたは、『意外』の殺し屋チームにも興味をそそられることうけあいです。
2009年・秋現在、『意外』の日本公開は決まっていませんが、日本でも観られる状況になったときには(「なるべきだ!」と念じつつ)、当サイトで改めて今作を紹介致します。
▼ソイ・チェン(鄭保瑞 チェン・ボウソイ)
生年:1972年
出身:マカオ
デビュー監督作:『發光石頭』
代表監督作:『ノイズ』 『カルマ2』 『ドッグ・バイト・ドッグ』 『軍鶏 Shamo』 『意外』
文:香ん乃
改行
- 2009年11月27日更新
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