『インド・オブ・ザ・デッド』-インドでゾンビが暴れまくる! ボリウッド映画初のゾンビコメディ

  • 2015年03月21日更新

火葬が一般的なインドで、なぜかゾンビが大量発生! 仲良しトリオと美女とロシアンマフィアが、武器を片手に時にゆる~く時に真剣にゾンビに立ち向かう。年間1000本以上作られているボリウッド映画において、なんと初のゾンビコメディである。




リゾート地ゴアでゾンビと対決
ヒッピーの聖地として名高いインド南部のビーチリゾートゴア。失恋したラヴ、失業したハルディクは、真面目な友人バニーを巻き込んで、ゴアの離島で行われたロシアンマフィア主催のレイヴパーティーに参加する。実はこのパーティー、ロシア製新型ドラッグのお披露目会だった。しかし、実際このドラッグを口にした参加者は、脳の一部を除いて全身の機能が停止し、ゾンビ化するはめに。お金がなくてドラッグが買えなかった3人は、翌朝島がゾンビだらけになっていることに驚き、パーティーで知り合った美女ルナ、ロシアンマフィアのボリスらとともに、島からの脱出を試みる。


ゾンビ発生はグローバル化のせい
そもそも土葬の習慣がないインドでなぜゾンビが発生したのか? その理由は、どうやら“グローバル化”にあるらしい。ここのところのルーブル安でその数に減少傾向は見られるものの、実際にゴアはロシア人観光客に大人気のリゾートだという。ただ、その人気がこの地のドラッグ問題に拍車をかけているという現実は、何とも残念だが。

主役は少し抜けているけどキュートな3人の青年。紅一点の美女とともに“ホラー映画で得た知識と、ゲームで鍛えた射撃の腕”を武器に、なんとかゾンビを撃退しようとする。土葬されていないゾンビはまだ肉体も新鮮。腐食したジュクジュク感はなく、固いので殴ると自分の手のほうが痛くなりそうだ。一方、正攻法でゾンビを倒すのは、金髪のインド人ロシアンマフィア(?)のボリス。ゆるいギャグ満載の作品を引き締める彼の存在はとても貴重である。彼がいなかったら、ゾンビ発生後すぐに全員餌食になっていたはずだから。

灼熱の太陽の下、ビーチでゾンビに襲われるシーンはシュールだ。また、ゾンビコメディの金字塔『ショーン・オブ・ザ・デッド』へのオマージュも必見。


インド映画の要素はあまりないけれどインドっぽい!?
ボリウッド名物の突然始まるダンスもなければサリーもカレーもないけれど、やはりどことなくカオスが感じられる。能天気な現代インドの若者たちが、西洋発のゾンビと死闘を繰り広げる1時間45分(!)。社会派映画や感動作品を見る気分じゃない日は、頭をからっぽにして、スクリーンの彼らと一緒にゴアでゾンビ退治を!




▼『インド・オブ・ザ・デッド』作品・公開情報
原題:GO GOA GONE
2013/インド/カラー/107分/シネスコ/5.1ch/ヒンディー語
監督:ラージ・二ディモールー&クリシュナDK
出演:サイフ・アリー・カーン/クナール・ケームー/ヴィール・ダース/プージャー・グプタ―/アーナンド・ティワリー
配給:オデッサ・エンタテインメント
宣伝協力:マジックアワー
© Eros International Ltd 2013
●『インド・オブ・ザ・デッド』公式サイト
3月21日(土)~ ヒューマントラスト渋谷、4月~ シネ・リーブル梅田にてレイトショー


文:吉永くま

  • 2015年03月21日更新

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