南天

【CINEASTE3.0―デジタル世代の映画作家たち】富田克也監督と三宅唱監督を迎えて行われた上映会&トークイベントをレポート!

2013年2月4日、渋谷ヒカリエ「8/」COURTにて、映画上映&トークイベント「CINEASTE3.0―デジタル世代の映像作家たち」が開催されました。本イベントは、気鋭の監督2名を招き、第1部で作品を上映、第2部では上映した作品の話を交えつつトークショーを行うという、ユニークなもの。2回目の開催となる今回は、地方都市に住む移民労働者たちが懸命に日常を生きていく姿を描いた作品、『サウダーヂ』で注目を集めた富田克也監督と、人生の岐路に立つ役者が過去と現在を行きつ戻りつしながら再生していく姿をモノクロの映像で描いた作品、『Playback』で高い評価を得た三宅唱監督が、ゲストとして登壇しました。トークショーの内容とイベント終了後に行ったインタビューを、併せてレポートします!
(写真左:三宅唱監督、右:富田克也監督)

『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』―老齢を迎えてから旺盛に生きるための7つの事例

大切なひととの再会のため、病気の治療のため、様々な事情を抱えた7人の老男女が旅に出る―行き先はインド。「神秘の国インドの高級リゾートホテルで、穏やかで心地よい日々を」という謳い文句に惹かれて、はるばるイギリスからやってきた彼らが目にしたのは、熱気溢れるインドの文化と、リゾートとはほど遠いボロホテルだった! 異国の地で彼らが見つける人生の機微とは? ウイットに富んだ会話と、画面から溢れんばかりの色彩が楽しいこのイギリス式インド映画を観たあとは、少しだけ、心のしこりがほぐれているに違いない。2013年2月1日よりTOHOシネマズ シャンテ、Bunkamuraル・シネマほか全国順次公開。©2012 TWENTIETH CENTURY FOX FILM CORPORATION. ALL RIGHTS RESERVED.

原発事故。本音が出せないまま流されていく空気感の中で吐き出された感情とは?-『おだやかな日常』内田伸輝監督インタビュー

2011年3月11日東日本大震災直後の東京を舞台に、放射能に敏感に反応する二人の女性とその周囲の人々を描く『おだやかな日常』。『ふゆの獣』で生々しい恋愛関係を描いた内田伸輝監督が、今回もユニークな手法を使って、激しくぶつかり合う人々の姿をリアルに浮かび上がらせている。震災、原発事故、本音を話せば不謹慎と言われる空気の中で、吐き出された感情とは一体、なんだったのか?内田監督からたっぷりとお話をうかがってきました。

『ルビー・スパークス』―とびきりロマンティックな“世にも奇妙な物語”

小説に書いた女の子が、ある日、目の前に現れた! 『リトル・ミス・サンシャイン』(2006)のジョナサン・デイトン&ヴァレリー・ファリス監督による6年ぶりの新作は、自分の創作物である女の子と恋に落ちる小説家を主人公にした、ロマンティックでほろ苦い恋物語だ。ヒロインのルビー・スパークスや、主人公の破天荒な母親とその恋人など、個性的なキャラクターの自由な生き方や恋愛哲学に、心打たれる作品である。いま恋の悩みを抱えていたら、この104分間の物語のなかに、解決の糸口が見つかるかもしれない。2012年12月15日より、渋谷シネクイント他にて全国順次ロードショー。 (C) 2012Twentieth Century Fox

『HICK ―ルリ13歳の旅』―少女の理想と現実との隔たりはこんなにも大きい

2010年に公開された、『キック・アス』(マシュー・ヴォーン監督)で、放送禁止用語を連発するヒット・ガールを演じ、同年公開の『モールス』(マット・リーヴス監督)では、寂しげな表情のヴァンパイア役で注目を集めたクロエ・グレース・モレッツ。これまで、クールで大人びた少女を演じることが多かったクロエだが、初の単独主演作品である、『HICK ―ルリ13歳の旅』では、自意識過剰で不安定な思春期の少女を演じている。美しい絵の世界や作り物の物語に逃避していた少女が、現実と向き合ったとき、どう変化するのか。過酷な経験を経たあとでルリが見せる決意の表情を、どうか見逃さないでほしい。

『恋に至る病』 初日舞台挨拶 ― 個性派俳優やアーティストに劣らぬ存在感を見せた、ユニークな新人監督の今後に期待!

第21回ぴあフィルムフェスティバルのスカラシップ作品である『恋に至る病』が、10月13日(土)に公開初日を迎え、木村承子監督と、主要キャスト3名、主題歌を担当したバンド「アーバンギャルド」のメンバーが、初日舞台挨拶に駆け付けた。本作は、「好きなひとと性器交換をしたい」という主人公の妄想が現実となってしまったことで起こる騒動を、ポップに描いたラブストーリーである。MCを務めた映画パーソナリティーの襟川クロさんがテンポよく場を仕切り、登壇する予定のなかったスタッフを舞台上に呼びこむなど、予想外の展開も見られた舞台挨拶の模様をレポート!

『恋に至る病』 ― ある日、性器が入れ替わった生徒と教師の、恋のゆくえ。

思春期には、誰もが、恋やセックスにまつわる都合のいい妄想を、頭のなかで繰り広げた経験があるだろう。本作の主人公ツブラも、「大好きなひとと性器交換をしたい」という奇想天外な妄想を抱いている。その妄想が現実になってしまったことで、ツブラを取り巻くひとたちの関係に、様々な変化が生じていくのだ。第21回ぴあフィルムフェスティバルのスカラシップを得て製作された本作は、1986年生まれの新人、木村承子監督の長編デビュー作である。ゲーム音楽のような電子音が挿入されたり、コミカルなセリフが頻出したり、ポップな印象を受けるのだが、能天気な恋物語では決してない。中心を成す4人の登場人物は、ときにシビアな言葉で、互いの欠落した部分をえぐる。緊張と緩和の連続は、中毒性が高く、何度でも観たくなる作品だ。(C)PFFパートナーズ

『スケッチ・オブ・ミャーク』初日舞台挨拶 - 大西功一監督と久保田麻琴氏が語る、宮古島体験のススメ。

9月15日(土)、東京都写真美術館ホールにて『スケッチ・オブ・ミャーク』の初日舞台挨拶が行われた。本作は、沖縄県宮古島で古くから受け継がれてきた神事と音楽を追ったドキュメンタリー作品だ。原案・監修を担った音楽家・久保田麻琴氏と大西功一監督が登壇し、握手を交わしたあと、宮古への想いを熱く語った。今回は、宮古の若者たちの音楽活動や、ジャマイカで発祥したレゲエなど、「音楽」をキーワードにした話題も繰り広げられた初日舞台挨拶の模様をレポート。

『スケッチ・オブ・ミャーク』 ― 第64回ロカルノ国際映画祭で熱い拍手を受けた、宮古島の神事と音楽の素描。

文字に残すでもなく、口承でのみ伝えられてきた唄。沖縄県宮古島では、「神歌(かみうた)」と「古謡(アーグ)」という2つの唄が、古くから歌い継がれてきた。これらの唄には、神への信仰や厳しい労働生活など、静謐な願いや痛切な想いが織り込まれている。本作は、宮古島で密かに守られてきた神事と音楽を追うことで、原初の風景と時代の介入を併せもつこの島の姿を切り取ったドキュメンタリーだ。近年、継承が危ぶまれる島の文化を、ひっそりと衰弱させるのではなく、記録することで継いでいこうとするひとびとの想いを感じてほしい。9月15日(土)より東京都写真美術館ホールにてロードショー。全国順次公開。(c) Koichi Onishi 2011

『孤島の王』公開記念 知られざる北欧・ノルウェーの魅力 トークショー ― 渡辺芳子さんが語る「北欧映画の魅力」。

ノルウェーに実在した少年矯正施設を舞台に、1915年に実際に起こった衝撃的な事件が題材になっているサスペンス『孤島の王』が、全国で順次、絶賛公開中。7月21日(土)からは、静岡シネギャラリー、愛媛のシネマルナティックで、8月18日(土)からは沖縄の桜坂劇場で公開されます。5月2日(水)にヒューマントラストシネマ有楽町で開催されたトークショーで、北欧映画専門家の渡辺芳子さんが「北欧映画の魅力」についてたっぷりと語ってくださいました。